自分の絵が無断転載されているのを見つけたら

最終更新日 2003.8.21.

自分のサイトで閲覧者に事実を知らせる

ひっそりと処理したいのでなければ、自分のサイトの掲示板などで無断転載サイトのURL等を掲載し、無断転載の事実を知らせて下さい。来訪者に警戒を呼びかけると共に、情報提供を求めることが出来ます。
「あ、この人無断転載されてる。でも、そういうことをお知らせするのも気が引けるなあ」と思っていた人から、他の無断転載サイトのURLが知らされるかもしれません。

他の無断転載されたサイトの管理人へメールで連絡する

大抵無断転載サイトは複数のサイトから無断転載していますので、これも重要です。この場合大事なことは簡潔に事実だけを知らせることです。
他のサイトのオーナーに素早い対応を迫ってはいけません。
「英語の注意書きを掲載して下さい」とか
「向こうのオーナーに一緒に警告メールを出して下さい」とかいうと、
「無断転載? 実害無いから別にいーや」
「うちの絵もパロディだから、他人をどうこういう気はないよ」
 とかいう人にうざったがられます。
なのであくまでも、簡潔に報告するのです。
また、海外サイトの管理人の中にはわざわざ日本人にメールをして許可を得た人もいます。
なので、
「ここで無断転載されてました!」
「あ、そこは海外のメル友のページ……わかんないかもしれないけど……」
「あ、ごめんなさい……お友達を泥棒扱いして……」
 という気まずい展開もあり得ます。
なので、
「無断転載かもしれないと思ったので念のためお知らせします」
などとしておきましょう。
そして、相手から報告を感謝するような返事が来なかった場合は二度と報告しないことです。
その人は報告を必要としていないのですから。

 

無断転載サイトのURLを投稿できる掲示板で知らせる

OFPに無断転載サイト報告専用の掲示板があります。他は2ちゃんねるあたりでしょうか? 当サイトのウェブ制作管理掲示板でも構いませんが、URLは自動でリンクされますので、httpの部分は抜いて投稿して下さい。

報告メールの例文

(適当な前置き)
以下の海外サイトでそちらのものと思われる絵を見かけましたので、
無断転載かもしれないと思い、一応お知らせいたします。
(無断転載サイトのURL)
もし、これが無断転載でこれから英語の注意書きをそちらのページに掲載したいとお考えでしたら、こちらのサイトをご参考になさってください。
http://www.yuzuriha.sakura.ne.jp/~akikan/nika/
http://www.yuzuriha.sakura.ne.jp/~akikan/kaigai/
また相手に抗議のe-mailを送りたいとお考えでしたら、
こちらをご覧になることをおすすめします。
http://www.yuzuriha.sakura.ne.jp/~akikan/nika/eibun1.html
すでにご存じの上、黙認なさっているのでしたら、申し訳ございません。
また、これは単なるご報告なので、お返事はなくても構いません。
(適当な結び)

相手に抗議文を書く

例文はこちらです。単にこちらの絵が好きで飾っていたというような場合、あっさりと抗議のあった絵は外してくれることが多いです。
ちなみに、実際問題として「自分が絵で金を貰うプロ」か「相手がその絵で金を儲ける企業」とかでなければ、弁護士に相談するとか警察に相談するとか言うのは単なる脅しでしかありませんよね(笑)
オリジナル健全イラストを海外に無断転載されたときに個人がとりうる手段の最も強力なものは
「相手側のプロバイダーにメール」でしょう。特に無料貸しサーバなら著作権者の訴えにはすぐ対応してくれる可能性が高いです。

再発を防ぐ方法

ロボット避けタグを全てのページに記入。
これで、一番多いと思われるロボット検索エンジンからのルートを絶ちます(日本人に見つけてもらいがたくなりますけどね)。
気になるのでしたら、日本語が読めない人も使えるウェブリング等も脱退しましょう。
アクセス解析をして海外からのリンクを早めに発見しましょう。
それと、絵には署名やURLを記入しましょう。画像の置いてある全てのhtmlページに英語で無断転載禁止と書きましょう。一度盗まれたということは、次があると見ていいです。

また、友人の絵が盗まれて申し訳ないとお思いの方は、
貰い物ギャラリーやリンクページだけをパス制にしましょう。

海外の無断転載ギャラリーを抗議メールで潰すことが出来るか

結論から言いましょう。出来ません。
多くのコレクターサイトは作者から抗議があった絵のみを外し、抗議のなかった絵はそのまま展示し続けるものだからです。
大量に集めているような所が一人や二人の抗議に素直に反省して、事前許可制に切り替えることは少ないと見ていいです。
では、無断転載をされた作者が全員で抗議をすれば……と思うかもしれませんが、とっくにHPを閉鎖している作者さんもいるでしょうから、まず無理です。

なので、「潰したい」と思うのであれば、そのHPのおいてあるサーバの規約(おそらく英語)をよく読みましょう。無料レンタルスペースであれば自分に全ての権利が帰属するオリジナルイラストの場合、こちらの訴えを聞いて相手に警告してくれるかもしれません。また、相手がアダルト禁止のところにエロ画像を置いているなどの規約違反をしていた場合、それをサーバに(英文メールで)連絡すれば、そのサイトが潰れる可能性はあります。実際に日本の18禁イラストサイトから18禁イラストの無断転載をしていた米トライポッドのサイトのアドレスを規約違反報告フォームから「ポルノ」を選択して、米トライポッドに送ったところ、数日でトライポッドから「報告ありがとう。規約違反を確認して削除したよ」という英文メールが来て、そのページはエラーページになっていました。どうしても許せないという方は頑張って英文を読んで下さいね。もっとも、相手がすぐさまアカウントを取り直したのでこちらも再度トライポッドに報告し、再び消されたなんていうケースもあります。なお、米ジオでwww.geocities.com/your-Yahoo!-IDという住所のは、Yahoo! GeoCities Plusで、有料サービス使用者ですから、報告の効果はありません。

米ジオの規約違反報告フォーム 米Tripod.Lycosの報告フォーム

裁判を起こすことは可能か

相手がベルヌ条約や万国著作権条約及びWTO協定加盟国の場合で、あなたのイラストがオリジナルイラストなら、法的には可能です。
ただし、ベルヌ条約は他の条約締結国民の保護については、「内国民待遇」を原則にしています。
つまり日本の作品の著作権がアメリカ国民によって侵害された場合、日本人はアメリカの法で守られるということです。
著作権は私権であり、個別の権利侵害事件に対しては、権利者自身が侵害の起こった国の法令に規定される民事・刑事の救済システムを活用して侵害者に対する訴訟の提起等を行う必要があります。
外国でその国の弁護士を雇い、その国の法廷で争わねばならないのです。
現地法人を持つ企業でもない限り、訴えることすら難しいと言えるでしょう。
なので個人が趣味で描いたイラスト等に関しては結局の所、無断転載した者勝ちとなる現状があります。
この内国民待遇という制度に対して不便だと思われますか?
逆に考えて下さい。あなたが条約締結国の外国人の作品を使用する時、あなたは日本の法律さえ守ればいいのです。その国の法がどうであるかを知る必要はないのです。

なお、ファンアートについては条約締結国の全てが、原著作権者の許可がない二次著作物でも保護するという法を制定しているわけではありませんので、その国の法律を調べてみて下さい。

参考資料 著作権法ハンドブック 第四版 2001年

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