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  ミズ・アメリカーナ:運命の逆転                             いぬかみ訳

Ms.アメリカーナ: 運命の逆転   Dark One著
(原題: Ms.Americana:Reversal of Fotunes)



第一章 白人奴隷商人

 Ms.アメリカーナは首と背筋を仰け反らせ、長い黒髪を揺らしながら大きく伸びをした。薄いサテンのビキニトップが限界まで引き延ばされ97Gs(バスト97センチGカップ)がこぼれ出そうに成った。
 何時間もジッとしていた後の凝った筋肉が引き延ばされる感触は心地よかった。
 そして立ち上がると両脚を交差させ上半身を前屈させて掌を床に押し付けた。
「ああ、すっきりする」 Ms.アメリカーナが呟いた。
 しばらくその姿勢を保った後、身体を起こしビキニボトムを手繰り上げた。深いフレンチカットのビキニボトムは陰毛で覆われた秘所のほんの僅かしか隠していなかった。

 Ms.アメリカーナは、五階下に広がるネオン街を見下ろし、頭を上げ胸を張りそして両手を腰に当てる所謂スーパー・ヒロインポーズを取った。
 デルタ・シティの高級クラブが建ち並ぶその区域は市の中心部から少し外れた場所にあり、今二人が見下ろしているデルタ・ストリートの両側に広がっていた。
 デルタ・ストリートには高級のクラブが立ち並び、並のクラブは次の通りにあった。

 監視は退屈な仕事だったが、為さねば成らなかった。誘拐事件の半分以上が正にこの場所で起こっていたからである。
 白人奴隷商人達はデルタ・シティの最高の美女、上流社交界の新人(Debutante)それに大富豪の令嬢達を次々に誘拐し続けていた。そしてこの凶悪な犯人は身代金を請求するのではなく、誘拐した若い美女を白人奴隷として売り飛ばして来たのである。

「私も退屈で、もう死にそう」フラッグ・ガールが言った。
 愛らしい金髪の相棒はMs.アメリカーナよりも10センチ程背が低かった。バスト90Dsは彼女の体格としては印象的だった。
 フラッグ・ガールの19歳の肉体はオリンピック選手の様に引き締まり、身体の線はビキニ・モデルの様だった。
 彼女の衣装の上は、白い星が散りばめられた模様の体にピッタリした青いトップで、胸の上の部分が丸く切り取られ深い胸の谷間を露にしていた。下は赤と白の縦縞の短いショーツを着け赤いカーフ・ブーツを履いていた。そして青いグラブを着け青いマスクで顔を隠していた。
 勿論、普通の女性よりも能力を高める共通のアイテムも着けている。パワー・ベルトである。二人のくびれたウェストを取り巻く金色のパワー・ベルトが10人の男に匹敵する力、耐久力そして回復力を与え、更に銃弾をも跳ね返す眼に見えない特殊防御シールドを作り出しているのだ。

「私達は行動する女よ」
 Ms.アメリカーナが、星を散りばめた模様の青いマスクの上にある金色のティアラの位置を正しながら言った。
「ここが私達の決心が試される場よ。白人奴隷商人どもを全員刑務所に送り、こんな恐ろしい犯罪が二度と起こらない様にする迄戦い続けるという決心がね」
「私、一息入れたいだけよ」フラッグ・ガールが言った。
「メディアは、犯罪者達を‘一日一お嬢様ギャング(Debutante a Day Gang)’って呼び始めてるわよ」
(訳者注:英語で輪姦はgang bang。‘一日一お嬢様輪姦’を連想させる)
「知ってるわ、何て恐ろしい」
 Ms.アメリカーナは、マスクを着けた顔をしかめて言った。

 恐ろしい、しかし正しくもあった。彼らはデルタ・シティで行動を開始してから45日間に42人の上流家庭の令嬢を誘拐したのだ。しかも失踪した女性の多くは、二人の正体であるブレンダ・ウェイドそしてリディア・ウィルスの知人友人達である事が二人の気持をより重くさせていた。

