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 バットガールとワンダーウーマン(テイク2)    第10章

第10章

バットガールは狭い戸口をくぐり抜けて、タイルが敷き詰められた豪奢なサウナルームへと入った。壁もまたイタリア風のタイルワークによる地中海の風景で飾られている。部屋全体の印象はまさしく華麗という他はなく、一瞬その素晴らしさに気を取られたバットガールは、ふと現実に戻って首を振るはめとなった。部屋のサイズは、車2台を収容できるガレージくらいで、その大部分が円形のプールで占められていた。そしてプールには水の代わりに、何か軟らかで滑らかそうな茶色の泥状のものが満たされていた。

「ハァハァハァ……さて……ハァハァ……カーテンの向こうに……あるヤツを……ハァハァ……着てもらおうか」

ロード・イージーストリートのたどたどしい声は明らかに興奮を隠せずにいた。バットガールはあたりを見渡すと、部屋の一隅に見える奇麗な絵の描かれたカーテンの方へと歩いていく。そしてカーテンの背後を見下ろすと、手を腰にあてて皮肉気に笑みを浮かべた。

「冗談はやめてよ」バットガールはため息をつき、マイクロビキニを手に取って指の間に広げてみる。「これって布の部分より紐の部分の方が広いんじゃないの?」

「ハァハァ……そう……そう……その通り……だけど……だけぇど……あんた……誓ったよなぁ!!!」少年は叫んだ。

彼女はうんざりしたように目をくるりと回すと、「いいわ」と静かに言った。そして誇りに満ちた正義の使者はカーテンの陰に入って着替え始めた。バットガールが服を脱いでマイクロビキニにを引っ張り上げているシルエットを、ロード・イージーストリートはモニター部屋からじっくり眺めていた。「すげぇ! なんて女だ! こいつは楽しみだぜ」

女戦士はカーテンの陰から出てくると、腰に手を当て胸を張り、堂々とした姿で立ちポーズをきめた。そのマイクロビキニはどう控え目に言っても肌を出し過ぎな代物である。

(全く……むだ毛処理をまじめにやっていて良かったわ)

水着以上に小さな布を見つめながら彼女はそう思った。まるでハリウッドの尻軽女のように裸も同然のヒップをさらしながら立っているというこの状況……しかし彼女にとってより屈辱的であったのは、ヒールが4インチもある黒いピンヒールを履かなければいけないことだった。「この倒錯趣味の変態野郎…」バットガールは口の端で小さく呟きながら、敵の指示を待つ。

「さあ……さあ……ハァハァ……泥の中へ入ってくれよ」

「何でもやるわよ…」呻くように答えると、バットガールはゆっくりとプールサイドへ歩み寄り、ピンヒールを脱いだ。(これを脱げるのだけは嬉しいわね)そう考えながら、彼女は裸足で泥の中へと入っていった。泥はかなりひんやりとしており、またかなりねばついた。泥というよりプリンみたいな感触である。くるぶしまで入った足で感じる感触は思ったよりも気持ち良かった。彼女は注意深くプールの中央まで進むと、腰に手をあてるいつものポーズをとった。「それで?」

そのとき、低い石の転がるような音が部屋に響き、壁のパネルがゆっくりとスライドして開いた。そしてそこからロード・イージーストリートが現れた。バットガールは笑いの発作に襲われて、危うく膝をつきそうになった。口を手でおさえて必死にこらえる。

イージーストリートはまるで初めてビーチにやってきた世間知らずの中学生オタクのような格好をしていた。だぶだぶのトランクス水着にマドンナのツアーTシャツ。覗く素肌は病的な白。フレームのぶっといメガネを頭にひっかけて、腰には黄色いアヒルのゴム人形、両足には巨大な足ひれ。

「ヘイ、ベイビー! 主役の登場だぜーーーーーっ!」

腕を女戦士の方に伸ばし、声高に叫ぶ。だが彼女の方はすっかりしらけきっていた。

「はい、はい、かっこいい、かっこいい」と彼女は応じてため息をついた。「つまり……この泥の中で、私たちはレスリングをするわけでしょ?」と冷たく言った彼女は、彼をにらみつけながら、足で泥を彼へとはねかけた。

「オオオオオゥ、イェーーー、可愛いこちゃん……こっち来な!」彼は叫び、足ひれやら何やらを身に付けたまま彼女の方へよたよた歩み寄ってきた。

彼の接近は、不器用で無造作でつまるところバカ丸出しであった。しかしバットガールは動かなかった。彼が近付く。彼女は見つめる。彼がよだれを垂らす。彼女がため息をつく。

彼の目が見つめるのはたった2つの物体だけであった。すなわち、偉大なるバットガールの胸である。それはまさしく彼の夢想そのものであった。彼の両手が何かをつかもうとするかのように前へと伸ばされ……

ビシュッッッ!

