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『不可侵領域3 〜 代議士秘書 室井 冴子〜』                         久遠真人 作         

【1】猟犬は放たれた

繁華街の路地裏に隠れるようにひっそりと佇む古びたビルから、一人の男が出てきた。
時計を見ると深夜の2時を過ぎた頃であった。その男の頬へポツリッと水滴が張り付いた。

「やれやれ、降り出しやがったか」

男はどんよりとした雲を見上げぼやくと、繁華街の方へと歩みを進めた。

ヴゥヴゥヴゥ・・・

よれよれのスーツの胸元から低い振動音が響きだしたのは、ちょうど深夜の繁華街を抜け国道まで出た時であった。男は黙って懐から携帯電話を取り出すと、何も言わず耳に当てた。

「・・・了解した」

電話の相手に対しそう手短に答え携帯を仕舞うと同時に、男の前に黒塗りの高級車が音も無く停車した。

「やれやれ、今夜は忙しいねぇ」

ぼやく男が乗り込むと、車は静かに走り出した。



【2】最悪の目覚め

宙を浮く不思議な感覚を不思議に思いながら、室井 冴子(むろい さえこ)は徐々に意識を取り戻した。
体を動かそうとするもピクリとも動かない。折り畳まれるような不自然な格好をしているらしく体がギシギシと悲鳴を上げている。

(・・・?)

冴子は、意識が覚醒していく内に、自分の不自然な状態を認識しはじめた。
ゆっくりと目を開き、床に置かれた大きな鏡に映るモノ・・・全裸で緊縛され吊るされた自分の姿・・・を認識しパニックに陥った。

冴子はどす黒い麻縄によって後手に縛られ、豊満な乳房が弾丸のように搾り出されるように何重にも縄掛けがされている。モデルのようなすらりとした足は折り畳まれ、膝が乳房のを挟むように厳重に縛られている。そして床に対して水平になるように何本の縄によって天井から吊るされている。

真っ暗な部屋は冴子のいる部屋の中央のみ強いスポットライトに照らされ、肉ダルマのように緊縛され吊るされた白い裸体を闇から浮き上がられていた。

冴子は戒めを解こうと改めて体を揺するが、頭上でギチッギチッと縄の軋む音が鳴り響くだけで、一向に縄が緩む気配はなかった。

「やっとお目覚めかな、お嬢さん」
「・・・!?」

突然、声をかけられ、冴子は初めて部屋に人がいる事に気が付いた。
冴子が顔を上げると。ボッと煙草に点火するために点けられたライターの炎によって男の姿が闇に浮き上がった。男は美味そうに煙草を吸うと、ゆっくりと冴子の方へと近づいてきた。

「お嬢さんも、吸うかい?銘柄は・・・ホープしかないがね」

苦笑いを浮べるよれよれのスーツ姿の男は、苦笑いを浮べながら警戒する冴子に語りかけてきた。

「おっと、自己紹介が遅れたな。俺の名は・・・黒崎だ。よろしくな、お嬢さん」
「・・・・・・」
「泣き叫んだりしないのはイイ度胸だ。流石は代議士先生の化けの皮を剥がす為に、名を偽り忍び込むだけはあるねぇ」
「・・・何の事だか、さっぱりわからないわ!とっとと縄を解いて解放してくれたら、警察には黙っているわよ!!」
「白鳥 春菜・・・本名、室井 冴子、27歳。両親は幼い時に他界、唯一の兄妹であった代議士秘書をしていた兄も5年前に交通事故で死亡。兄の事故死に疑問を感じ3年前に兄と同じ代議士事務所にもぐり込む。以来、代議士先生の信頼をかち得て、第2秘書にまでなる。その間に兄の死の真実を知り、裏の顔を記した資料を密かに入手・・・ここまでで、間違ってる所はあるかな?」
「・・・・・・」

睨み付ける冴子を気にした様子もなく、黒崎と名乗る男はスラスラと冴子に対する報告を語って聞かせた。

「今までばれずに第2秘書まで潜り込んだ手腕は賞賛に値するかな」
「・・・どうも、ありがとう。で・・・私をどうするつもり?兄と同じく殺す?」
「俺はお兄さんの件は関知してないが、受けた依頼は2つだ。『資料の回収』と『女狐の調教』だ。そんな訳で、お嬢さんに簡単に死なれてしまうと、俺が困ってしまう」
「・・・それはどういう意味?!」
「まぁ、それは追々わかるよ」

そう言うと黒崎は煙草を足元に吐き捨てると靴で踏み消した。

「さーて・・・まずは、『資料』の在り処からだ。簡単には白状しないで俺を楽しませてくれよ」

ニッコリ微笑む黒崎の笑みに、言いしえぬ不安を感じ冴子の表情が青ざめていく。



【3】尋問という名の淫靡な拷問

「だめぇぇ!もう入らないぃぃ!!」
「なーに、まだまだ500mlだ。それもう一本」

黒崎はスパンキングによって真っ赤に腫れた尻肉を押し広げると、キュッと窄まった菊座に浣腸器を突き立てた。
キューッとガラスの擦れる音と共に、冴子の体内に冷たい液体が次々と注入される。

