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 第四話:仮初めの絶頂

静香は、ああ言ったものの耐え切る自信についてかなりぐらついてきていた。
自分が強気な態度を見せて頑張ったところで、結局はサディストどもを喜ばせるだけである。しかもより一層過酷な責めとなってそれが肉体に跳ね返ってくるのだ。結局自分で自分をいたぶっているようなものである。
自分の身体が既に崩壊し始めていることは充分認識している。これ以上責められたらどうなるかわからないという不安も確かにある。しかし国を代表するエージェントとしての静香のプライドが降伏を許さないのだ。それは理性といってもいいかも知れない。たとえ体がどんなに痛めつけられて、悲鳴をあげていても撤退は許されない。今は玉砕覚悟で奮闘するしかないのだ。だが静香がいくら苦闘したとしても、結局は一方的に攻撃をうけるだけであって、次第に体力とともに精神力も疲弊していくことになる。しかしあらゆる抵抗の手段を奪われた今となっては、永久にこない反撃を待ちつづけながらも尋問官たちの責めを甘受するしかないのだ。

尋問官達は静香の身体にしな垂れると、いよいよその責めを加速させるのだった。
もっと、もっと苦しむがいいわ。祖国を裏切りったうえに最後にはもっとも女として恥ずかしい瞬間を私達の前にさらすのよ。同性である私達の前にね。それが散々立てついてきた帝国の雌犬にとってふさわしい様よ。ほほほ、そのときの惨めであわれなあなたを思いっきり見下してあげるわ。
さぁさぁ、と亜美は片方の手で形が歪むくらい乳房を揉みしだきながら、別の乳首を口に含んで舌先で転がす。尖り切った部分に歯を立てて甘噛みしそこからたまらない刺激を与える。
静香がもっとも恐れていた部分に麗美も遂に指を伸ばし、その中にズピュッと1本挿入して軽くかき回す。そこからは更に苦悶の液体がジクジクと垂れ落ちてくる。
「ああ.....ひっ...」
無理やり与えられる悦楽を何とか振り払おうと、首を左右に振り立てる。そのたびに自慢の黒髪は乱れ、噴出していた汗がまわりに飛び散る。
麗美の責めによって、腰のあたりに熱い塊のようなものを感じてしまう。それがジリジリとせり上がり、快楽の炎で静香の身を焦がすのである。腰がうねり始めてしまうのを押さえることが出来ない。濃厚な女の体液もあふれだす。
「あら、はしたないわね。口では嫌だって言ってても身体はもっと気持ちよくなりたいみたいじゃない。いいのよ、遠慮しなくても。」
自分の責め手に従順に反応している静香を見て、麗美は責めを勢いづかせる。
「いい娘ね。じゃあご褒美をあげちゃう。」
女の部分を責めたてる指を1本から2本に増やし、躊躇無くより深くまで達するように突き立ててそのヒダをからめとるようにこねくり回す。

その責めはより高いステージに静香を押し上げていった。
昇っている?
そう確実に恥辱のゴールに向かって運ばれているのだ!
い、いけない!
静香は焦った。このままでは,...
自供もそうだが、この女達の前で最奥の恥をさらすことは出来なかった。それはこのサディストたちに屈伏することを意味するからだ。自分の身体がこんな卑劣な輩の前に屈することは許されない。
でも、でも...どうやって?どうやって防げばいいの?
必死に打開策を練ろうとする静香に対し、甘い刺激が邪魔をする。
その間も女達の責めは続いている。湧き上る官能は次第に静香の身体の奥底に沈殿し、満たしていく。