蹴り? 蹴られた? いったいどこから足が出てきた? 精力的な少年にわかったことといえば、何かが彼のみぞおちにぶち当たり、そして彼自身は今、蹴りあげられたサッカーボールのように宙を飛んでいるという事実であった。

バシャーーーーーンッッッ!!!

まるでマンガキャラのように両手足を広げたまま飛んでいった少年は、顔から泥に落ちたその態勢のまま直立し、そしてゆっくりと倒れていった。まるで機雷に穴を開けられたタンカーのようだった。やがて彼の手足から力がすっかり逃げていき、ついに彼は崩れ落ちた。

「アアアアアアッ!!!!! お……おま……お前……痛いよぉぉぉぉぉ!」

彼は3歳児のように腹を抱えて丸まった。バットガールは最初、この無礼なガキを蔑むかのように冷たい目でにらみつけていたが、やがてその厳しさはゆるみ始めた。「ああ……ごめんなさい。あなた大丈夫?」

「ウゥゥゥゥゥ! おなかが……痛い……」彼は泣いた。

バットガールはヒロインであり、このように悲しそうに泣く子供を見放すなんてことは決してできない。彼女は彼の正面に回り、泥の中にひざをついた。「よしよし……大丈夫よ……私はあなたを傷つけるつもりは無かったのよ」そう優しく言って、彼の腕をなでてやった。

「ウッ ウッ ウッ 僕が欲しいのは……グスッ……何か楽しいこと……ただそれだけなのに……世界一金持ちのガキの悩みなんか誰も気にしちゃくれないんだ……」彼はうずくまったまま泣き続けた。

「あぁ、可哀想な子」バットガールは優しく囁くと、彼の頭を母親のように抱きしめてやる。

「だって……グスッ……女の子は誰も僕のこと見てくれないんだよ?」
「わかるわ」
「あいつらは皆、僕をだますんだ……グスッ」
「そうね」
「僕はいつだって一人ぼっちなんだ……」
「うん」
「あなたは家畜にファックされるの大好きでしょ?」
「そうよ」

…………

「なんですって!!!!」

「つかまえた」

少年は無防備なヒロインに顔から突っ込んでいき、彼女を背中から泥の中へと押し倒した。即座に、彼女の胸に飛びついてこれをつかむと、まるでそれが市場のメロンであるかのように、絞り上げたり、こね回したりし始める。彼は彼女とほぼ同じ体重であり、しかも背は若干彼女より高かった。だからどうにか自分の身体を彼女の両脚の間に押し込むことに一旦成功すると、彼女を泥の中に押さえつけたまま、その素晴らしい胸をいじり続けることができたのだ。

「この生意気な……」

バットガールは泥の中で転がった。これは多少でも力の入る態勢を取りつつ、同時にこの少年の突進を押し返すことを狙った動きである。そして彼女は熟練したファイターであり、このぬるぬる滑る少年の身体をつかんではじき飛ばそうとしたのだが、ちょうどそのとき、彼女の全身を鋭い快感が走った。

見れば、天井のどこかから薄く青い光の線が彼女の頭部へと伸びており、額や目のあたりで踊っていた。だが別に目が眩むほどの明るさは無い。彼女は頭と目が暖かくなっていくのを感じた。気持ちいい……というよりは淫らな気分が高まっていく。次第に物を考えるのが難しくなってくる。

そして突然、まるで眉間がクリトリスになったかのように頭部から強い快感がほとばしった。彼女の額はまるでオーガズムに達したかのような緊縮を見せる。

「僕のちょっとしたおもちゃ、気に入っただろ?」ロード・イージーストリートはくすりと笑い、呆然としているヒロインの胸を愛撫したりこね回したりし続けた。

うめき声が一つ、バーバラの口から漏れた。

「な…に?………な…にをした……の?……わたしに……」

「僕はこいつをオーガズマビームって呼んでる。こいつが女の身体に当たると、そこの神経を刺激して、強い快感を感じるようになるんだよ。そしてその快感は全身に広がっていくというわけさ」

