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 第三話:悦楽

よってたかって身につけていたものが剥ぎ取られ、パンティ1枚だけが残された。輝くような裸身に薄布ひとつつけたまま美女が縛り付けられているというのはずいぶん扇情的な眺めだった。

「フフフ、もうあなたを守ってくれるものといったら、その薄い布切れ1枚だけね。まあ無いよりましかもしれないけどね。」
「これからは、せいぜいあなたの身体ひとつでがんばるしかないのよ。」
静香に恥辱的なセリフを浴びせかける。もちろん精神的にも追い込もうという算段だ。
それにじっと耐える静香。
「どうやら、その身体も裏切り始めているようね。素敵な具合になっているわよ。」
先ほど飲まされた媚薬がいよいよ効果を発揮し始めたらしい。静香のなめらかな素肌はほんのり桜色に染まっており、うっすらと汗を浮かべている。
彼女自身その肉体の変化に驚いていた。
こんな感覚はまるで経験が無い。
頭の頂から足の指の先までまるで酔ったときのように熱く火照る。そのくせ身体の内部いたるところから甘美で怪しい感覚が湧き上がり、それがさざなみのように押し寄せる。それがお互いに衝突、共振しあい、静香の身体中を駆け巡っているのだ。しかもそれらの甘いさざなみは決して消滅することもなく、次第にその数を増やしながら静香の中に横溢している。
静香はたまらずそれらを振り切ろうと足掻くが、カッチリと身体を拘束されていては、ただおのれの無力感を味わうだけだった。そもそも自らの身体の内部から湧き上がる感覚をどうすればいいというの?愕然とする。

その様子を麗美は冷静に見定めていた。
すっかり薬が効き始めて、もう遣り切れないようね、あんなに身体をモジモジさせちゃって。あの媚薬は時間がたてば立つほど効果を増して、あなたを追い詰めてくれるのよ。たっぷり苦しめてあげるわ。
静香の身体の具合を見てそろそろ頃合だと判断して、
「さあ、はじめましょうか。」
と高らかに宣言を告げたのだった。
二人の女尋問官は静香の身体にまとわりつく。
亜美が乳房の上に軽く手を乗せ、耳元に口を寄せると息を吹き込む。
一方麗美のほうは、下半身に狙いを定め、太股の内側をそっと撫で上げる。
!!
静香は予想外の甘美な感覚に驚いてしまう。
なぜこれくらいで、感じてしまうの?
女達の焦らすだけの責めも、媚薬に侵された身体にとっては立派な愛撫といってよかった。
更に2人は触れるか触れないかのタッチでサワサワ撫でたり、時々舌を這わせてくるのだった。
「あら、小鼻をヒクヒクさせちゃって、かわいいわね。もう感じちゃってるのかしら?」
「トップエージェント様がこれくらいで感じちゃうわけ無いわね。もっとがんばらなくっちゃ。」
「うふふ、そうね。じゃあもっと気分を出させてあげるわ。感じたら早いとこ白状しちゃうのよ。」
亜美はそう言いながら、静香の整った乳房をゆっくりと包み込むように揉み込む。そうしながら形のいい耳を甘噛みする。麗美は腰から太股にかけて揉み解すように愛撫してしる。舌も這わせているので、そこらは唾液と汗でベトベトだ。しかしまだ肝心なところには触れようとはしない。それはネコがねずみを扱うように陰湿で、じっくりとトロ火で煮込むようなやり口にはどんな烈女でも官能の渦にのたうつことになる。こうして麗美たちは哀れな工作員達をいたぶり、最後には屈伏させるのだった。

「......」
静香は身体中から与えられる快感に苦悶していた。眉根を寄せ、唇をぐっとかみ締めてなんとか声を出すまいと我慢する。ここでおのれの肉体の弱さをさらけ出す事だけは避けたかった。快楽に溺れつつあることを気づかれたら尋問官たちはかさにかかって責め立てて来るだろう。しかしその一方で自分の中にもう一人の自分の存在を認めるのだった。快楽をむさぼり、思いっきり声を張り上げて身もだえたいという自分を。その逆の自分の甘い誘惑とも戦わねばならなかった。
今の静香はまさに四面楚歌の状況だった。同姓であるがゆえに女の弱点を知り尽くしている色責めのエキスパート二人にくわえ、禁断の誘いを仕掛ける自分自身に対しても、自由を完全に封じられ媚薬によって半ばとろけさせられた肉体ひとつでの戦いを強いられている。しかも時間に終わりは無いのだ。
静香は思わずくじけそうになる自分を鼓舞するしかなかった。
負けられない.....

