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 バットガールとワンダーウーマン(テイク2)    第9章

第9章

丘を越えて敷地のほぼ南端近くまでやってきたダイアナは、小さな白い建物の横に先ほどのバンが停まっているのを見て素早く茂みの影に隠れた。実際、その建物は非常に小さいものだった。電話ボックス2個分くらいだろうか。両開きのドアは閉ざされていた。

(ふぅん、面白いわね……さっきの全員があそこに詰め込まれてるなんてことは、いくらなんでもあるわけないからきっと……)

彼女はゆっくりとドアに近付いた。そして中に人の気配が無いとみるや、そっと片方のドアを開けてみる。彼女の推測は正しかった。建物の中にはエレベーターの扉があるだけだ。ダイアナは素早く建物の中に滑り込んでドアを閉め、そして一つしかないエレベーターのボタンを押した。待つ間もなくエレベーターが昇ってくる。幸いにも、開いたドアの向こう側には誰もいなかった。

彼女はエレベーターに乗り込んだが、壁面のステンレスパネルで柔らかい光を放っているボタンを見たとき、それを押すのを一瞬ためらった。内心、罠の可能性を疑ったのだ。スタートレックで見たエレベーターの落下するシーンが脳裏に浮かぶ。しかし他に選択肢は考えられない。ダイアナは意を決してボタンを押した。滑らかな動きでエレベーターが下降しはじめるのを感じて、彼女は心から安堵した。

予想よりも長い間エレベーターは降りていく。いったいどれくらいの距離を下るのだろうと考え始めた頃、ようやくエレベーターにブレーキがかかった。ダイアナはとりあえずフレンチメイドコスチュームの一パーツである靴を片方脱ぐと、とがったヒールをドアに向けて構える。緊張する一瞬、しかし開いたドアの向こうは無人であった。

「良かった! 誰もいなくて」

そう呟くと、警戒しながらエレベーターを降りる。そこはまるで病院のような白い長い廊下の終点であった。エレベーターのドアを背にすると、廊下が真っすぐ前方へと伸びているのが見える。ダイアナは手にした靴を履き直すと、ヒールの足音を気にしながら進み始めた。

廊下の両側には鉄製の頑丈な扉が並んでいるが、取っ手や鍵穴らしきものはどの扉にも見当たらない。やむなく彼女は長い廊下をただ真っすぐに進み、間もなく廊下の突き当たりへと達した。そこにもまたこれまでと同様の鉄扉があったが、幾つか異なる点も存在した。第一にその扉は両開きのスライドドアであり、そして何より重要なことに携帯電話を思わせるキーパッドがついていたのだ。

「やった! パスワード入力式だわ!」

ニヤリと笑いながら呟くと、キーパッドを詳細に観察するしようと身を屈めた。



ところで興奮したアマゾンは知る由もなかったが、扉の前には隠しカメラが仕掛けられていた。キーパッドを操作するたび振り動かされる彼女のヒップをこっそり覗き見ている目があったのである。

「わぁぁぁぁーーーお、なんていいケツしてんだ!!!」

モニターの前でよだれをたらしていたのはロード・イージーストリートである。彼はカメラをズームさせると、むき出しになった尻肉や、股間を申し訳程度に覆った絹のパンティをじっくりと観察する。

別のモニターには、昨夜録画されたワンダーウーマンの残忍なレイプ映像が流れていた。彼女が6人のクレイジーな女たちに何度も何度も犯される映像を見ながら、彼は思わず息を荒げた。

「凄ぇな。いくら金を積んだとしても、こんなことされちゃうのを引き受ける女なんて絶対いねぇよ。なんて凄いショウだ!」

さらに別のモニターでは、やはり昨夜撮られたバットガール恐怖の一夜の様子が映っていた。

「僕もまさかここまでうまくいくとは思わなかったなぁ。バットガールとワンダーウーマン……二人とも縛られてファックされるなんて……。しかもその一部始終を最初から最後までしっかり見ることができたし。あいつらの正体も弱点もわかっちゃったし」