バットガールの息づかいは、今や激しく短い喘ぎに変わりつつあった。彼女は頭を左右に振って、理性を押し流そうとする強烈な快感から逃れようとする。同時に彼女は、頭部で感じる強烈な快感に身体の残りの部分が応じ始めたのを感じていた。この怪しい青い光の効果に合わせて、ロード・イージーストリートがいまだに続けている愛撫の影響もあり、彼女の乳首はみるみるうちに硬く大きく膨らみだした。

「このちびの……オオオオオオオオッ!!!!!」

ロード・イージーストリートは今や彼女をほぼ手中に収めていることを十分に理解していた。テラたちがワンダーウーマンにやったように、彼もまた手中のスーパーヒロインの全身にオーガズマビームを浴びせることは簡単だ。だが彼には彼の計画があった。そして何より、彼はお楽しみは最後までとっておく主義なのだ。

(焦るなよ……今はまず、このお高くとまったビッチに人生最高のファックをプレゼントしてやらなくちゃ。僕はキャットウーマンの子分たちのようなデカいコックは持ってない。つまりは、その、いわゆる『大切なのは必ずしも戦う犬の大きさではなく、??』ってヤツだ。あー、何にせよ、ヤツらの言ってたことは今はどうでもいい。)

バーバラの目が大きく見開かれ、どこともしれない場所を見つめていることに気付くと、若きレイプ魔はその興味の中心を、すでに高々とそそりたっている乳首から下腹部のビキニが隠しているところへと移動させた。彼はビキニのひもに指を走らせると、その長く美しい脚にそってゆっくりと、水着を下ろしていった。

キャットウーマンたちによる乱暴のために生じた無数の傷や痣があるものの、ミズ・ゴードンはまぎれもなく、魅力的な容姿をした美女であった。

彼が腕時計のボタンに触ると、青い光がより明るくなる。その途端、バーバラのうめき声もより大きくなった。オーガズマビームの強度が上がり、それにともなって彼女の頭部で生ずる快感も増大したのだ。

ロード・イージーストリートはバーバラを見下ろすと、今や力なく開かれたままの両脚の付け根を凝視し、満足げにニヤリと笑った。その腰が一定のリズムでくねり、振られ始めたのだ。悲運のヒロインは今や、無意識に腰を激しく振り動かし、その度に泥を吸い込むズポズポという音が響いた。

(よし、坊や、ヴァーチャル・リアリティは知ってるかい? まぁとにかく次の段階……このヴァーチャル・ファックを最高強度のヤツにする頃合いだ。結局のところ、この何も見ちゃいないスーパーヒロインの股間に僕は寝ころんでいるわけだし、この究極のマインド・ファックをコントロールしているのも僕なわけだし、ヴァーチャルもリアルもそんなに変わんないよな)

彼は満足げに息をつくと、敗れた女ファイターの秘部に自らのペニスを突き入れた。そしてこれと同時にオーガズマビームの強度を最強にセットする。

敷地中に響き渡るかのような歓喜の叫びが部屋を突き抜けた。

* * *

ワンダーウーマンはイッた。少女のような絶頂ではない。大学生のような絶頂でもない。妻のような絶頂でも、娼婦のような絶頂でもない。彼女はイッた。まるで夜行特急列車のような絶頂であった。途切れない絶頂の連鎖が、駅を通過する列車のように彼女を打ちのめす。ビクンッ! ビクンッ! ビクンッ! 5回目の連続絶頂へと送り込まれた彼女は、痙攣するかのように、どうしようもないまま腰をひたすらに振り続ける。

再び口の中でペニスが爆ぜた。ワンダーウーマンはこの明らかに忌わしい液体を……屈辱の証を飲み干すことを強いられる。「ンググ、グゥウウウッ! これ以上は……無理よ……」彼女があえぎながら言う間にも、愛撫は続く。「ちょっと、多すぎるわ……やめてぇぇぇっ!!!」

ショックに呆然としたまま、ワンダーウーマンは仰向けに横たわったアンドロイドの腰をまたぐ膝立ちの態勢を強いられる。彼女の背後には別のアンドロイドが立ち……そして気が付いたとき、ワンダーウーマンはウ゛ァギナとアヌスを同時に犯されていた。彼女の菊門はこの時点で既に十分痛めつけられており、このダブルファックにおいても、アンドロイドのもつ12インチのプラスチック・ディルドーを少なくとも半分は飲みこんでいた。歯を食いしばり、しかし扇情的によだれをたらしつつ、ワンダーウーマンはまるでハンマーのように頭をうち振る。