「こんな言い方は、奴等の名声を高めるだけじゃない。真似をする者も出るかも知れないし」

 誰も口にはしなかったが、リディア自身も白人奴隷商人の標的の一人だった。彼女は若くて美しくしかも莫大な財産の法定相続人なのだ。フラッグ・ガールはリディアとしても絶えず周囲に気を配っていなければ成らなかった。
 Ms.アメリカーナもブレンダとしてリディアが一人で外出する際は、それが友人のパーティに参加するためであっても心配していた。更に彼女の正体、ブレンダ・ウェイドも又標的に成りうる事も解っていた。
 親しい友人の一人、アシュレー・ウィンストンもニ週間前に行方不明に成った。奴隷商人の仕業と考えられていた。アシュレーは若く見られがちな36歳の女性だが、ブレンダは更に若く見られる31歳の女性なのだ。

「女の人!」
 暗視双眼鏡を覗き込みながらフラッグ・ガールが言った。フラッグ・ガールは、犠牲者に成り得る女性を見つけるといつも興奮気味に成るのだ。“犠牲者”という表現は白人奴隷商人が現れた事を意味するし、二人にとっては犯人を捕まえる機会でもあった。

「あれ、ヒラリー・ハイタワーじゃない」
「本当?」
 Ms.アメリカーナは、ニコッとして言った。

 ヒラリーは、リディアがフラッグ・ガールとしてのトレーニングを開始した10歳以前から親しい友人の一人だった。ハイタワーの邸宅はウェイド大邸宅(Wade Manor)の直ぐ隣にあった。

「何週間も彼女に会ってないけど、どうしているのかしら?」
「ああ、彼女うまくやってるわ」 フラッグ・ガールが言った。そして肩越しに振り返り、悪戯っぽい笑みを浮かべて
「彼女新しいボーイフレンドが出来たの」
 Ms.アメリカーナは声を上げて笑った。 <ヒラリーはいつも新しいボーイ・フレンドと一緒みたい>
「ああ、大変!」
 フラッグ・ガールは再び双眼鏡で見下ろしながら息を呑んだ。
「彼女一人じゃないわ。二人の男がバンの方へ連れて行こうとしている。ああ、まずい、彼女、もがいてる」
「奴隷商人?」
 Ms.アメリカーナが言った。背筋に冷たいものが走った。
「間違いないわ!」

 二人はビルの横手の方へ急いだ。そこには既に一本のポールが取り付けられてあり、消防士の様にポールを伝わって滑り降りる事ができた。
 Ms.アメリカーナは膝を折って着地の衝撃を和らげると脇に寄った。それに続きフラッグ・ガールも着地した。そして数秒後には赤、白そして青く塗られたアメリカーナ・モービルの車中にいた。
 強力なエンジンが唸りを上げるとMs.アメリカーナはグッとアクセルを踏み込んだ。
 Ms.アメリカーナ・モービルが小路から通りへ出た丁度その前を白人奴隷商人のバンが通り過ぎた。
 Ms.アメリカーナ・モービルはタイヤの軋む音を立てて角を曲がり追跡を始めた。
 バンは急加速、急ハンドルを繰り返し必死に逃走して行く。
 Ms.アメリカーナは自分に追跡されている奴隷商人達の慌てふためく様子を連想して笑みを浮かべた。

「逃がさないでよ」
 助手席のフラッグ・ガールは、捕まった友人の身を案じて身を乗り出す様に前方を見ていた。
「心配しないで。きっとヒラリーを救出するから」Ms.アメリカーナが言った。
「そして、この悪者どもを鉄格子の向こうへ送ってやるわ」