再び変態少年はダイアナを映しているモニターへと向き直った。そして鍵を開けようと奮闘するにつれて無防備に前後に揺れ動く尻肉を視姦し続けた。

「ムチムチしてそそるよなぁ……思わぬアクシデントがあったらこのケツはどうなっちゃうのかなぁ……楽しみだよ」

彼はモニターを見つめたままドクターペッパーのボトルを手に取ると、ぐいっとのどを潤した。



「パスワード、パスワード……何か手がかりはないかしら」

ダイアナは屈めていた腰を伸ばすと、手を腰にあてて考え込んだ。

「……! もしかしたら…」

彼女は肩から下げていたショルダーポーチをつかんだ。フレンチメイドのコスチュームと一緒に置いてあったものである。持ち歩く意味は全く無いのだが、せっかくの扮装にまとまりが欠けるのも気がひけてなんとなく持ってきていたのだった。

「あった!」

期待に違わず、ポーチの中にはフェイスパウダーが入っていた。彼女はそれを取り出すと、再び前屈みになってパウダーをキーパッドにふりかける。そしてキーパッド一面がパウダーに覆われると、その愛らしい真っ赤な唇をすぼめて息を吹きかけ、余計なパウダーを吹きはらった。

「さて、一番よく使われるボタンには、指の脂がたっぷりとついているはず。パウダーもくっつくにちがいないわ」

まるでコミックのキャラクターがよくするように、彼女は自分の考えを声に出して説明した。実際、キーパッドの中で特に2、3、5、8という四つのボタンにしっかりとパウダーが付着しているのが見てとれる。

「えーと……『a,b,c』『d,e,f』『j,k,l』『t,u,v』のボタンね……多分4文字……」

突然、彼女の脳裏に解答がひらめいた。当惑の表情がみるみるうちに苦笑に変わる。彼女は迷わず指を伸ばすと、4つのボタンを順に押した。……f、u、c、k。

彼女の推測は、満足そうな鈍い音によって報われることとなる。重厚なドアは何か水力を利用したのであろうメカニズムによって、ゆっくりと開いていった。扉が両脇に開ききるのを待って、彼女は慎重に部屋の中へと入っていった。あまりにも頭の悪いパスワードのことはすぐに忘れようと思いながら。

部屋は暗かった。精密機器の放つぼんやりとした光を頼りに部屋の様子を見れば、実験台とコンピュータがずらりと並んでいた。忙しく点滅するインジケータ、時折鳴り響くピッピッという音。まるで街の夜景のように見える。

彼女は部屋の奥へと進み、壁一面を覆う大きな黒いカーテンに近付いた。するとそのとき青いネオンのような光がまたたいたかと思うと、するすると自動的にカーテンが開いていった。慌てて物陰に隠れたダイアナであったが、開いたカーテンの向こう側に広がる光景に衝撃を受けて、彼女は思わずよろめいた。

「ああ、ヘラ、なんてこと!」

そこには大きなガラスチューブが整然と列になって並んでいた。そしてチューブ一つ一つに、眠ったように見える女性たちが横たわっていたのだ。

彼女たちは両手両脚を縛られていた。口と鼻は酸素マスクのようなもので覆われている。何よりショッキングなのは、彼女たちがみな一糸まとわぬ裸体を晒していたことだ。

「何があったというの……」

ダイアナは喘ぐように呟くと、女たちの顔をもっとよく見るためにチューブからチューブへと通路を歩き出した。

「これは全部パーティの参加者だわ…」

恐怖とショックに顔をこわばらせたまま、彼女は囁いた。全裸のまま縛られて横たわる女性たちはだれも皆、例外無く美しかった。ダイアナがチューブを覗き込む度に、青く柔らかいネオンライトの光がまたたいて、若く瑞々しい女性たちの裸体を照らし出す。美女の標本??そんな言葉が脳裏に浮かぶ。「……冗談じゃないわよ……」



「そんなまさか!」

チューブに眠る女性たちの顔を順番に確認していたダイアナは、列の終わりで衝撃に身をこわばらせた。なんと最後のチューブに眠っていたのは、テラ・ロジャーズとその仲間、ユミとターシャの3人であったのだ。

(彼女たちもこの件の黒幕だと思っていたのに……なんだか可愛い顔と大きな胸さえあれば誰でもつかまりそうだわ……)

彼女は立ちすくんだまま3人の姿をじっと見つめていた。この3人の手によって死の一歩手前まで痛めつけられたのは、たった12時間前のことだというのに!