やがて下のアンドロイドが彼女の両乳房を乱暴に握りしめ乳首をつまみだすと、ワンダーウーマンもぴくっと跳ねたり身をよじらせたりし始めた。さらにアンドロイドは乳首を引っ張り下げて口に含み、強く吸い上げる。

「や……や……やめなさい!……私は…ワンダーウ……フグンムンブムム!」

それが本物であろうとプラスチック製であろうと、12インチのペニスというものは人の口を黙らせるのに実に有効である。3番目のアンドロイドが彼女の開いた口にそのペニスをねじこんできたとき、ワンダーウーマンはそんなことを考えていた。

1つの肉体と3つの機械は今や、一連の協調した動きを見せながら激しいリズムを刻むビートユニットと化していた。どうにかして絶頂に達するのを我慢しようとするワンダーウーマンと、彼女が死ぬまで責め続けようとするアンドロイドたちの間で淫靡なダンスが繰り広げられる。どんどんと高みに追い上げられる肉体、艶めかしい喘ぎ声、穴という穴を出入りし続けるディルドー、無慈悲なレイプ……これら全てがワンダーウーマンの敗北を予感させていた。速く、もっと速く……3体がディルドーを操る。一つ、また一つ、彼女の反逆の意志をつぶしていく。彼女の動きはますますせわしないものとなり、喘ぎ声はますますトーンが上がっていく。そしてついに、ネズミの悲鳴のような声とともに彼女の体内で快楽が爆発した。豊満な肉体を誇るアマゾンは敗北の叫び声を上げる。

だが、アンドロイドたちにはまだ止めるつもりはない。彼女が絶頂に引き裂かれたと見るや、アヌスを犯していたアンドロイドがペニスを引き抜いた。そしてそのすぐ下、既に巨大なディルドーが刺さっている秘裂へと無理矢理押し込んだのだ。このような、彼女が夢想したことすらもないような変態的な性交に、たちまちワンダーウーマンは背徳的な興奮状態へと引きずり込まれ、これまで一度も体験したことの無いレベルの絶頂へと暴走しはじめた。

この絶頂は彼女の知るそれとは全く違っていた。筋肉が痙攣しはじめる。尻肉が硬く引き絞られる。目がぎゅっと閉じられる。身体全体が石のようにこわばり、上気した肌はピンクを通り越して赤黒くさえ見える。そして最後に大きく一度腰を振ったか次の瞬間、アメリカに愛されるスーパーヒロインは打ち壊されていた。粉々に粉砕されて、完全なる堕落と屈辱を表徴する存在に堕した。マシンガンのように連鎖して爆発するオーガズムの嵐に巻き込まれた彼女。その意識は微塵に吹き飛ばされ、全身の筋肉は制御不能のままフルパワーで引き絞られていた。やがて燃料が尽きて火は落ちる。ワンダーウーマンは敗北の中に崩れ落ちた。

だが女戦士への辱めはまだ終わっていない。アンドロイドたちは「射精」しはじめたのだ。力なくうめくばかりのアマゾンの膣へ、口へ、そして顔、背中、胸……全身へとその疑似精液を噴出させた。彼等は、ぐったりとした彼女の身体を床に投げ付けると、彼女を取り囲んで立ち、タンクが空になるまで射精し続けた。

彼女は周囲を探るかのように手を動かし、マットに爪をたてながら、目の前にある何かを見上げた。涙のにじんだ血走った目にうつったのは、彼女のベルトが飾られているショーケースである。「これが……最後の……チャンス……」

残った最後の力を振り絞ると、豊満な肉体のヒロインは前へと突進した。そしてケースの上から覆いかぶさる。この動きを見てアンドロイドたちは、まだ彼女が十分戦うだけの体力をもっており、もう一度打ち倒す必要があると判断した。彼等はゆっくりと彼女に歩み寄る。彼女はハイキックを繰り出した。これが一体のアンドロイドの頭を直撃する。アンドロイドはよろめいたが、その横から別の一体が彼女に襲いかかった。そのロボットは両手を組んで頭上に構えると、ワンダーウーマンに向かって最高出力で振り下ろした。

ガッッッシャァァァァァァァン!!!

