崩れ堕ちる高級妻 第6話
崩れ堕ちる高級妻(6) 田所はククッと笑みを零すと、大男と息を合わせるように巧みに筆を操り、二の腕から腋へと集中させられた快楽の疼きを更に下方へとかき集め、麻美の胸部へと筆先を進めていく。 毛羽立った二本の筆先は、麻美の腋の窪みからチクチクとした刺激と共に、ドレスの脇から覗くバストの膨らみの裾野へと進んでくる。それもただ這わせるだけでなく、途中でクルクルと円を描いてみたり、肌を掠める程度の刺激を与えてみたり、逆に強く押し付けてみたりと、麻美の胸部の性感を巧みに掘り起こし、快楽の神経を剥き出しにしていくのだ。 筆先はバストの膨らみの外側の裾野辺りまでを刺激し、再び両の腋へと這い上がっていく。そして次には方向を変え、首筋から鎖骨辺りを刺激しつつ、ドレスの胸元から覗く胸の谷間へと這い降りる。 「…クッ…ウゥッ…ッッアッ…ハアァンッ…」 催淫剤の効果と先程までの言葉による責めで、散々に性感を剥き出しにされてしまっているバストの膨らみに更に欲情は詰め込まれ、激しさを増す肉欲の疼きに麻美の唇からは止め処ない喘ぎが洩れ零れる。 「どうだ奥さん?…こうされると、益々オッパイが疼いちまうんじゃねえのか?」 「気持ちいい疼きがどんどん集まってきて…オッパイがどうしようもなく欲情しちまうだろ?」 男達は再び言葉で麻美のバストを責める。しかし、操る筆先は決してバストの膨らみには触れさせず、腋・首筋・鎖骨から膨らみの裾野スレスレまでを何度も何度も往復させ、バストの欲情を更に煽り続ける。 「…ヒゥッ…ッッンンッ…ンハアァッ…ァッアンッ…」 零れる甘い吐息を懸命にこらえようと試みる麻美であるが、かき集めるようにバストへと集中される快楽の疼きに自然と唇は開き、耐え難い吐息を洩らしてしまう。 麻美の反応を楽しみながら、二人の男は更に筆先を巧みに操作し、ドレスの張り付く麻美の脇腹から腹筋辺りまでもを撫で回し始める。 「ほ〜ら、奥さん…オッパイ以外のあんたの上半身を、たっぷりとなぞり回してやるよ…」 「上半身の欲情を、全部奥さんのオッパイに詰め込んでやるからな…楽しみにしてなッ…」 男達は麻美の耳元で囁きながら、筆先をクルクルと回すようにドレス越しの脇腹や臍の上部辺りを刺激し、性感を掘り起こすように撫で上げる。 腹部の快楽の神経を剥き出しながら這い上がる筆先は、バストのアンダーラインの膨らみギリギリまで来るとスッと向きを変え、膨らみの裾野を廻るようにして再び両の腋へと這い上がっていく。 腋に達した筆先は再び下方へと向きを変え、今度は首筋から鎖骨を通り、ドレスの胸元から覗くバストの谷間の膨らみギリギリを掠め、再び腹部へと這い降りる。 「…ヒッ、ヤッ…嫌ァッ…アッ…や、止めッ…ハウンッ…」 延々と繰り返される二本の筆によるいたぶり、その筆先はバスト以外の上半身の肉を隅々まで這い回り、快楽の神経を根こそぎ掘り起こす。 掘り起こされた神経からは、催淫剤により増幅された快楽の疼きが噴きだすように湧き上がり、巧みな筆捌きにより、それら全てがバストの膨らみへと詰め込まれてしまう。 次から次へとバストへ押し寄せる快楽の疼き。詰め込まれた欲情は逃げ場を失い、膨らみの内側でグルグルと渦を巻くように荒れ狂い、膨らみ全体を内側から突き上げる。 「…アッ…アッ…アアッ…ンッ…ンンッ…ハッ…アンッ…」 バストを内側から蹂躙されるような強烈な疼きに、麻美の肉体はビクンビクンと小刻みに震え、それに呼応するように唇からは悩ましげな吐息が洩れる。 二人の男は次第に強まる麻美の反応を満足げに見つめると、上半身の隅々にまで這わせていた筆先を、徐々にバストの膨らみへと近づけていく。 「…アッ、ハアアアッ…」 バストへと近づく筆の刺激に、上半身の欲情は更に膨らみへと集約され、突き上げる欲情に背筋がググッと仰け反り始める。 二本の筆先が、遂にバストの膨らみの裾野まで辿り着く。