そのとき部屋の蛍光灯が一斉に灯った。ダイアナは素早く身を翻し、部屋の端で束ねられた黒いカーテンの陰へと滑り込んだ。次の瞬間、少女の叫び声が部屋に響き渡った。

「放しなさい! 放せと言っているでしょう!」

そしてその声とともに、溌剌とした印象の令嬢らしき少女が3体のアンドロイドにかつぎあげられて姿を現した。

「パパがあなたたちを告訴するわよ! ひどい目にあうのよ! でも助けてくれるならあたしが……ちょっと! 何やってるの!!!」

彼女はさらに激しく暴れだしたが、アンドロイドたちはそれを全く意に介さないまま、彼女の身体をベルトコンベアーの上に下ろした。

このベルトコンベアーは巨大な機械の中につながっていた。大きな部屋の端から端まで伸びている、このきわめて細長い機械は、奇妙な工業用機械のように見えた。上下するピストンや歯車、円盤、プーリーやベルトといった部品があちこちからのぞいていた。

ゆっくりと動くベルトの上で狂ったように暴れる少女だったが、アンドロイドたちに押さえられてはどうしようもない。少女の下半身が、次いでその上半身がベルトと共に機械の中へと消えて行く。ダイアナは無力感に苛まれながら、ただこれを見つめるのみであった。

その少女の「処理」が始まったのであろうか、次の瞬間、機械は息を吹き返したかのように活発に動き始めた。機械の中で壁を叩いているのだろう、ドンドンという音や叫び声が聞こえてくる。ベルトの動くスピードに合わせてこれらの音も動いていたが、突然その音が全くしなくなった。その理由は、続くガラス張りのセクションへ彼女が流れてきたときに明らかになった。なんと彼女は両手、両脚をそれぞれ縛り上げられ、コンベアーのベルトにしっかり固定されていたのである。身をよじりながら彼女は、次のセクションへと消えて行った。

第2のセクションが巨大な洗濯機のような騒音をたてだした。巨大な機械の野獣からは、ポンプの作動する音、じゃぶじゃぶいう水の音、水が噴出するような音が次々に聞こえ、少女の叫び声もまるで溺れているかのようにくぐもっていた。小さな覗き窓からは緑色のランプで照らされた内部を見ることができた。最初は、まるで車洗浄機のように大きなブラシが少女の美しい裸身を洗い上げていた。次に何列にも並んだ機械の腕が、水をぬぐい、髪をしぼり、汚れをふきとっていた。明らかに遠慮も無く身体をまさぐられ、彼女は怒鳴り、悲鳴をあげる。

やがて第2セクションから彼女の磨きあげられた裸身が現れた。まるで無理矢理おふろに入れられた猫のように、彼女は口元からつばを飛ばし、ののしり続けていた。だが第3セクションへと姿が消えた途端、一連のピストンが動き始め、恐怖の叫び声が響き渡り……そして沈黙した。部屋にはただ機械の音だけが響いていた。巨大なピストン群が機械の中心に向かって押し込まれていった。機械全体が内側へと圧縮されていく。まるでアメフトファンがビールの空き缶をつぶすかのように機械は小さくなっていき、バルブからは蒸気とガスが高い音をたてて吹き出し始めた。そして小さな爆発音が響き、ピストンは元の位置へと戻った。ベルトコンベアーも再び動き始めた。

「ああ、神様!」

ダイアナは思わず喘ぎ声をあげた。ベルトコンベアーにのって、プラスチックチューブが出てきたのだ。中に見える少女は、完璧なポーズをとり、しみ一つなく磨きあげられていた。

銀髪の生意気な少女は今や別人のようであった。扇情的に縛り上げられ、しかし天使のように眠る姿には心の奥底に響く美しさがあった。このチューブは機械の腕によってつかみあげられて、他のチューブの並ぶ列へと丁寧に配置された。そして3台のアンドロイドは向きを変えて部屋を出ていき、蛍光灯が消された。呆然とたたずむダイアナだけが部屋に残された。

* * *

「まったく、キャットウーマンじゃなくて本当に良かったわ」

バーバラはため息をつきながら、植え込みをくぐり抜けて迷路の庭園へと入って行った。背後からはギャグでくぐもった叫び声やら罵り声やらが聞こえてくる。元恋人が不愉快な時を過ごしているのは間違いないだろう。だがあのビッチは当然の報いを受けているのだ。バーバラの顔に小さな笑みが浮かんだ。