この一撃で、ガラスケースが、そしてベルトをかけてあったスタンドまでもが、粉々に壊れた。彼女のとっさの作戦は功を奏したのだ。ケースの横に身をかがめていたワンダーウーマンは喜びに疲れも忘れた。餓えた人がハンバーガーに飛びつくかのように彼女は後ろ手に拘束されている両手を伸ばすと………


美女の眠るプラスチックチューブがずらり並ぶ巨大な部屋は、ここしばらく静寂に支配されていた。だがそのとき、低いドカンという音とともに、ドアを突き破って一体のアンドロイドがふっ飛んできた。そして向い側の壁に激突すると、その衝撃で機械は完全にショートして、ずるずると床に崩れ落ちた。さらに数度、重い物が落ちるような大きな音が続いたかと思うと、やがて無敵のワンダーウーマンが部屋から現れた。その姿はすっかり元気を取り戻し、そしてその顔は正義の怒りに満ちていた!

* * *

「こんなことして、ただじゃおかねぇぞ!」

研究室へとつながる廊下をアンドロイドに連行されながらビクトリアが叫んだ。彼女とニック、ナックの3人は、手がかりを探して生け垣の迷路を探索中、ロード・イージーストリートのガストラップの一つにかかってしまったのだ。彼女らは、ワンダーウーマンがされたのと同じやり方で後ろ手に拘束されていた。そして1人に1体ずつアンドロイドがついて、3人を地下の秘密区画へと連行していた。

身体のあちこちに白濁液が残る様子を見れば、彼女たちがアンドロイドにこてんぱんにされた挙げ句、「歓待」までもさせられていたことは明らかだ。現在のところ、3人のレズビアンたちは以前よりも多少は「力も抜けた」様子で、行く先も知らされないままよろめき歩く。

そしてついに、彼女たちは列をなして並ぶプラスチックチューブを目にした。彼女たちのライバルが縛られたまま眠り続けている姿を見ると、3人は衝撃のあまりその場に立ち尽くすばかりであった。

「ちくしょう! 地獄か、ここは!」

ビクトリアが叫び、両手のいましめをひきちぎろうともがく。だがそこへ、2体のアンドロイドがやってきて彼女を持ち上げた。

「小汚ねぇ手で触るんじゃねぇ!」

ビクトリアの叫びなどまるで無視して、アンドロイドは彼女をベルトコンベアの上に寝かせた。上から降りてきた締め金で彼女の両脚が固定され、脚の方から機械に向かって動き出す。それと同時に手を縛めていた化学物質が急に軟らかくなり、両手首が自由になった。

「やめろ! ちくしょう、やめろ!……てめぇら全員、ぶっ殺す!」

死にものぐるいで暴れるビクトリアの脚が今しも機械の中へと吸い込まれようとしたちょうどその時。

シュシュシュシュシュ……ウィウィウィウィウィ…ン

暗がりからまるで手裏剣のように金色のバレッタが飛んできたかと思うと、機械のスイッチに当たってその作動を止めてしまったのだ。回転しながら部屋を横切って戻るバレッタをアンドロイドも女たちも目で追った。そしてバレッタを手にした人物を見たとき、

「ワンダーウーマン!」

3人は驚愕のあまりその名を叫ばずにはいられなかった。

「だ、だけど、あんた死んだはずじゃ……あたしたち、あんたのことを……」

ニックがバカそのものといった調子で話し始めたのを、ビクトリアが「シーッ」と言って止めさせた。

「ああ……ああワンダーウーマン……あれはちょっとした冗談だったんだ……ハハ……冗談……あたしたち、あんなことをするつもりは本当に無かったんだよ……」

ビクトリアは気持ち悪いほどに優しげな声でアマゾンに語りかけた。

「黙りなさい!」

ワンダーウーマンはぴしゃりと言うと、アンドロイドへと飛びかかっていった。戦いは暴力的で、無慈悲で、そして一方的であった。わずか数分のうちにアンドロイドたちはプラスチックのスクラップに成り下がり、満足げな様子で傲慢に立つスーパーヒロインの足下に転がっていた。

アマゾンはベルトコンベアの上でもがくビクトリアのところへとゆっくり近寄って行った。そして機械のスタートボタンに指を当てながら、ビクトリアの顔をのぞきこみ、にこりと微笑んだ。

「このボタン、押した方がよさそうね」

「や、やめて……お願い……お願いです!!!」ビクトリアは懇願する。情けを願う叫び声はすぐに、鼻をすすり涙をぼろぼろこぼしながら慈悲を乞うばかりに変化した。これこそワンダーウーマンの見たかったものだ。二人とも、ビクトリアが敗者であると理解した。彼女は破れ、涙を流すばかりであった。野望の終焉である。