 バンは急ハンドルを切って一般道から公園に入った。Ms.アメリカーナの車がそれに続く。そして、バンは急に曲がり過ぎてスリップし木に衝突して停止した。
 奴隷商人達はヒラリーを先頭にしてよろよろとバンから出て来た。美しい金髪の娘は手錠をかけられ、衣服が破れてプリっと揺れ動く胸を晒していた。 奴隷商人は四人組だった。
 その直ぐ後、Ms.アメリカーナ・モービルが甲高いブレーキ音を立てて奴隷商人達の横に急停止すると、Ms.アメリカーナとフラッグ・ガールが車から飛び出して来た。

「法の名においてその場を動かない様命じます」Ms.アメリカーナが高圧的に呼びかけた。
「もう逃げられないわよ」
「その通りよ、正義のMs.アメリカーナとフラッグ・ガール参上」

 青いマスクの中で青い眼を輝かせながらフラッグ・ガールが宣言した。少女っぽいお下げ髪ながら、この時のフラッグ・ガールには迫力があった。

「誰も我々からは逃げられないわよ」
「そうかい?」
 奴隷商人の一人が唸る様に言った。彼は背が高く金髪で黒い眼をしていた。Ms.アメリカーナは30歳前後と推察した。
「これから逃げてみな、Ms.アメリデカパイ!」
 男は口径9mmのベレッタを取り出し4発をMs.アメリカーナに、そして2発をフラッグ・ガールに向け合計6発の弾丸を発射した。
 弾丸は二人に対して何の効果もない。目には見えない防御シールドの事を知らない男には弾丸が二人の肉体で跳ね返されたとしか思えなかった。男は残弾をMs.アメリカーナ目掛けて撃ち尽くした。

「殺っちまえ!」
 男は予備の弾倉を取り出しながら叫んだ。他の三人の奴隷商人もスーパー・ヒロイン目掛けピストルを全弾撃ち尽くしたが、二人はニッコリと笑みを浮かべていた。

 Ms.アメリカーナは悪者達を困惑させるのが好きだった。直ぐにでも相手に飛び掛かり投げ飛ばすのは簡単だが、次第に絶望的な表情へと変わって行く悪者達の顔を眺めることにある種の楽しみを感じていた。
 悪党達にはデルタ・シティの最高スーパー・ヒロインとその相棒を倒す事は出来ないのだ。

「もう一回だけチャンスをあげるから、降参して銃を下ろしなさい」
 悪党達が全弾撃ち尽くし、辺りが静まり返った時、Ms.アメリカーナが強制する様に言った。
「貴方達には勝ち目は無いのよ、解ってるでしょう」
「その通りよ、今が降参する最後のチャンスよ」 フラッグ・ガールが言った。
「流れ弾が近くにいる罪の無い人に当たってしまう前によ」

「罪の無い人にだって?」
 リーダーの金髪の男が言った。そしてヒラリーを掴んだ。男はニヤリとしてピストルをヒラリーの頭に押し付けて言った。
「ここにいるハイタワー嬢の様な者の事か?」
 Ms.アメリカーナとフラッグ・ガールはハッと息を呑んだ。眼を見開きヒラリーの方へ手を伸ばした。
 金髪の奴隷商人は勝ち誇った様にニンマリと笑みを浮かべた。
「もし髪の毛一本でも・・・」 Ms.アメリカーナが言った。
「ヒラリー、心配しないで、全て解決するから」フラッグ・ガールが優しく冷静に言った。
「全てはうまく行くさ、そこのヒロイン気取りの馬鹿女が協力してくれればな」 男が言った。
「私、死にたく無い!」ヒラリーが叫び声を上げた。
「彼の言う通りにして!お願い」
「おいトッド、バンを動かせる様に準備しろ」男が言った。
 指示された男は、頷くと運転席へ走って行った。そして他の二人に向かって頷き、
「マイク、ランディを連れて通りを調べてくれ。ここに誰も邪魔者が来ない事を確かめるんだ」
「解った、ジャック」
 マイクが言った。彼は背こそ低かったが、肩幅が広くがっしりした体格で首も無かった。ランディは長身で強面のする男だった。頭は茶髪のもじゃもじゃで、顎には白っぽい付け髭をしていた。
「了解したぜ」

