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 崩れ堕ちる高級妻    第5話

崩れ堕ちる高級妻(5)


「なあ、奥さん…もう一度聞くぜ?…本当は身体が疼いてたまんねえんだろ?…早くそのオッパイをモミモミされてえんだろ?…乳首を思いっきり摘み上げられてえんだろ?…なあ、正直に言ってみなよ?」

 官能の渦に肉体を蕩けさせ始めた麻美の耳元で、田所が優しく囁きかける。

「恥ずかしいくらいに乳首を勃起させちまってよぉ…今触られたら、そりゃあ驚くほどの快楽を味わえるはずだぜ?…そのビンビンの乳首を、チンポ扱くみたいにゴシゴシ擦り上げてだな…キュ〜ッて摘み上げられでもしてみな?…考えただけでもゾクゾクするだろうが?」

 ゆっくりと囁き掛けられる田所の言葉を、麻美は無意識のうちに想像してしまう。

(アアッ…こ、この疼くバストを激しく揉まれでもしたらどうなるのッ?…固く尖った乳首を…摘み上げられでもしたらッ?…ハアアッ…ゴシゴシ擦り上げるだなんてッ…そ、そんなことッ……!!)

 脳裏によぎる卑猥な情景に、催淫剤により高められた快楽の神経は更に剥き出しにされていく。

「…アッ…アァッ…イッ…アァッ…」

 肉体の疼きにビクビクと身体は震え、その震えに合わせるように快楽の吐息が漏れる。それでも麻美は懸命に唇を噛み締め、理性を奮い立たせる。

「クウゥゥッ……ば、馬鹿なことは言わないでッ…だ、誰がそんなはしたない事ッ…ハアァッ…う、自惚れるのもいい加減にしてちょうだいッ…」

 麻美が声音を荒げて言うが、自分では気付かぬうちに言葉の端々に甘い吐息がまぎれてしまっている。そんな仕草を、両脇を固める二人の男はニヤニヤと眺め…

「ククッ、流石は上流階級の人妻だ…厭らしい言葉ぐらいじゃちっとも感じねえってか?…」

 田所はおどけるような口調で言うと大男へと視線を移し「おい」と口を開く。

「恭二、あれを出してみなッ…」

 言いながら大男の足元に置かれたバッグを顎で指し、何かを取り出すように促す。

「へい、兄貴…いつものやつですね?…」

 大男は楽しげにニヤリと笑みを浮かべると、足元のバッグへと腕を伸ばし中から何やら取り出す。

 後頭部で腕を固定され、思うように動きのとれない麻美は、不安げな表情で視線だけを動かし、大男の動作を覗う。

 大男の取り出した物、それは墨で文字を書く時などに使われる、毛筆用の筆であった。大男はそれを二本取り出し、片方を田所へと渡す。

 麻美は不安げな表情のまま、その筆の行く先を見つめる。

(…な、何?…筆?…こ、こんな筆なんかで、一体何をしようと言うの?)

 不安げな表情の麻美をよそに、田所は手にした筆の毛先の感触を確かめるように、自分の掌をクルクルと撫で回す。そうして、ニヤリとした笑みを麻美へと向け。

「奥さん…今からこいつで、あんたの身体の性感帯を探ってやるよ…このチクチクとした感触が、たまんねえ筈だぜ?」

 田所はクククッと卑猥な笑い声を零すと、拘束されて大きく広げられている麻美の二の腕へと筆先を近づけ、スッと撫で上げる。

「ヒアァァッ……!」

 瞬間、麻美は身震いするように身体を震わせ、抑えきれない嬌声を上げてしまう。
 知らぬ間に仕込まれた催淫剤は、男達の巧みな言葉責めにより最大限に効果を発揮し始め、いつの間にか麻美の全身の神経を剥き出しにしてしまっていたのだ。

 その肉体に与えられる初めての直接的な刺激、それは毛羽立った筆先がほんの僅か二の腕に触れただけであるが、まさかと思うほどの鋭い感触を味あわされてしまうのだ。

(アアアッ…な、何なの?…腕を少し撫でられただけなのに…こ、これほどの刺激を感じてしまうなんてッ…)

 二人の男は顔を見合わせ、麻美の敏感すぎるほどの反応に満足そうに微笑む。

「ククッ、奥さんどうした?…ちょっと撫でられただけで、そんなに色っぽい声を出してよぉ?…まさかこれだけで感じちまってるんじゃねえだろうな?」

 田所の嘲笑めいた声に、麻美は反射的に首をブルブルと振る。

「…か、勝手なことばかり言わないでッ…そ、そんなの、くすぐったいだけですッ…」

 麻美は自らの肉体の鋭すぎる感覚に戸惑いながらも、懸命に平静を装い口を開く。

「ククッ、本当にくすぐったいだけか?」

 田所は何もかもお見通しと言った口調で余裕たっぷりに言うと、チラリと大男へ視線を流し、呼吸を合わせるように再度筆先を麻美の二の腕へと近づける。

「二人でたっぷりと調べてやるよ…本当にくすぐったいだけかをな?」

 毛羽立った筆先を宙でクルクルと回しながら、麻美の耳元で田所が囁く。そして言い終わると同時に、大男と息もピッタリに麻美の二の腕へと筆先を這わせる。

「…ッックウゥッ…ゥハァァッ…」

 確実に来ると判っている刺激に、麻美は唇を噛み締め耐えようと思っていたのであるが、両の腕を同時に撫で上げられる感触は余りにも鋭く、噛み締めた唇の隙間からこらえきれない吐息を洩らしてしまう。