バーバラ・ゴードンは、植え込みから植え込みへと軽やかな足取りで移動し、忍び歩く猫のように迷路を抜けて行った。

(右、右、左。右、左、右……少なくとも普通のデザインではあるわね)

注意深く移動しながら頭をしぼる。迷路は難解ではあったが、およそ20分間走り回った果てに、大きな建物の壁に対して立っている石像を見つけた。

「まぁ、これはまた随分と醜いガーゴイルね」

彼女は何か手がかりはないかと石像の周りをぐるぐると回った。数分後、バットガールはいつも挑発的なポーズで石像の前に立ちはだかり、不満そうに愚痴をこぼした。「それにしてもこの詩は意味がわからないわ…」彼女は手に持った紙きれに再び目を落とす。

 そこもあそこもくねくね曲がれ
 大地を越えてついてこい
 見張りを見つけて目を合わせれば
 彼のまなざしに君は驚くだろう

「えーと、明らかに私はくねくね曲がりながらここまで来たわ」

バットガールは迷路を振り返った。

「見張りっていうのも、間違いなくここに立っているメル・ギブソンだし」

彼女は熟考しながらもう一度石像を眺めまわした。そのとき突然、彼女はガーゴイルがどこか遠くを真っすぐ見つめていることに気が付いた。およそ3フィートの高さから始まるその視線は彼女の背後へと向かっている。そしてごつごつした石壁の前にかわいらしい小さな石のベンチが配置されているのを見つけた。

「これだわ!」

彼女は声高に宣言すると、ベンチの方へと自信満々に歩き出した。そして軽やかにベンチの上に飛び乗ると両手を腰にあてて反り返るようにポーズをとった。「なんて簡単なパズル!」そう言うと、まるで少女のようにくすくす笑いながらガーゴイルの眼を見つめた。最初は何も起こらないように見えて、ちょっと気落ちした。しかしガーゴイルの一方の眼の中に何かが光ったのを見て、彼女は興奮した。

「ああ、見つけたわ。あれは光センサー……きゃあああああっ!」

自らを過信していたヒロインは何も反応できなかった。ダンプカーの荷台のようにベンチが後ろに傾いて、その上にのった美しい積載物を背後の壁に空いた穴の中へと放り込んだのだ。バーバラ・ゴードンは暗闇の中、滑り台の上を下へ下へと滑り落ちていった。そしてこの若きクライムファイターは逆さまのびっくり箱から飛び出す仕掛けのごとく、天井に開いたドアから部屋の中へ飛び出し、おしりを床に強く打ち付けたのだった。

「痛ぁぁーーーーーいっ!」思わず叫び声があがる。彼女はずきずきと痛むおしりをさすりつつ、慎重に部屋を見回した。小さめのベッドルームくらいの広さの部屋は床に厚手のマットが敷かれていた。レスリングで使うものとよく似た感触だった。壁や天井も青いマットで覆われている。ひとまず床がコンクリートではなかったことにホッとした彼女であったが、この部屋のどこにもドアが無いことに気付いて焦り始めた。

「どういうことよ!」と叫んで彼女は立ち上がった。そして隠されたドアが見つからないだろうかと、壁をやみくもに押し始めた。「私はゲームに勝ったはずじゃないの?!」

「そうとも、姉ちゃん。その通りさ……」少年がくすくすと笑う声がどこからともなく聞こえてきた。

「いいわ、これはいったいどういうことなの?! こんなバカバカしいお遊びにはもううんざりしたわ。イージーストリート氏でも他の誰でもいいから、たっぷりと説明を聞かせてもらうわよ!」バットガールは部屋の中央で憤然と仁王立ちした。

「まぁまぁ、ミス・ゴードン。僕らには口というものがあるじゃないの」誠意のかけらも感じられない声が響く。

「ミズと言うべきじゃないの、坊や? あと、女性には意見を述べる権利があることも指摘しておくわ。あなたには女性の権利について山ほど教えることがありそうね」彼女は自身ありげにニヤリと笑い、天井の一点をにらみつけた。