 Ms.アメリカーナは、二人が背後から襲いかかる事を警戒して二人の行動を見守った。実際そうされたら困る処だった。しかし、二人の男は余り賢く無いと見え、50メートル程離れた通りへ向かって行った。

 男達が遠ざかって行くのを確認したMs.アメリカーナは向き直り、薄青色の眼でリーダーのジャックを見据えた。
「50メートル先の見物は貴方の助けには成らないわね、ジャック」
 Ms.アメリカーナが言った。形勢逆転は気持ちが良いものだ。
「貴方教養がありそうね。だったらもう逃げられない状況だって解る筈よ。大人しく降参しなさい。そうすれば誰も傷付かないんだから」
「俺をからかうのか、アメリ馬鹿女? 俺は、40人以上の金持ちの若い美女を外国の白人奴隷商人に売り飛ばしたんだぞ。捕まりゃ一生刑務所暮らしは確実だ。お断りだね」
「選択の余地は無いわよ、この悪党」フラッグ・ガールが怒りの眼で睨み付けながら言った。
「ああそうかい、でも俺はやるぜ」

 ジャックは不愉快そうに二人を見ながら言った。そして銃をヒラリーの首に強く押し付けた。
「上を取れ、さも無きゃこの女を殺す」
「わ、私、し、死にたくなーい」
 ヒラリーは甲高い悲鳴を上げる様に言った。余りの恐怖に、まともに喋る事も出来なかった。
「そんな事すれば、死刑よ」 Ms.アメリカーナが宣告した。
「刑務所の中で腐り果てるよりはましさ」 
 男は必死の形相で、決意を固めている様だった。
「おい、どっちが良いんだ? 剥き出しのおっぱいか、それとも若い女の死体か?」
「お願い、言われた通りにして」 ヒラリーが痛々しい声で哀願した。

「この、汚いウジ虫野郎」
 Ms.アメリカーナは、喉の奥で唸り声を上げ、彼女の巨乳の間にあるスナップに手を当てた。そしてスナップを外しビキニトップを外すと、彼女の伝説的な97Gsがこぼれ落ち艶かしく揺れ動いた。
「この償いはきっとしてもらうわよ」

 取ったビキニトップを手にぶら下げて、あんぐりと口を開けている白人奴隷商人の前に立っているMs.アメリカーナは、恥辱に顔が紅潮し鼓動も高まって行った。
 スーパー・ヒロインとしての16年間にこの様な屈辱を受けた事は無かった。間違いなく彼女の輝かしい経歴を汚す出来事だった。

「想像してた通りだぜ」 彼の眼は揺らめく胸に釘付けに成っていた。
「お前のビキニボトムに一ドル札を一杯詰め込んでやりたく成ったぜ」
「えっ!貴方まさか・・・」 Ms.アメリカーナは吐き捨てる様に言った。
「そう、俺様がだ、ハハハ・・・」 
 男は笑うと、眼を険しくして言った。
「さあ、それを投げ捨てな、それならフラッグ・まんこもトップを脱げるだろう」
「何ですって? 私も・・・?」 フラッグ・ガールは息を呑んだ。
「本気なの? 私、真面目な女の子なのよ」
「そんなお嬢さんごっこに付き合う気はねえよ、金髪姉ちゃん」男が言った。
「さあ、トップを脱ぐか、さもなきゃここにいるええとこの嬢ちゃんの頭に風穴が開くぜ」
「心配しないで」
 相棒が青いトップを脱ぎ捨てたのを見てMs.アメリカーナが言った。
 眼の前のエロティックな光景に、ジャックは一瞬眼が眩む様な気がした。
「絶対に、彼にはこの償いはさせるから、タップリとね」
「良い娘だ」ジャックはニンマリと笑みを浮かべ、
「今度は下も取りな」