 そんな麻美の反応を男達はニヤニヤと眺めながら、丁寧に二の腕へと筆先を這わせる。催淫剤で数倍に高められているであろう性感を、一つ一つ掘り起こし剥き出しにするように。

「どうだい奥さん?…まだくすぐったいだけか?」

 数分間、二本の筆で執拗に二の腕を撫で回した後、田所が声を掛ける。

 麻美はと言えば、確実に湧きあがって来る快楽のうねりを必死に押し留めようと、ギュッと瞳を閉じたまま唇を噛み締め、俯き耐えている。しかし男達の巧みな筆捌きに、嫌が上にも性感は掘り起こされ、筆の這った後をジンジンと疼かせてしまっているのだ。

「クッゥゥッ…く、くすぐったい…だけよッ…ウックゥゥッ…そ、そんなの、当たり前でしょッ…」

 快楽の喘ぎを懸命に押し殺そうとしながら口を開く麻美を、男達はさも愉快そうに眺め、更に筆の行動範囲を広げてゆく。

「それじゃあ、ここはどうだい?」

 田所が囁くように言うと、二本の筆先は掘り起こされた二の腕の神経をかき集めるようにしながら徐々に下へと下がり始める。

 その筆先が辿り着いた場所、それは両手を後頭部で拘束されているためにバックリと広げられた両の腋であった。

「ヒッ!イアッッ……!」

 普段でも敏感なその場所に、快楽の神経を集中させるようにして這い下りてきた筆先の刺激。催淫剤で倍化されている麻美の神経は強烈な刺激を感じ取り、その感覚全てを快楽として受け止めてしまう。

「アッ…ハアァッ…イッ、ヤアァッ…」

 止めようが無い甘い吐息が、噛み締めた麻美の唇から洩れる。身体はビクビクと身震いするように震え、それを懸命にこらえようとブルブルと首を振る。

 それでも男達は決して筆の動きを止めようとはせず、クルクルと円を描かせるようにして、両の腋の窪みを刺激し続ける。

(嫌あッ!…そ、そんなっ!…アアアッ!…も、もう止めてェッ!)

 そんな麻美の願いも虚しく、腋を這い回る筆先は次々と性感を掘り起こし、どうしようもない程の快楽を与え続けてくるのだ。

 麻美の白い肌はいつの間にかピンク色に上気し、薄っすらと汗を滲ませ始めている。
洩れる吐息は次第に甘い色を帯び、ゴールドのドレスがピッタリと張り付いた身体をくねらせる様は、言いようの無い淫靡な色気をムンムンと撒き散らしている。

「ククッ、奥さん…何だかくすぐったいだけじゃねえみてえだな?…そんなに身体をくねらせてよぉ…色っぽい声が出てきたじゃねえか?」

 田所が麻美の表情を覗き込み、ニヤけた口調で囁くと麻美は恥ずかしそうな表情を浮かべながらも、それを悟られまいと咄嗟に顔を背ける。

「…そ、そんなこと…あ、ありませんッ…へ、変なこと言わなッ…ッッアアンッ!」

 田所の言葉に「そんなことは無い」と返す麻美であるが、腋を軽く撫でていただけの筆先が、途中で不意に力強く押し付けられると、言葉も続けられず思わず甘い喘ぎを洩らしてしまう。

「アッ…ハアァンッ…イッ、嫌ァッ…」

 毛羽立った筆先が腋の窪みをほじくるように撫で回せば、チクチクとした感触が身体の奥の欲情を煽り立て、快楽の神経を引きずり出す。

 嫌とは言ったものの、欲情に疼き始めた肉体にその刺激は余りにも心地よく、両の腋を大きく広げたままの恰好で肉体を悩ましげにくねらせ、我慢しきれない甘い喘ぎを零しながら、快楽の深みへと落ちていく。

(アッ、アアアッ…こ、こんな事って…アアンッ…こんな事で快楽を感じてしまうなんてッ…ハアアッ…ど、どうしてなのッ?)

 必死に快楽を拒絶しようとする麻美の表情を、二人の男はほくそ笑みながら見つめ、次なる場所へと筆先を進める。

(まだまだこれからだぜ…体中の欲情を、この悩ましく突き出たバストに全部詰め込んでやるからなッ)

 ジワジワと快楽に陥れる淫靡な色責めは、まだまだ幕を開けたばかりであった…


(つづく)

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