「ああ、失礼、ミィィィィィィズ・ゴードン、ごーーめーーんーーなーーさーーいーー!!!」返ってきたのは、子供じみた冷やかしであった。「でもしっかり教えてもらう必要があるのは、むしろあんたの方だと思うな」

「へぇ、あなたが教えてくれるの! でも私と面と向かう勇気も無いんでしょう、ボク?」バットガールは素早く返答を返した。(もし今ここで、この子供を1対1でやりこめることができたら、彼をひっ捕まえてダイアナと一緒に島を脱出できるんじゃないかしら)バットガールはかすかに下唇を噛んだ。

長い間返事は無かった。彼女がもう一度何か言おうと思ったちょうどそのとき、スピーカーからの返答があった。

「OK、そこまで言われてはしかたないね。取り引きしよう。あんたと僕、1対1で」

「ふーん…そう。まぁ悪い選択じゃないわね」バットガールは女性ならではの甘いトーンで答えた。「それで? 私が勝ったら何がもらえるのかしら?」

再び長い沈黙が過ぎた後、答えがあった。「あんたは何が欲しいんだい?」

「そうね」彼女は数瞬考えた。「私が望むものは……第1に例のダイヤモンド、第2に私とダイアナ・プリンスの解放、第3に、他の全ての女性も解放すること、ってところね」腕組みをしながら彼女は答えた。

ロード・イージーストリートは椅子の上で、ロデオに興じるカウボーイのように身体を前後に揺すっていた。彼は今すぐマスターベーションをしたくてたまらなかった。バットガールとの対決のことを考えて、どうにか興奮を抑えているような状況だった。彼の目はバットガールの瑞々しい引き締まった肉体をすみずみまで鑑賞していた。そしてカメラが彼女の滑らかな太ももや完璧な曲線を描く股間にズームされると、よだれがあふれてくるのを止められなかった。彼女の完璧なヒップは、引き締まった筋肉によって実に美しいカーブを浮き立たせていた。

「オォォォォォゥケェェェェェェェェェイッ、うん、うん、いいねいいね。OK、それでいこう。ただ僕からも3つ条件がある」

バットガールは体重をかける足を変えながら、天を仰いだ。「どんな条件?」

「第1に、ゲームのルールは僕が決める。第2に、あんたは僕の用意した衣装を着なければならない。第3に、僕が勝ったらあんたのケツは僕のもんだ」

3つ目の条件を聞いた瞬間、バットガールはゾッとした。(『あんたのケツは僕のもんだ』って、チビの変態が偉そうに! ところで最初の2つの条件は仕方の無いところかな。まぁ万が一負けたとしても、逃げればいいことだし。まともに相手するのも馬鹿馬鹿しいわ……)そう考えると、彼女はニヤリと笑った。

「OK、その条件でいいわ」

「あ、そうそう、あと一つ。僕の出した条件に従うことをしっかり誓ってほしいな」彼が付け加えた。

「誓えですって?!」バットガールは思わず喘いだ。彼女は誇り高きスーパーヒロインである。自由と正義の象徴たる彼女にとって、誓いはまさしく彼女を縛る枷となりうる。誓いを破ることは、彼女が信じるもの全てに対する冒涜であった。

「誓えないのかい、ミィィィィィィィズ・ゴードン!!!」

「……わかったわ……」彼女は蚊の鳴くような声で答えた。

「何、よく聞こえないよぉ?!」

「私はクソ野郎の出した条件に従うことを誓うって言ったのよ!」彼女は怒りにこぶしを握りしめて怒鳴った。

「あぁ……なんて心地よい響きなんだ」ロード・イージーストリートは応じた。「よし、それじゃ進んでくれよ」

その言葉とともに、壁の一部がスライドして消えた。バットガールはゆっくりと暗い廊下へと歩みを進めた。

* * *

ワンダーウーマンはエレベーターに戻ろうと入ってきた扉へと歩いたが、そこで立ちすくんだ。「何で? ボタンが無いわ!」そう、傷一つない白いドアとその枠しかそこには見当たらなかったのだ。ボタンも、スイッチも、センサーも、何ひとつとして見えなかった。ドアを開こうとしばらく奮闘したがそれも徒労に終わり、彼女は腹立たしげに腕を組んだ。