 二人のスーパー・ヒロインは信じられないという風に眼を丸くした。二人はこんな事迄させられるとは考えても見なかった。
 グラブの親指をボトムの両側に刺し込み、ゆっくりと引き下ろす二人の顔が赤く染まった。
 ジャックは、大きく息をし、二度も息を呑んだ。
「良し、それじゃ最後の止めだ」 ジャックが言った。
「ベルトを外せ」
「嫌よ!」 フラッグ・ガールが大声を上げた。
「そんな事出来る訳ないでしょう」
 Ms.アメリカーナが言った。胸が高鳴り始めた。
「勿論出来るさ。この哀れなヒラリーの命を助けたいんならな」
 ジャックが言った。

 フラッグ・ガールはMs.アメリカーナの方に顔を寄せて囁いた。
「どうしたら良い?パワー・ベルト無しじゃ、ヒラリーと同じ様に無力に成っちゃう。私達も白人奴隷として売られちゃうわ」
「解ってる。だけど我々に有利な点が有るわ」Ms.アメリカーナが思わせぶりに言った。
「彼、我々がベルトを外せばスーパー・パワーが無く成ると思い込んでる。だけど、ベルトを外しても手で持ってる限り私達はスーパー・パワーを持ち続けられるわ」
「ああ、解ったわ。ベルトを外しても投げ捨てなきゃ良いのね、それで、どうするの?」
「ゆっくり彼に近付いて行くの。彼、ヒラリーを押しのけて私に抱きついて来るわ」
「そこをやっつけるのね」
「そう言う事」
「そこで何をごちゃごちゃ話してんだ?」
 ジャックがイライラした様に言った。
「ひそひそ話は無しだ。そのくそったれベルトを外せ、さも無きゃヒラリーは脳無し女に成っちゃうぞ」
「慌てないで」
 Ms.アメリカーナは、背中に手を回しパワー・ベルトの留め金を外しながら言った。フラッグ・ガールも同じ事をしているのを眼の端で見ていた。

「さあ、外したわ。今度は何をすれば良いの? もっと手でする事があるのかしら?」
 Ms.アメリカーナは、息を呑むジャックの心中を推し量り笑みを浮かべた。
 Ms.アメリカーナは、男が自分自身を知るよりもっと男を理解していた。そしてMs.アメリカーナは、今のジャック程欲情している男にはお目にかかった事が無かった。実際彼の興奮の度合いは他に伝染させる程だった。全裸に成ったスーパー・ヒロインは股間に疼くものを感じた。そして乳首もしこり、より敏感に成っていた。

 Ms.アメリカーナは大きく息をし、彼女の97Gsを突き出した。
 ジャックは、突き出し始めた乳首を見詰め、ゴクリと唾を飲み込んだ。
 Ms.アメリカーナが一歩近付く。
「なに?」 ジャックが言った。
「どう言うつもりだ?」
「何の事?」Ms.アメリカーナが無邪気に言った。
「私、貴方に降参したのよ。さあ、何を・・するつもりなの・・・私の身体を調べたりするのかしら?」
「嗚呼、私、 私の若い熟したばかりの肉体を貴方の嫌らしい手で触られるのに耐えられるか解らないわ・・・」
 フラッグ・ガールが喘ぐ様に言った。

「俺の手じゃどうだ?」
 背後から別の声がした。 マイクとランディが背後から忍び寄っていたのに二人は気付かなかった。
 ランディは、驚く程強い腕でMs.アメリカーナの胸の周りを抑え、湿った布で彼女の鼻と口を覆った。
 Ms.アメリカーナは、マイクがフラッグ・ガールにも同じ事をしているのに気付いた。
 残念な事に、狼狽した相棒はパワー・ベルトを落してしまっていた。
「ンンンンムムムムウウウ!」
 フラッグ・ガールのベルトが指から外れ落ちたのを見たMs.アメリカーナは大声を上げた。
 「ようこそ性奴隷の世界に、Ms.アメリカーナ」
 ランディが彼女の耳元で囁いた。
「さあ、大きく息を吸うんだ」
 さっきの大声で彼女の肺の中はほぼ空に成っていた。Ms.アメリカーナは大きく息を吸ったが、直にその誤りに気付いた。