タプタプと乳房を揉み込みながら亜美は、
「だんだんたまらなくなってきたようね。早く白状しちゃいなさいよ。」
「そう、楽になるの。何もかも忘れてね。気持ちよくなることだけを考えるのよ。」
彼女達は自分達の責めが十分静香に対してダメージを与えていることに満足している。ここまでは筋書きどおりに進んでいる。もちろんこれからもね...
この勝負に逆転など最初からありえない。

静香の美肌は、彼女自身の身悶えと更に効果を発揮し官能を追い詰めてくる媚薬の効果によって桃色に上気し、大粒の汗が浮き出ては滴り落ちていた。
「い、いやあ、自白なんてしないわ。くふぅ、ああ。」
静香はそう言うのがやっとだった。口では気丈なフリをしていても、肉体が如実にそれを否定していた。

「忠告してあげているのに、残念ね。じゃあ、もっともっと責めたててあげる。」
亜美は与えられる快感に素直に反応してしまっているとがり立った乳首を摘み上げ、それをコリコリと指で刺激する。
「じゃあ、こっちも行くわね。」
麗美もついには薄い布越しに女の弱点である肉芽をとらえ、撫で上げたり軽く押し込んだりしていたぶり始める。これには静香もひとたまりもない。

「ひぎー!!はああぁっ」
思わず屈辱的な声をあげてしまう静香。もはや心の奥から湧き上がる声を止めることはできない。それを聞いて麗美と亜美は顔を見合わせて笑う。
「口ではえらそうなことを言っていたのに、やっぱり感じていたのね。」
「まあ、それはココをみればはっきりわかるわ。ずいぶん苦しそうですもの。」
麗美が撫ぜている布切れは静香の女の部分から吐き出されたおびただしい恥ずかしい樹液を吸い取って濡れ光っており、静香の苦悶をはっきりと物語っているのだった。

「もう、じゃまねこれ。」
麗美はそういうとパンティを丸めて捨てた。
これでいよいよ静香はそのすべてをさらすことになったのだ。もっとも恥ずかしい部分すら今の彼女に隠すことはできない。
女達二人はかがみこんで、じっくり静香の女の部分を観察する。
そこは与えられ続けた刺激にあえぐようにうっすらと口をあけ、絶えず屈伏の証である蜜を吐き出していた。麗美が人差し指と中指でくつろげてみると中からドッとたまっていたものが零れ落ちてきた。

麗美はわざとらしく驚いた口調で
「あらあら大変。もうこんなになっているわ。いいかげんに観念しなさいよ。」
「私と麗美のテクニックの前に陥ちなかった女は今までいないわ。それともあなたがその最初の存在になれるのかしら?」
「こ、これくらいなんともないわ。その技とやらを使ってさっさと続きをはじめたらどうなの?」
息を弾ませながらも、屈伏することは頑強に拒む静香。
この肉体がどうなろうとも、こんな女達の思うとおりにはならないわ。なんとしても耐え抜いてみせる。
完全にとろけ始めた肉体を自覚しながらも悲壮な決意を新たにする。それがトップエージェントとしてのプライドであった。静香に残された最後の砦である。

ここでの静香の反発は、麗美にもやや予想外だった。並の女であればとっくに屈伏しているはずだ。しかし静香の気丈な態度は美しき尋問官達にとっては腹立たしいというよりは、むしろ久々に活きのいい獲物に出会いそれをどう料理するかという嗜虐心をあおるだけだった。気の強い女であればあるほど陥落させたときの喜びも大きい。

「いいわ。そこまでいうのなら覚悟はできてるのでしょうね?思う存分責めたててあげる。」
「一度すっきりさせてあげるわね。もっともそれが出来たらの話だけど...」
嗜虐者達はぞっとするような残忍な笑みを浮かべ、静香の肉体ににじり寄るのだった。


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