彼女は振り返ると、部屋を注意深く観察した。やがて、幾つか並ぶドアの一つが彼女の注意をひいた。(あら? あのドアはさっきは閉じていたはずだけど……)彼女はそっと開いたドアに忍び寄ると、そっと中をのぞいた。

部屋はこれまで同様、白色で統一されていた。もっとも今彼女がいる部屋よりも照明は薄暗い。きれいな八角形をしており、天井にそって並ぶ柔らかな白い照明が滑らかな壁に鈍く反射していた。床は白いジムマットのような素材が使用されている。八面の壁を飾る絵も彫刻も無いが、なんとなく彼女は美術館を思い出した。そして一番奥の壁に置いてあるものを見た時、彼女は興奮に身体が震えた。

「私のベルトだわ!」

彼女はそう静かに口にすると、ネズミに忍び寄るネコのような足取りで、そっと部屋へと入って行った。栄光に満ちた力のベルトは、奥の壁にしつらえられたアルコーブの中、瑪瑙のような光沢を放つスタンドに掛けられており、まるでヘビー級チャンピオンベルトのように見えた。彼女のコスチュームもまた、ベルトを収めているガラスケースの上に置いてあった。彼女は星で飾られた「仕事着」に着替えるために、即座に服を脱ぎ始めた。

(このエッチなフレンチメイドのコスチュームは少なくとももう着なくてもよさそうだわ。そろそろ常識的な服に戻る頃合いだし)だが、彼女は自分の考えにふと矛盾を感じ、手を止めて考え込んだ。「あー……こっちのコスチュームは別にエッチじゃないわ……」彼女はそういいながら、ワンダーウーマンのコスチュームを丁寧に広げ持ち、隅々までチェックした。

そのとき、部屋が明るくなり、エアコンが作動しはじめた。ワンダーウーマンは素早く振り返り、そして凍り付いた。自分が今入ってきた入り口は、いつの間にか何も無かったかのように閉められていたのだ。彼女はハイヒール以外は何も身に付けていない無防備な状態で立ちすくんだ。アドレナリンが急速に分泌され、心臓の鼓動が高鳴る。

「やられたわ……これは……」

シューッ!

突如左右の壁がスライドして開き、2台の巨大なアンドロイドが部屋に入ってきた。裸のスーパーヒロインは、ガラスケースに飛びつくと、手にしたコスチュームを放り出してなんとかケースを開けようとし始めた。

「なにこれ! ちょっと、開いてよ、ねぇ!」

2台のアンドロイドは彼女に向かって歩いてくる。彼女は振り返り、そして自分の目にしたものにショックを受けて思わず息をのんだ。そのアンドロイドの股間に、およそ女性が想像しうる中でも最も大きなサイズのペニスがゆっくり立ち上がりかけていたのだ。しかもその先端からは精液を思わせる白濁した液体がしたたっている。

彼女のこぶしがガラスケースを打った。「えい! 開け!」必死になり全身の力をこめて何度も何度もこぶしをケースに叩き付ける。彼女のベルトはすぐ目の前で彼女をあざ笑うかのようであった。やがてアンドロイドたちが彼女の両側すぐ近くまでやってきた。

「ィィィィィイイイイイヤアッ!!!」

アマゾンの強靭な脚からサイドキックが放たれた。アンドロイドの頭はぼきりと折れて背中に垂れ下がる。機械の敵は計算され尽くした一撃に数歩うしろへとよろめいた。だが、彼女がアンドロイドの一体と戦っている隙に、もう一体の方がその強靭な腕をウエストに回して、彼女を放り投げた。まるで紙くずのように、彼女は部屋を横切って飛び、反対側の壁に打ち付けられた。そのまま力なく下へと倒れ込む。

彼女を投げたアンドロイドはワンダーウーマンに歩み寄ると、髪をつかもうと腕を伸ばした。「お前に用は無いのよ! このロボット!」彼女は叫ぶと、アンドロイドに飛びかかり、全身の力を込めてパイルドライバーを決めた。だが一体どのようなプログラムが組まれているのであろうか、アンドロイドは素早く立ち直ると、強靭な脚を使ってワンダーウーマンを壁に向かって押し飛ばした。

バシーーーン!