<クロロホルムだわ!>
 薬品の臭いが頭の中を走り抜けた。Ms.アメリカーナは無意識に男の手を掴んだが、その時パワー・ベルトを落してしまった。
 致命的な誤りをした事に気付いた時はもう遅かった。
<し、しまった、私のベルト・・・嗚呼、自由の女神よ・・・相手にして遣やられ、捕まってしまった>
 Ms.アメリカーナは朦朧とした意識の中で思った。
 Ms.アメリカーナは、顔にクロロホルムを押し当てているランディの手を掴んでいたが払い除けられなかった。そして、更に一息吸い込んでしまった。

「ウウウグググ」 Ms.アメリカーナが唸り声を上げた。
<力が入らない>
 両手が身体の脇に垂れ下がった。もがく力も残っていなかった。そして膝からも力が抜けた。
<わ、解らない・・・何故?・・・ああ、ね・眠い・・>

「おお、うまく行った様だな」
 Ms.アメリカーナの眼の前でジャックが言った。Ms.アメリカーナは視界をはっきりさせ様とまばたきを繰り返した。
 ジャックはニヤッと笑うと手を伸ばしMs.アメリカーナの胸を優しく包む様に掴んだ。彼女の巨大な白い乳房の重さを確かめ、絞り上げ、撫で回す彼の顔に驚嘆の色が浮かんだ。
「これを心から楽しんでやるぜ」

 突然、Ms.アメリカーナはクロロホルムの布が取り除かれている事に気付いた。
 新鮮な空気を吸い込んだ。希望が湧いて来た。しかし、四肢には依然として力が入らなかった。
 既に吸い込んだクロロホルムは少なからざる影響を与えていた。
 ランディは、Ms.アメリカーナの両腕を背中に捻回した。
「ウググ」
 唸り声を上げたMs.アメリカーナは震える両脚で何とか立ち上がった。10センチ以上あるスティレット・ブーツでは立っているは困難だったが、崩れ落ちない様ランディがしっかりと支えていた。
「こんな事をしてただじゃ済まないわよ、この悪党」
「へえ、そうかい」
 ジャックが、彼女の乳首を摘んだり引っ張ったりしながら言った。Ms.アメリカーナは、ランディにしっかりと支えられて息を呑みそして身悶えた。ジャックが乳首を二本の指の間で転がすと忽ち岩の様に固く凝りMs.アメリカーナは喘ぎ始めた。

「もうお楽しみかい、Ms.アメリ娼婦?」
「ウワー、ジャック、あんたの言う通りだぜ」
 ランディが言った。
「言っただろう、スーパー・ヒロインってのは俺達みたいな男が欲求不満を解消してやりゃあみんな娼婦みたいなもんさ」
 ジャックは言うと、Ms.アメリカーナの除毛してある性器に手を当てた。
「濡れてる。想像した通りだ」
「ウジ虫野郎」
 Ms.アメリカーナが唸る様に言った。ジャックは声を上げて笑うと、中指を上の方へ折り曲げた。
 その指が、陰唇の間に抵抗も無くすっと入ったのに驚いた瞬間、異様な快感が体中を駆け巡った。
「あああ、自由の女神よ」