「ハヒィ!ヒィィィ!!」
「まだ3回目じゃないか、最初の頃の威勢はどうしたんだ?」

冴子はブルブルッと体を震わせ、イヤイヤと髪の毛を振りたくると、周囲に涙がキラキラと飛び散った。

「ほ〜ら、全部入った」
「ヒギッ!!」

浣腸器の液体を全て注入すると、噴出さないように素早くブラックメダルのアナルプラグを押し込まれた。

「媚薬入りの特製浣腸だ。腸からの直接吸収だからよく効くぞ」

黒崎は乳首につけられたローターのスイッチを入れ、秘肉に押し込められたバイブを捏ね繰り回しながら、髪を鷲づかみすると冴子の顔を上げさせると耳元で囁いた。

グチュッ、グチュッ

黒崎がバイブを動かす度に、秘肉は擦られ、溢れ出る愛液を掻き出される。
既に何時間も責め続け黒崎の右腕は愛液でビッショリと濡れ、床の鏡の上に大きな水溜りを作っている。
冴子は浣腸による苦痛と、バイブによる快楽・・・2つの刺激に翻弄されつつも、熱病のように全身を真っ赤に火照らせ、与えられる快楽に貪るように不自由な体を悶えさせる。

「おっと、簡単にはイカせないぞ」
「そ、そんなぁぁ!いやっ!いやぁぁぁ!!もうイカせてぇぇ!!」

だが、黒崎は冴子があと少しでイク瞬間を的確に見抜き、ピタリとバイブの動作を止めてしまう。
必死で不自由な体を揺するも満足な刺激を得る事ができず、冴子は号泣する。
媚薬により官能は溶かされ体は快楽を求めて止まない。だが快楽を得られる寸前の所で何度も取り上げられ、冴子は何もかも忘れ、何度も何度も必死に哀願する。

「なんでも話します!なんでもします!!だから・・・だから・・・・・・」
「まだ2時間しか経過してないぜ。遠慮せずにもっと味わってくれよ」

浣腸器に新たに媚薬を吸い込ませながら、黒崎はニッコリと微笑む。

「いや!いや!!もう、嫌なのぉぉ!!お願いします!お願いします!!なんでもしますから、なんでも言う事を聞きますから、イカせてぇぇぇ!!」
「ふーん、なんでも言う事を聞くの?ホントに?」
「はい!はい!!黒崎さんの言う事は何でも聞きます!!」

ガクガクと壊れた人形のように必死で首を縦に振る。

「じゃぁ・・・もう2時間耐えてごらん」
「・・・え?!」

黒崎の言葉に冴子の必死の表情が固まる。

「なんでも言う事を聞くんだろう? あと2時間耐えて、俺を楽しませてくれよ」

ニコニコと笑いながら浣腸器をもって寄ってくる黒崎に、冴子は顔面を蒼白にしブルブルと震えだす。

「い、いや・・・いや・・・嫌ァ、もう嫌なのぉ!もう許してぇぇぇ!!」



【4】新たなる役割

「ヒィィィ、イクゥ!イクゥゥ!!またイッちゃうぅぅ!!もう、イキたくないのにぃぃ!!」

白い顎を仰け反らせ、冴子は既に何度目かもわからない絶頂を迎えた。
だが、黒崎は休む暇も与えず容赦なく快楽を与え続ける。

「いやぁ?!もうぅ!死んじゃうぅぅぅ!許してぇぇ!許して下さいぃぃ!!」
「イキたかったのだろう?遠慮せずに、どんどんイッてごらん!」

ヴゥヴゥヴゥ・・・

黒崎が胸元の振動に気付き作業を止めると、冴子は白目を剥いてガックリと首を落とした。
あれから、快楽と苦痛により責めの間、冴子は必死に哀願し聞いてもいない事まで自ら洗いざらい白状した。そのご褒美として今度は黒崎に何時間もイカされ続けていた。

「えぇ、資料の行き先は先ほどメールした通りです」
「はい、調教はご依頼通り理性は残したまま、肉体改造後1週間後にお届けします」

電話先の依頼者に簡潔に返答し終えると携帯を仕舞い、代わりに取り出した煙草を咥えた。

「やれやれ、裏切り者には容赦ないねぇ。兄の敵である悪徳代議士の肉玩具になる・・・お嬢さんにとっては、死ぬより辛いかも知れないねぇ」

吊られ快楽に蠢く肉塊と化した冴子を見つめながら呟くと、黒崎は煙草の煙を吐き出した。

   


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