豊満なアマゾンは、今度はまるでゴム人形のように壁にはじかれて、壁から3フィートほども離れた床に叩き付けられた。「うう……でも顔をぶつけなくて……よかったわ……」彼女は喘ぎ、なんとか息をつこうとした。だが。

「ウウウウウウウウウッ!」

1体目のアンドロイドが彼女の黒髪を根元から引っ掴んで引きずり上げたのだ。床から数インチ浮いた位置にぶら下げられ、彼女は首をつかまれたネコのように暴れた。だがみぞおちに5発のパンチを受けると彼女の抵抗はすっかり弱くなり、さらに腹に1発、顔に1発、パンチをもらうと、待ち構えていた2台目のアンドロイドの腕の中に倒れ込んだ。

アンドロイドは力の無い彼女の両腕をつかむと、力強く引き上げた。ワンダーウーマンはふらふらと身体を揺らし、首を振る。どうやら彼女はこのロボットの膝にまたがっているらしい。だが、下を見て彼女は恐怖に息をのんだ。彼女がロボットの膝だと思ったのは……

「いやぁ、ちょっと、やめてぇぇーーーっ!」

脚を振り、身体をねじり、懸命に彼女はアンドロイドの巨大なペニスから逃げようとした。その凶器は非常に長大で、彼女がまたがっているというのに、両脚の間からその姿を見ることができるほどであった。だが彼女は、秘部の苦境に気を取られ過ぎていた。気が付けばアンドロイドは、彼女の両手首をその背後に回して、白いエポキシ樹脂のようなものを吹き付けていたのだ。その物質は見る見る固まっていき、弾力のある手錠となってワンダーウーマンの抵抗を無力化する。

「ちょっと、今すぐ放しなさい! 聞いてる?! レイプ……レイプは犯罪よ! こんなことは許されないわ!」

彼女は怒りに燃えて叫んだ。この変態ショウを企画した誰かが正気に戻ってくれることを期待して。だが悲しいかな、助けにきてくれるような人物はどこにもいない。そしてアンドロイドが正面から彼女の豊満な乳房を乱暴につかむにいたっては、彼女の冷静な抗議も中断せざるをえなかった。

「アアアアアアアアアアッ!!」

ロボットが彼女の巨乳をもみしだき始めると、ワンダーウーマンは野獣のような雄叫びをあげた。2つの大きな水風船で遊ぶ子供のように、ロボットは乳房をこね、絞り上げる。それはまるで揺れ弾む、素晴らしい芸術作品のように見えた。

「よくも……よくもこんな……うううっ!!!」

自慢の美乳がこのように辱められ、彼女はアンドロイドにつばを吐きつけた。今や彼女にできることといえば、青白いプラスチックの腕が彼女をまるで人形のように扱うのを恐怖に怯えながら見つめることしか無かった。次にロボットはメロンを持つかのように、左手を乳房においたまま自分の胴体にワンダーウーマンを引き付けて彼女をしっかりと押さえつけた。そして彼女の右の乳首をつまむと、強く引っ張り始めた。彼女の乳房は細長く伸びていき、見るも耐えない無惨な姿となる。外に内に、右に左に、上に下に……はずむような柔肉のかたまりは、まるで大きなゼリーのようにぷるぷると震えた。

アンドロイドはさらに彼女を引き寄せた。ワンダーウーマンの背中がほとんど床と水平になるまでに弧を描く。アンドロイドの手が背中を滑って動くのを感じた。その手はやがて自らの巨大なペニスへと達し、彼女の股間へと狙いを定める。ワンダーウーマンは狂ったように暴れ始めた。

「いや! やめて! これはレイプだわ! いけない……ウウウウウッ!!!!!」

アンドロイドが胴体を前傾させてそのペニスを彼女に押し付け始めると、ワンダーウーマンの抵抗の言葉はすぐに途切れた。その巨大なプラスチックのペニスは、彼女の秘唇を一瞬で押し広げると、破城槌のように彼女の膣穴へと押し込まれていったのだ。