「イキたくなったらいってもいいのよ。私達に恥ずかしい姿を見せてね。」
「はぁ、くっう、....イ、イッてはダメ...、いくわけには、あぁ...」
悪魔のささやきに、負けまいと必死に抵抗する。身体をのけぞらし、足の指先まで力をこめる。両足の太股は腰もろともベッドから浮き上がり、ピンと浮き出た筋肉までが現れている。自分に残されたすべての力を使っても最後の一線は越えまいする。
しかし乳首に加え、膣という女の弱点を執拗に責められ、そこからは屈伏を促す強烈な快感が送られてくる。しかも、快楽に身を任せという悪魔的なもう一人の自分が頭の片隅から徐々に侵食を開始し、確実に理性を蝕みつつある。
「無駄ね、我慢なんかできるわけ無いじゃないの。これでどう?」
麗美はもう1本の手で肉芽の包皮を完全に剥き出し、口で思いきり吸い上げた。
「ひー....や、やめて、かはぁ.....」
これには静香は絶叫に近い悲鳴を上げてしまう。
思考力が奪われ始めた静香は、与えられる快楽以外、既によくわからなくなりつつある。いかに身をよじろうともヒルのように女の急所に食いついた麗美と亜美は決して離れようとはしない。むしろより固くしがみつき身体に密着させてくる。もはや静香にわかることは最後の瞬間に向かって着実に昇りつつあるということだけだった。
更に追い討ちをかけるように、麗美は責めの指の数を3本に増やして内部で自在に操る。亜美も乳首をゴリゴリしごきながら静香の耳元で幽鬼のごとく畳み掛ける。
「イけ、イクのよ、イッテしまうのよ。」
その猛攻の前に静香はなすすべが無い。
ダメ、、イクのはダメと微かにつぶやく程度であるが、次第にそれも出来ないくらいに追い込まれる。
「じゃ、これで最後ね...」
グリッと肉芽を歯で噛み膣に差し込んだ指をぐっと中に押し込む。

あ、....
い、いく....いくんだわ

静香は真っ白になった頭の中でそう感じた。

私は我慢できなった.....?
イってしまうの.....?
私も、女......?
これが、おんな......

自嘲めいた言葉が浮かんでは消える。
しかし静香の頭の中には快楽に負けたという悔しさよりも、これで苦しみから開放されるという安堵感のほうがなぜか勝っているのだった。

おんな....女の喜び....?

しかし、その次に来るべきものはやって来なかった。
静香の肉体は絶頂まであとほんの少しというところで一線を超えるのを拒み、悦楽の波は既に後退を始めていた。絶頂の九分目、八分目と沈静化していく。

ど、どうして....
とまどう静香をみて、麗美が笑った。
「だから最初に言ったでしょ。自白しない限りイケないって。これがこの薬の恐ろしさよ。これが繰り返されるとどんな女でも気が狂ってしまうわ。」
「あんたなんかを簡単にイカせてたまるものですか。到達できないもどかしさにのたうって、最後はおのれの快楽のために国を売ることになるのよ。」
「どう、これで自白する気になったかしら?」
偽りの絶頂に息も絶え絶えで苦しげな静香は、それにはイヤイヤするように首を振って、
「そ、そんな。国を裏切ることなんて出来ないわ。」
というのが精一杯だった。人一倍愛国心の強い静香にどうして売国行為などできようか?しかも自分のあさましい欲望に屈する代償としてなんて。
しかも静香は国家組織に所属するエージェントである。報復の恐ろしさも知り尽くしていた。無事ですむはずが無い。

じっとしたまま、答えに窮している静香を楽しげにながめる。
「まだ、これくらいじゃイキたくないというのね。」
「下の口はとっくに悲鳴を上げているというのに、これからどうなるのかしらね。」
二人はもはや尋問官の殻を脱ぎ捨てて、獲物をいたぶるサディストとしての本性を完全にあらわしていた。
「遊びはここまでね。いよいよこれから本格的に責めあげてあげる。あなたのかわいいここをね。」
密やかに息づいているような肉芽を指でピンとはじいた。

な、なんですって...これまでが遊びだって言うの?
快楽にドップリつかって半ば思考力すら奪われた頭で静香は考える。
本格的に責めるって....これ以上責められたら、私....

おびえる表情にサディストの顔が歪む。


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