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   第9章

神父のような黒い衣服を着た園田に続いて、美樹がトレーニングルームで倒した中年の男たち数名が部屋に入ってきた。美樹はふらつく体を起こし、ベッドから降りようとした。
「おいおい、急に動かんほうがいいぞ。おととい手術したばかりだからな。くっ、くっ、くっ・・・」
「なんですって・・・。手術って・・・!」

「君の首に植え付けられているのは、装飾品ではない。HBCSという運動コントローラーだよ。最近米国陸軍が極秘に開発した。簡単に言えば、人間の体を自由に操ることのできるリングだ。人間の運動神経網を走る電気パルスと同様の信号を、直接人間の神経に発信できるよう、そのリングは君の神経網と接続されている。」
「操る・・・、そんなバカなこと・・・」美樹は思わず首の金色のリングに手をやった。
「きゃああうっ!」リングに指が触れた瞬間、美樹が悲鳴をあげながら体を硬直させた。感電したような激痛が全身を駆け抜ける。
「おっと、言わなかったかな?そのリングは自らは触れられないようになっている。無理をすると神経が焼き切れるからやらないほうが身の為だ、くっ、くっ、くっ・・・。このリングのしくみ自体はシンプルだよ。このコマンダーに命令すると、リングの内蔵アンテナが受信し、神経信号に翻訳・変換して君の運動神経に命令を流すわけだ。」
そんな話聞いたこともない、人間の体がロボットのように簡単に操作できるなんて、美樹には信じられなかった。美樹の表情を見た園田がにんまりと笑い、手に持ったコマンダーと呼ばれる端末のスイッチを入れる。とたんに美樹の目の前がふっと暗くなった。


「うっ!」ぱっと目の前に、黒々とした陰毛が飛び込んできた。自分の口のなかに何か太くて生暖かいものが押し込まれている。これは・・・!
「きゃあっ!」美樹は口に押し込まれていた園田のイチモツを慌てて吐き出した。そしていつの間にか、園田の前に膝間づいている自分に気がついた。
「わっ、はっ、はっ、はっ・・・」園田の高笑いが響いた。美樹の周りを取り囲んだ中年男たちも、いやらしそうな笑い声をたてている。すでにズボンの股間が大きくふくらんでいる者もいた。
「私はいったい・・・」美樹は自分の身に何が起きているのか理解できず、呆然と園田を見上げている。
「コマンダーに私のジュニアをフェラチオしろ、と命令したのだよ。コマンダーの指示で動いている間は、君自身の意識も記憶も一切残らない。熱かろうが痛かろうが、ただひたすら命令どおり体のほうは動くのだ。トレーニングマシンの洗脳では、せいぜい数日で暗示が覚めてしまうが、このコントロールリングなら永久に思いのままにできるというわけだ。」
「信じられない・・・こんな恐ろしいものを取り付けて、いったい私をどうしようと言うんですか!」美樹は叫んだ。

「君は我が教団の広告塔になるとともに、裏の活動としては、大物政治家や高級官僚などを教団信者とするための生餌になるのだ。君のその知的な美貌とエロチックな肢体があれば、どんな男でもイチコロでトレーニングマシンに座ってくれるというわけだ。君には、今後、毎週のようにいろいろな大物と寝てもらうことになるだろう、くっ、くっ、くっ・・・」
「い・・・嫌です!そんなことできません!」
「ふっ、ふっ・・・この装置には、君のように素直ではない人間を調教するために、ハーフモードという設定が親切にも設けてある。確かに、まともな男ならロボットのような女が近寄ってきても、手は出さんからな。これだ!」園田はまた、端末のスイッチを操作した。
「ううっ!」美樹の体が異様に硬直した。首から下が金縛りにあったように動かない。座っている床の感覚など皮膚の感覚はあるのに、運動神経だけが麻痺しているような状態だ。美樹は必死に体を動かそうとするが、指一本動かせなった。

「どうかね?ハーフモードでは、首から上は自由に動くし意識もある。首から下についてはこのコマンダーの指令で動く生きたロボットの状態になっている。ただし感覚だけはあるがね、くっ、くっ、くっ」園田は含み笑いをすると、端末を口にあてた。
<立ち上がれ!>園田が端末に命じたとたん、美樹の体が操り人形のように、すくっと立ち上がった。まるで別の人間の体に自分の首だけのったような異様な感覚に、美樹は胸が悪くなった。しかし、美樹の意思ではそれ以上一歩も歩けない。美樹の顔に汗が吹き出した。何か悪い夢でも見ているようだった。
「だいぶ顔色が悪いね。少し暑いのではないかね?」
<服を脱げ!>
美樹の手がゆっくりと帯にかかる。
「ま・・・まさか・・・」美樹が驚いたように見つめるなか、するりと自分の指が帯をといた。今度は両手が着物の前をゆっくりと開いていく。下には全裸の美樹の肢体があるだけだ。
「いやっ・・・やめてぇ!」美樹は叫んだが、修行服は無情にも、美樹の両肩からすとんとはずれて床に落ちた。美樹は目をぎゅっと閉じて男たちの視線から顔をそむけた。

「へえぇっ・・・すげえ体だぜ。チチもでけぇなぁ・・・」中年男のひとりが生唾を飲みながら言った。美樹は服を脱いだ状態のまま、その白い肢体を余すことなく男たちにさらしていた。
<ベッドにあがって、仰向けになるんだ!>園田がまた端末に命じた。欲望に目がギラついている。自分の体が勝手に回れ右をして、足がベッドに向かって動き、ゆっくりと手を使ってベッドに這い上がっていくのに、美樹は為すすべもない。美樹の肢体がベッドに横たわった。園田や男たちがベッドの回りに集まってくる。美樹の乳房は形を崩すことなくつんと上に盛り上がり、きれいにくびれた腰の中心には薄い陰毛をとおして秘裂が見えている。男たちは美樹の裸体を舐めるように上から下までながめた。

園田が手をのばして美樹の乳房を掴み、ゆっくりと揉み始める。指が乳首をつまんだ。
「あうっ!」美樹が悲鳴をあげた。乳首から強烈な感覚が走っていた。まさか・・・。
「そうそう、君の大好きな催淫剤のエキスを点滴の中に混ぜておいた。今度は直接体の中に入っているからさぞかし効くだろうな、くっ、くっ、くっ・・・。君はリングとクスリの両方で我が教団に囚われの身となるわけだ。」再び男たちのいやらしい笑い声が部屋を満たした。


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