しかしその先の膨らみに登ることは無く、ドレスに覆われたバストの周囲をゆっくりと円を描くように回り始める。 「…クッ、ウアアッ…ハアアァンッ!」 上半身の欲情を完璧なまでに詰め込まれたバストの疼きに、麻美はたまらず背筋を反り返らせ二つの膨らみを突き出してしまう。 それでも二本の筆先は膨らみの裾野をまあるく這い回るだけで、決してそれ以上内側へは触れてこない。 (アッ、アアアッ…ど、どうしてッ?…も、もっと…) 欲情を詰め込まれたバストを焦らされるような感覚に、遂に麻美の意識の中でどうにかして貰いたいと言う気持ちが芽生え始める。 しかし次の瞬間にはハッと我に返ったように首を打ち振るい、淫らな欲望を振り払う。 (…クッゥ…だ、駄目よッ!…そ、そんなことッ、考えては駄目ッ!) 懸命に平静を保とうと試みる麻美の表情は、欲情に支配されていく心の葛藤を如実に物語っていた。 その様子を二人の男はさも楽しげに見遣りながら、それでも尚麻美のバストの欲情を焦らすように、膨らみの裾野だけをゆっくりと円を描かせて、筆先を這いずり回らせる。 「どうした奥さん?…そんなにオッパイ突き出してよぉ…まるで早く触ってって言ってるみたいだぜ?」 「触ってもらいてえのか?…とうとう俺達にオッパイ触ってもらいたくなっちまったか?」 焦らすような筆遣いで欲情を煽り立てる男達の言葉に、麻美はブルブルと首を振って応える。 「そ、そんなッ…アアッ…そんなことッッンッ…ハアァッ…ば、馬鹿なことッ…い、言わないでッ…」 男達の言葉を必死に否定しようと試みる麻美であるが、疼き続けるバストの欲情は止まる事を知らず、蕩け始めた甘い吐息を言葉の隅々に滲ませてしまう。 (アアッ…こ、こんなことってッ…アンンッ…だ、駄目ッ…感じちゃ駄目よッ…ハアアッ…) 身体の奥底から次々と湧きあがってくる欲情、それは麻美の体内をグルグルと這いずり回り、身体中のほんの僅かな神経すらも確実に掘り起こし、剥き出しにする。 剥き出しにされた神経は、その一つ一つを毛羽立った筆先で丹念に刺激され、ゾクゾクとした快楽の疼きを全身に横溢させてしまうのだ。 そしてその快楽の疼きは、男達の巧みな筆捌きにより、バストの膨らみへと全て詰め込まれてしまう。 今や麻美のバストは、突き上げる欲情の渦に蹂躙され、煮えたぎる疼きと共に一回りも二回りも大きく張り詰めてしまっていた。 それでも男達は決して麻美のバストの膨らみへ筆先を触れさせようとはしない。 麻美の欲情はいつしかたまらない程の焦燥感へと取って代わり、バストへの刺激を待ち望むまでになっていた。しかしそれを口にすることは決しあってはならない事であり、それは夫への裏切りを意味することになるのだ。 麻美はハッとした表情で顔を上げる。両腕を拘束されてしまって以来、自分の身を案ずることで精一杯だったのであるが、不意に蘇る夫の存在。 麻美は咄嗟に向いのソファーへと視線を向ける。そこには身動きできぬまでに縛り上げられた夫が、それでも麻美を見守るような力強い視線で此方を見つめていた。 (アアッ…あ、貴方ッ…ご、ごめんなさいッ…こんなことで挫けそうになってる私を許してッ…でも、絶対にこんな男達に屈したりしませんッ!…だ、だから…貴方も私を見守っていてッ!) 言葉にはせずとも、麻美は訴えるような視線で夫を見つめ、挫けそうな自分に喝を入れる。そしてそれを全て理解したように、夫である三島も力強く頷き返す。 そんな夫婦の無言の会話に、二人のヤクザ男も無言で顔を見合わせニヤリと表情を歪める。 (ククッ、旦那の存在に理性を取り戻しやがったか…まあ、その理性もいつまで続く事やら…本当にたまらなくなるのはこれからだって言うのにな…) 田所がニヤけた表情のまま大男に目配せすると、大男もその通りと言うように頷き返す。そして呼吸を合わせるように、二つの筆先を遂にバストの膨らみへと這い上がらせ始めるのだった… (つづく) |