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   第八章

黒川はゆっくりと美樹の足のほうから近づくと、にやりと笑みを浮かべながら、美樹の左足の親指を口に含んだ。
「あっ!なに?なにをしているの?きゃっ、や、やめてぇ!そんな汚いところを・・・。ひいっ!」それまでひとことも声を漏らさなかった美樹が、初めて悲鳴をあげ始めた。黒川はお構いなく、足の指の又ひとつひとつに、舌をたてにして通していき、美樹の足の指の一本、一本をちゅうちゅうとしゃぶり、吸う。美樹はあまりに異様な感覚から逃れようと、足を動かそうとするが、黒川は両手でがっちりと美樹の足をつかみ、しゃぶりたてる。

「いやっ、もう、やめて!お願い!・・・ひぃっ!く、くすぐったいわ!やめてーっ!」美樹が苦しそうに緊縛された肢体をよじる。黒川は、今度は美樹の足の裏をじっとりと舐めあげていた。何度も何度も足の裏を舐め、美樹がもがく姿をみて、さらに目をギラつかせて美樹の足にむしゃぶりつく。
「ふっ、ふっ、ふっ・・・。この黒川は女の足に異常な興味があってのう、いわゆる脚フェチというのか、とにかく、一晩中でも足だけをしゃぶり続ける奴なのじゃ。変態じゃが、なかなか趣向が変わってよいじゃろう・・・。」権田が美樹のうなじにゆっくりと舌を這わせながら、耳元でささやいた。
「ひいいっ!いやあっ!ご、後生だから・・・。もうやめて・・・いやあああ・・・。」美樹が体をくねらせながら哀願する。黒川の責めがきっかけとなって、美樹がこらえにこらえていた感覚が、堤防が決壊するように一気に体中から襲い掛かってきた。

「ふっ、ふっ、ふっ・・・どうやら責め時じゃのう・・・。それっ、一気に悶え狂わすのじゃ!」権田が舌なめずりしながら、チンピラたちに指令をとばした。美樹の肢体に群がっていた男たちが、一斉に美樹の急所を責め始めた。美樹の乳首が吸われ、舌で押しつぶされる。やすりでもかけるように、ごしごしと舌が乳首をころがす。乳首を軽く噛みながら、しこしこといたぶる。秘裂を責めていた加藤は、クリトリスをゆっくりと指で押しつぶしていき、円をかくようにしごく。人差し指と中指を揃えて、秘裂の上を往復させながら刺激する。
「あうっ、あああ、いやあ・・・。あっ、あっ・・・。いやっ、やめてぇ・・・。ああん・・・」いろいろな性感が体中から押し寄せ、美樹を責め立てる。美樹は首を左右に打ち振って、快感を頭から追い払おうとするが、一度絶頂に向かってころがり始めた快感は、どんどん美樹を追いつめていく。

「おやあ?せんせいよう、なんだがパンティに染みが広がっているぜ。こりゃあ、ラブジュースってやつじゃねぇのか?くっ、くっ、くっ・・・。」加藤が体を震わせながら悶え続ける美樹に向かって、恥知らずな言葉を投げつける。
「う、うそです!そんなこと・・・。ああっ、あっ、あっ・・・。」
「へっ、そうかね?」加藤は指をパンティごとぐっと秘裂に沈み込ませる。まるで水をたっぷり含んだスポンジを押したように、美樹の愛液が溢れ出てきた。
「それなら、この糸をひいている、いやらしい液はなんなんだ。へっ、すけべ女め、ほんとは欲しくてたまらねぇんだろうが!もう、マメが透けて見えるぜ!」
「いやあ・・・。もう・・・やめて・・・。ああん、あん・・・。」いつしか美樹の喘ぎ声にも哀願するような調子が加わり始めていた。

「そろそろおれのテクで、一気に責め落としてやる。奈落の底まで堕ちやがれ!」そう言うと、加藤は揃えた指をすごい速さで美樹の秘裂の上で往復させ始めた。しゅっ、しゅっ、しゅっ、しゅっ・・・と指が往復するたびに、美樹のクリトリスは、ちくん、ちくん・・・と絶え間無く刺激される。
「ひああああ・・・・あっ、あっ、あっ、あっ・・・」美樹の体が反り、細かく震え始める。体中を撫でさする手、乳首をしごく指、足をしゃぶる口、脇の下を責める舌、欲情にゆがんだ顔、顔、顔・・・。美樹の秘裂からメスの匂いが発散しだし、体の深いところから、どうしようもない絶頂感が持ち上がってくる。
(ああ・・・だめ・・・もう、辛抱・・・できないわ)
「いやああああ、もう・・・やめてぇ・・・あっ、あっ、あっ・・・。」緊縛された肢体が海老のように反り返り、美樹の顔が快感と苦痛にゆがんだ。美樹が恐ろしく深いオルガスムスを迎えようとした瞬間、まるで号令でもかけられたように男たちの愛撫がぴたっと止んだ。

「あっ?・・・ああっ・・・」イク寸前だった体が、潮がひいていくように力が抜けていく。しかし、それは同時に歯ぎしりするほどのせつない喪失感も伴っていた。
(そ、そんな・・・)
「ふっ、ふっ、ふっ・・・。残念じゃったのう・・・。もう少しで気を失うほどよい思いができたものを・・・。」権田がニタニタと笑いながら言った。
「はぁ、はぁ、はぁ・・・なんていう・・・人たちなの・・・。」美樹は喘ぎながら、ようやく言葉を絞り出した。
「素直にイきたい、と言えばすぐにでもイかせてやるが・・・ふっ、ふっ、ふっ」
「だ、誰が・・・。あなたたちなんかに・・・。」強がってみたものの、もう、ギリギリの崖っ淵まで追いつめられていることは、美樹自身、痛いほどわかっていた。

「ほう、そうかね。それならばもう一度じゃ。おいっ!」権田が声をかけると、また一斉に男たちの愛撫が始まった。あっという間に、また体中に快感が広がっていく。
(ああ・・・。あの催淫剤のせいだわ・・・感じる・・・ああ、気が変になりそう・・・)美樹は次第に被虐の感覚にとらわれていく自分を、絶望的な思いで見つめていた。


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