ワンダーウーマンはビクトリアの鼻を指で軽くたたきながら意地悪そうに言った。「それじゃあ、こう言いなさい。『あなたこそ世界で一番美しいスーパーヒロインです』」

「あなた……あなたこそ……世界で一番美しい……美しく、華麗で、セクシーで、魅力的で、衝撃的で、最高にイカすスーパーヒロインです!」流れる涙が止まらないまま、ビクトリアが叫んだ。

「あら、でも多分一番じゃないわ」

突然横から声をかけて入ってきたのは満面に笑みを浮かべたバットガールだった。その横を、縛られギャグをはめられたロード・イージーストリートがよろよろとついていく。彼女は生乾きの泥でよごれていたが、それでも元気そうだった。

「バットガール!」ワンダーウーマンは笑みを浮かべた。「ここで合流できて良かったわ」

「このショウを見逃す手は無いわよ」バットガールはそう言うと、ロード・イージーストリートを軽くけとばして、ニックやナックの隣へと追いやった。ワンダーウーマンはバットガールのすぐ横に歩み寄ると、部屋を見渡して言った。「まず最初に、この女性たちをチューブから救出しないといけないわね」

しかしバットガールは答えた。「私はそうは思わないわ」

パチンッ!

バットガールはワンダーウーマンの腰からマジックベルトを取り去るなり、彼女と距離を置いた。たちまち無敵の力を失ってしまったワンダーウーマンは、ショックに呆然と立ちすくむ。そして、ロード・イージーストリートが身体をもぞもぞと動かしだした途端、彼を縛っていたロープがはらりと床に落ちた。

「びっくりしただろ? ワンダー姉ちゃん!」得意げにそう言うと、ロード・イージーストリートはバットガールのもとに歩いた。そして彼女の背中に手を回すと、これ見よがしに彼女の尻を揉みはじめ、ワンダーウーマンにニヤリと笑いかけた。

「バットガール! どうしてこんなことを!」ワンダーウーマンはショックに数歩後ずさりながら叫んだ。

「違うよ、バットガールにはできなかったのさ」ロード・イージーストリートはそう言うと、テレビのコントロールユニットのような装置をポケットから取り出してボタンを操作した。すると先ほどバットガールが現れたドアから、再びバットガールが出てきたのだ。5体のアンドロイドに囲まれて押し出された彼女は、よろよろと進み出るなり、すとんと座り込んでしまった。

先ほど、八角形の部屋で3体のアンドロイドにレイプされた後のワンダーウーマンも実にみじめな様子であったが、このバットガールもそれ以上に哀れな状態だった。まるで奴隷のようにボールギャグ、鎖、手錠で拘束されている。肌には泥と白濁液がこびりついており、すっかり意気沮喪して見えた。

「こっちのバット姉ちゃんは、ちょっとした泥レスリングの試合で、実際にすげぇいいファイトをしたんだぜ。ただ、あんた同様、オーガズマビームのことを知らなかったのがな。ビビビッ!ってくるのも時間の問題だったってことさ。あとはもうワンマンレイプ状態!」変態少年はくすくす笑いながらバットガールに寄り添い、あざだらけのヒップをパシンとはたいた。

「こっちのバットガールは、僕個人のお楽しみのために作った人形さ。ご覧の通り、オリジナルよりはちょっと太ももが細いけどな」と少年は気取った様子で言った。

バットガールは憤然とした様子で、ギャグの中で何かをもごもごと言い、少年をにらみつけた。もしもスーパーガールのように眼からビームを出すことができたなら、彼女はその怒りの視線で山さえも真っ二つにすることができたにちがいない。

「さあ、あんたの番だ、ワンダーオッパイちゃん……捕まえろ!」少年がコントロールユニットに向かって叫んだ。アマゾンは転がり回って全力で戦ったが、数でも力でも敵の方が上回っていた。数瞬後には、彼女は押さえつけられて、再び後ろ手に拘束されてしまった。

「さて、どうしようかな。よし、あんたたちが一体何人くらいフェラできるのか、僕のアンドロイドたちにやってみせてもらおう」彼は笑いながらコントロールユニットを操作しはじめた。

「絶対にただじゃ済ませないわ!」ワンダーウーマンが叫んだ。「お前の身体中の骨を粉々にしてやる!」

「そろそろ口をふさいだ方が良さそうだ」少年は答えると、コントロールユニットのボタンを押した。すると1体のアンドロイドが床に押さえつけられたままのワンダーウーマンに向かってゆっくり近付きはじめる。

