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   第五章

テツと呼ばれた空手着の学生が、構えをとってじりっと近づいてきた。一見して大した腕前ではないことが判る。烈山大学というのは、A市の郊外にある三流の私大で、近隣の学生とたびたび暴力沙汰を起こしている。
(頭より体というイメージの学校だとは思っていたけれど、こんな悪事にまで手を染めているなんて最低な学生たちだわ)
しかし、催淫剤に侵された美樹は、体に力が入らず、圧倒的に不利だった。しかも、服の裏地がチクチクと皮膚を刺激して、精神の集中ができない。

「てやっ!」掛け声とともに、テツがいきなり回し蹴りを放ってきた。美樹はとっさに後ろに下がってかろうじて避けたが、バランスを崩してよろめいた。
「おっ、ビキニパンティだぜ、丸見えじゃねぇか・・・へっ、へっ」テツが下品そうに顔をゆがめる。
テツが今度は拳を繰り出してくるのを、体を入れ替えるようにしてようやくかわす。美樹は俊敏に動こうと焦るが、脚がついていかず、チャイナドレスの裾をひらひらさせて男たちを喜ばせるだけだった。
「はぁ、はぁ、はぁ・・・」美樹が苦しそうに肩で息をする。
(だめだわ・・・このままではいつか捕まってしまう・・・動きを止めて一気に逆転を狙うしかないわ)

美樹は足を止めて、必死に精神を集中し始めた。美樹の動きが止まったのを見て、テツは美樹が力尽きたと思い、顔に薄笑いを浮かべて近づいてくる。
「ケリをつけてやるぜ・・・とう!」気合いとともに放ってきたテツの右の拳を、美樹は左腕を上げてわずかに方向をかえていなし、その場で体を回転させながら、右手の手刀をテツの首筋に鋭く叩き込んだ。
「あうっ!」テツが首筋を押さえながら、床に倒れ込む。沈み込むテツの体を追うように、美樹の脚がドレスの裾を割って伸び、テツの腹を痛撃した。「ぎゃっ!」という叫び声をあげて、テツが腹を抱えてうずくまった。美樹がさらに攻撃をしようとした瞬間、
「そこまでだぜ!」美樹の顔のすぐ近くに、日本刀が突きつけられた。研ぎ澄まされた刃が、電灯の光を反射してきらりと光る。いつの間に取り出したのか、一番年長の学生が美樹に向かって、本物の日本刀を突き出して立っていた。
「卑怯よ!正々堂々と闘いなさい!」美樹が学生をにらみつけた。
「うるせえ!勝ちゃあいいのよ!女のクセに武道なんかやりやがって・・・。てめぇがただのメス犬だってことを思い知らせてやるぜ!おい、サブ!縄をもってこい!」

「なわ・・・」美樹は絶望に瞳をとじた。あの事件の時も縄で縛られて、気が変になるほど犯されたのだ。しかし、日本刀は美樹の喉元にぴったりとあてられていて、まったくスキがなかった。
(ああ、美雪を助けなければいけないのに、また縛られて、いいように陵辱されてしまうの?)
サブと呼ばれた学生が、荒縄をもっておずおずと美樹に近づいてきた。
「さあ、両手を前に出すんだ。」サブは手早く、美樹の両手をひと括りにして固く縛った。
「へっ、こうなりゃ、こっちのもんだ。こい!」美樹は囚人が引かれるように、部屋の中央まで歩かされた。学生たちは、縄を梁にひっかけて美樹を吊り上げる。美樹は、両腕を頭の上に伸ばしたかっこうで、わずかにつま先が床につく程度に縄で吊り下げられた。

さきほど美樹の手刀をくらったテツも頭を振りながらやってきた。
「面目ねぇ、安田先輩・・・このやろう!」
テツがいきなり美樹の腹に蹴りを入れる。
「はうっ・・・」美樹は腹を強打されて、美樹の顔が苦しげにゆがんだ。
「けっ、舐めやがって・・・」テツが憎々しげに、美樹をにらみつけた。
「もういい。ゲロゲロ吐きやがったら、犯りまくる気にならねぇだろうが。それより、たっぷり嬲ってひいひい言わせてやるぜ。テツは後ろに回れ。」

先輩格の安田が、美樹の目の前に立った。よく見ると、顔中にニキビの跡があり、丸顔の醜い顔だ。その顔がスケベそうに、にんまり歪んだ。
「いい体じゃねぇか」学生がチャイナドレスの上から、乳房をにぎる。
「ううっ・・・はああっ・・・」裏地が乳房全体を刺激し、美樹の顔が苦悶の表情を浮かべた。今度は、乳首の当たりを指でつまんでしごく。
「きゃああっ・・・や、やめて・・・」美樹がうめいた。
「へっ、へっ・・・たまらんぜ。こんなタレントみたいな女を好きなようにできるなんてよ・・・」早くも空手着のズボンの前は大きくふくらんでいる。

この様子を見て、テツのほうも興奮で目をギラギラさせて、美樹の後ろに回り込み、チャイナドレスの背中のファスナーをゆっくり引き下げていく。
「やめて!触らないで!」
ドレスが腰までぱっくり開いて、美樹の白い背中があらわれた。
「へっ、へっ、へーっ、つるつるの背中だぜ。」と言いながら、美樹の背中やわき腹を両手で撫で回す。
「いやっ!」美樹がテツの愛撫を逃れようと体をよじった。テツはお構い無しに、そのまま体をなぞるように両手を美樹の背中から正面のほうにまわしていった。
「いててっ!なんだこの服は・・・裏側がちくちくしてるじゃねぇか・・・おおっ!でけー乳だぜ。片手じゃ掴みきれねぇや。」テツは美樹の後ろから、両手で乳房を揉み始めた。

「はああっ・・・いやああ・・・」美樹が吊り下げられた体を悶えさせた。
「へっ、へっ、へっ・・・腰が抜けるほど、犯りまくってやるからよ。」美樹の耳元でテツがささやいた。


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