「Ms.アメリカーナとフラッグ・ガールについちゃ研究済みさ」
 ジャックは、漏れる喘ぎ声や呻き声を楽しみながら言った。驚いた様に見開いたMs.アメリカーナの眼が、滑る秘裂に沿って上下する指の動きにあわせて白黒した。
「パワー・ベルトがどうして働くか知ってるか?」
「いいや」ランディが言った。「考えた事もねえよ」
「そこの二人が着けているパワー・ベルトが働くには、大量の性的欲求不満が溜まらなきゃならねえんだ」
 ジャックはそう言うと、中指をMs.アメリカーナの秘口に押し込んだ。Ms.アメリカーナは、ハッと息を呑み、体を仰け反らせると97Gsがゆさゆさと揺れた。
「つまり、奴等はやった事が無いんだ、そうでなきゃパワー・ベルトは働きゃしねえ」
 秘所の疼きが強まって行く。今や官能的な疼きが女性器から胸へそして喉の所迄広がって来ていた。息をするのがやっとだった。喘ぎ声の間にやっと息が出来た。

 右に眼を向けると、冷たい草に顔をつける様にして跪いているフラッグ・ガールが眼に入った。そして、マイクが太い肉棒を掴み出し、彼女の相棒の濡れ光る秘所の奥深くに突き入れるのを見て怖気だった。
「愉快じゃねえか、え、そうだろう、アメリ?slut(淫乱女の意)?」
 ジャックが言った。嗄れた声に成っていた。
「これからお前にも俺のをぶち込んでやるぜ」
「止めて・・・一寸待って」 Ms.アメリカーナが吐き出す様に言った。聞こえる。心地よい頼もしい音楽。サイレンだ。
「警察よ!」
「クソッタレ」ジャックが言った。「トッド、バンを発進させろ!」
「さあ、行くんだ、Ms.アメリカーナ」
 ランディは、Ms.アメリカーナをバンの方へ押しやりながら言った。

 Ms.アメリカーナは狼狽した。下を見ると、直ぐ近くの草の上に落ちている彼女のパワー・ベルトが眼に入った。そしてランディの大きな足も。
 Ms.アメリカーナの薄青色の眼が輝き右足を高く上げると、鋭いヒールをランディの足目掛けて力いっぱい踏み込んだ。
「イイイイオオオオオウウウウ!」
 ランディは悲鳴をあげMs.アメリカーナを押しのけた。
 Ms.アメリカーナはベルトの上に倒れ込んだ。直に肉体にパワーが満たされて行くのが感じられた。
 パワー・ベルトを胸の間に挟み、回転して二人の悪党から距離をとり、膝立ちの姿勢をとった。次の瞬間には彼女のウエストにベルトが装着されていた。もう、誰も彼女の同意がなければベルトを外す事は出来ない。

「Ms.アメリカーナがベルトを着けたぞ!」 ジャックが大声を上げた。
 ジャックはMs.アメリカーナに駆け寄り、側頭部に蹴りを入れた。クロロホルムは依然として効果を発揮しており、Ms.アメリカーナはかわす事は出来なかったが、その力を利用して回転し、フラッグ・ガールの方へ近寄った。
「気を付けろ、マイク!」
 マイクはフラッグ・ガールから飛び退いた。

 次の瞬間、奴隷商人達はバンの中に飛び込み、エンジンが唸ると、木立の暗闇の中に姿を消した。
 Ms.アメリカーナは逃げて行く白人奴隷商人を無視しフラッグ・ガールのくびれたウエストにパワー・ベルトを取り付けた。
 直にフラッグ・ガールは息を吹き返した。

 そこに大勢の警察官が駆けつけて来て、息を弾ませながら二人を取り囲んだ。
「Ms.アメリカーナ、何があったんですか?」
 警官の一人が尋ねた。
「聞かないで頂戴」
 Ms.アメリカーナは、ぶっきらぼうに言った。
「ヒラリーは何処?」フラッグ・ガールが言った。
「大変!ヒラリーがさらわれた」
「まあ、何て事を」
 Ms.アメリカーナは、犠牲者の事を完全に忘れ、ヒラリーを生き地獄の中に連れ去られるの許してしまった事に恥じ入りながら言った。

 色を無くした二人のスーパー・ヒロインは、警官達が呆然と見守る中で素早く衣装を拾い集め身に着けた。
 多くの警官のズボンは、痛々しい程膨らんでいた。



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