その瞬間だった。部屋の外から美しい肢体の女が猛スピードで走り込み、ロード・イージーストリートに飛びかかると彼の顔をコンピュータの並ぶコンソールに叩き付けた。そして破れた手袋をつけた長い腕を伸ばし、コントロールユニットを拾い上げた。キャットウーマンだった。

「ミャーーーウ! そこの可愛らしいお姫様二人を捕まえなさい!」彼女はいつも通りの高慢な調子で命令した。アンドロイドたちは即座にもがいているヒロインたちをつかみ上げると、しっかりと押さえながら、二人を立たせた。

「ミャーーーーオ!」と叫びながら、次に彼女はビクトリアに近付いた。ビクトリアは今や狂ったようにもがいていた。ワンダーウーマンの怒りも恐ろしかったが、キャットウーマンの怒りは……。キャットウーマンは無造作に機械のスイッチボタンを押した。ビクトリアの身体はあっという間に機械の中に消える。そして間もなく、縛られて眠らされた彼女を閉じ込めた透明なプラスチックが出てきた。

キャットウーマンはそのチューブまで歩み寄ると、半分に折れた爪でプラスチックの表面をなでた。やがて、眠るビクトリアの顔のあたりをパシンとはたく。「グルルルル……今は眠っていなさい。後でゆっくり面倒を見てあげるわ……ミャーーーオ!!!」

次に彼女はニックとナックをにらんだ。臆病な人間なら100人でも殺せそうな恐ろしい視線であった。二人は、どうにかして先に機械に入ろうとして、殴り合わんばかりにもみ合う。だが、たとえ二人で一つのチューブに入ることになるとしても、キャットウーマンの怒りに触れることに比べればどうってことは無い。それで十分だった。数分後、裸のレズビアン二人は、腕や脚、髪や乳房を複雑に絡み合わせ、ぎこちなく抱き合ったままでプラスチックチューブに収まった。

ボロボロの悪女はゆっくりと歩いて戻ってくると、ワンダーウーマンのあごをつまんだ。「あたし、どうやったら貴女をおもちゃにして楽しめるか、ずーっと考えてきたけど、今やっと見つけたわ」

プッ!

ワンダーウーマンはキャットウーマンの顔につばをふきつけて叫んだ。「その手を放しなさい、この気違い! 本気で医者に行った方がいいんじゃないの!」

「ミャーーーーウ!!」

パンッッッ!!!

キャットウーマンに手の甲で顔を叩かれて、ワンダーウーマンの頭がのけぞった。「このやかましい女の口にフタをしなさい!」キャットウーマンがコントロールユニットに命令する。ワンダーウーマンは敵の前で屈辱の姿を晒すまいと、懸命に首をふって抵抗したが、アンドロイドの力は強かった。やがて女戦士は大きなゴム製のボールギャグを口にはめられて、バットガールと同様の姿となった。

「パーーーーーーーーフェクト! お姫様たち、あたし好みの格好よ。縛られて、ギャグをして、……そうね、ここまでは悪くないわ」

彼女はニヤリと笑うと、ワンダーウーマンの太ももやパンティで隠された股間に爪の先を走らせた。そしてバットガール人形から、力任せにワンダーウーマンのマジックラッソを奪い取ると、ロード・イージーストリートに歩み寄った。彼は恐怖に涙を流しながら、床に這いつくばっていた。キャットウーマンは少年の髪の毛を引っ掴んで頭を引き上げると、その肉付きの良い太ももの間にはさんでしっかりと固定した。そして彼の胸にマジックラッソを巻き付けてから、彼の頭を解放し、どう猛な笑みを浮かべながらその顔をのぞきこんだ。

「ミャーーーオゥ……貴方は私に全て話すことになるわ……あたしの知りたいこと全てをね……あたしは貴方と貴方の財産に関して少しばかり考えていることがあるのよ」彼女は冷ややかに言った。

「はい……はい……ああ、御主人様……」彼は呟いた。ワンダーウーマンは彼女のラッソがこのように使われるのを見て怒りに身をよじった。バットガールはむしろ恐怖に震えていた。この大金持ちを自由にコントロールできるキャットウーマンがいったい何をしようというのか。(手が付けられなくなるわ!)彼女も拘束から逃れようと、無理を承知でもがきはじめた。

「いったい何が目的でこんなことをしたの?」キャットウーマンは手を広げてチューブの列や機械群を指し示した。「そしてダイヤモンドはどこにあるのかしら?」

「ええと……その……全部うそなんです」ロード・イージーストリートはたどたどしく答えた。「ダイヤモンドはありません……それは餌なんです……僕はこいつを4年かけて準備してきたんです」