痛みは…わずかだった。快感は…無いことはない。だが彼女がこの瞬間にもっとも感じていたのは、理性を押し流してしまいそうなほどに圧倒的な、ペニスの存在感であった。無力にしてあまりにも繊細なアマゾンの秘裂の奥へ奥へと、白濁液をにじませたペニスが押し込まれていく。そしてヒロインの腰は跳ね上がり、くねくねと動く。この規格外のサイズをした調教具は、まるでマニュアルでも存在するかのような手慣れた手順にしたがって彼女の中へと消えていく。恐ろしく淫らな苦痛に襲われた正義の女戦士は、今や意味不明な言葉とよだれを口からこぼし、ただ身をよじることしかできない。

「ンンンンーーーッ!!!」
「ウウウゥゥゥッ!!!」
「ウウウンンンンーーッ!!!」

「……こんな……アンッ!……ありえない……私……私は……ワンダー……アアアアアアーーーーンッ!!!!」

彼女の貞操が暴力的な串刺しの刑に処されている中で、彼女の腰は激しく動いていた。それはひたすらにエロチックな光景ではあったが、彼女の精いっぱいの抵抗でもあることは誰もが同意するところであろう。

「アアアッ!」
「アアッ! いやっ!……何?!……やだ……ンンッ!!!!」

アンドロイドの手が新たな標的を見出した。その疲れを知らない無慈悲な指が、ワンダーウーマンのむき出しの無防備なクリトリスへ攻撃を加え始めたのだ。愛液に濡れそぼった秘唇と、ぷっくりそそり立つクリトリスとの間を、アンドロイドの指が複雑なリズムで踊り回る。それはまるでピアノ演奏者が3つの鍵盤を3本の指で何度も何度も繰り返し叩く姿を思わせた。しかも同じ強さのタッチが繰り返されることは決して無い。同じパターンが繰り返されることも決して無い。最初は滑らかに、やがて活発に、そして荒々しく、さらには焦らすような繊細さをもって指は動く。女戦士は、叫び、身をよじり、反り返るという一連の動きを狂ったように繰り返すばかりだ。ロボットの指はまさしく最強のマスターベーション・マシンであった。彼女の性感はこの猛攻撃によって、抵抗もできないままに高められていった。

「ンンンンッ!!!……イ……イクなんて……ワンダーウーマン……誰も……誰……できな……アアッ……アアアアアンッ!」

まるで無意味な言葉の羅列。雄々しきアマゾンの戦いは、勇敢で、決然として、そして力強いものであった。しかし猟犬に追いつめられたシカと同様、犠牲者が責め手に屈するのも時間の問題であった。

そのとき突然、彼女は頑丈な両手に頭をつかまれたのを感じた。いつの間にか閉じていた目を開くと、床近くまで反り返った彼女の頭部のすぐそばに2台目のアンドロイドが立っているのが目に入る。彼女は思わず恐怖に息をのんだ。視線はゆっくりと動き、ロボットの下腹部にそそり立つ恐怖の源へと至る。それはまるで一つ目の蛇のように、合成『精液』を滴らせながら彼女をまっすぐにらみつけていた。

「いやっ……ムムムンンンングムムムムッ!!!」

木が倒されるかのように彼女の頭が押し下げられた。それはほとんど口枷と同じであった。頭を無理矢理に押し下げられ、そして赤い唇を押し広げられながら、ワンダーウーマンは叫び、うめいていた。白濁液に濡れたペニスをのどの奥まで突き入れられるという屈辱に、ワンダーウーマンは狂ったようにのたうち、身をくねらせた。偉大なるワンダーウーマンが口を犯されるなんて! 考えられない!……信じられない……全くありえない! うめき声、鼻息、悲痛な叫び……彼女は口にしたペニスに地獄を味わっていたかもしれない。しかし他のあらゆる視点から見て、アメリカ最高のスーパーヒロインはイカした、淫らに美しい抵抗を示しながら、その身をくねらせていた。それでもやはり、ワンダーウーマンは身体の両端でいいように嬲られていた。彼女は無力であり、その無法を止めることはできなかった。

シューッ!

聞き覚えのある音に、ワンダーウーマンの涙にあふれる目が見開かれた。そして視線を左右に走らせるなり、彼女の叫び声は荒々しい鳴き声へと変わっていった。2台のアンドロイドに押さえつけられ、犯されている身体を狂ったようによじらせる。腰をくねらせ、脚を振り、胸を揺らし、尻肉を震わせる。なぜなら……開いたドアから新たに1体のアンドロイドが現れたからだ。



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