「はぁ? いったい何のこと?」キャットウーマンが不思議そうに尋ねる。

「最初は小さな事業だったんです。誰も知らないようなモデル、スターの卵、それから売春婦、そういった女の子をパーティとかイベントとかを開いて島に呼ぶんです。そして一人一人、チューブに詰めて、奴隷業者に売るんです。最初は小さな外国の業者が相手でした。だけど、女の子の質や知名度が高くなるにつれて、もっと大きな業者と取り引きできるようになり、より高い評判とより多くのお金を得ることができるようになったんです。今じゃ白人奴隷を扱う商人としてトップクラスになりました」少年は怯えた様子で話す。

「だけど貴方、億万長者なんでしょう?」とキャットウーマンが尋ねた。

「ええと……正確にはそうじゃないんです……両親が死んだ後で僕が相続したのは、この島とせいぜい2千万ドルくらいでした。残りはアメリカ肺協会にいきました」

「フーーーッ……少なくともガンの治療法の一つとして臓器売買という方法を見つけたわけね」キャットウーマンは静かに言うと、手をふって話の続きを促した。

「……いずれにせよ、僕はその方法でうまくいくことがわかりました。あとはより魅力的な餌を準備できれば、より高レベルの女性を捕まえることができるはずです。そして互いに競わせることで、競争心も煽ることができます。こうして俺は宝探しというイベントを思い付きました。島にやってきた女性は誰も皆、権力志向で、自己中心的で、わがままで、ナルシストなビッチばかりだった……キャリアウーマンタイプで……モデル、女優、弁護士、社長……誰にも頼らずに生き、どんな犠牲を払っても勝利をつかもうとするあの連中だ。賞品のことしか頭に無い自己中なあいつらときたら、パーティ仲間がいなくなっても、気にもしないし、へたすりゃ全然気が付かないんだぜ。やつらにとってみれば、それはただのボーナスなんだよ。ゲームで自分が有利になるボーナス。勝つことしか頭に無いから、手遅れになるまで罠に気付かないんだ。この方法で一番頭のいいのがそこだよな。腐りきった自己中のビッチだから、誰かいなくなっても全く気にしないってところがな。いなくなった女の捜索のために警察を呼んだことも1度や2度じゃないぜ。全く女はみんなバカだよな。頭悪いったら信じられないぜ。みんな僕のところでレッスンする必要があるんじゃ……」

キャットウーマンが片眉をくいっと上げて少年をじっと見つめた。即座にロード・イージーストリートは自分の正面に立つ女主人がその「バカ」の1人であることを思い出した。ごくりと生つばを飲み込む。

「……それで? あたしが知っていた方がいい情報はもう無いの?」キャットウーマンは身を低くして、少年を至近距離で見つめる。そして鋭い爪で少年のあごをそっとなでた。

狂ったように喘ぎながらロード・イージーストリートは考えた。「あ、あります、あります……バットガールの正体はバーバラ・ゴードンです。コミッショナー・ゴードンの娘です。それからワンダーウーマンの正体はIADCのダイアナ・プリンスです」恐怖に目を硬く閉じたまま、少年は一息で重大な情報を暴露した。

その瞬間、怒りに全身を真っ赤に染めた二人のスーパーヒロイン??もがき、暴れ、縛られ、ボールギャグを加えた二人が口にした言葉のひどいことと言ったら! もしもギャグで口をふさがれていなかったら、ワンダーウーマンとバットガールのコミックスは全て発禁になったにちがいない。

「パーーーーフェクト! 本当にパーーーーーーーーフェクト!」キャットウーマンが叫ぶ。「こんな幸運、全く予想してなかった……ちょっと待って……そうだ! アンドロイド! この二人を連れてメイン・ハウスの主寝室へ行きなさい!」

さらに彼女はコントロールユニットに向かって命令した。「全てのアンドロイドに告ぐ、今すぐメイン・ハウスの主寝室に出頭しなさい。繰り返す、今すぐメイン・ハウスの主寝室に出頭しなさい」

高笑いしながらキャットウーマンはワンダーウーマンのヒップをはたいた。「さあ、でか尻さん……お楽しみのレイプ・タイムよっ!」

ワンダーウーマンとバットガールは狂ったように暴れ回ったが、メイン・ハウスに運ばれることは避けようがなさそうだった。




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