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 バットガールとワンダーウーマン(テイク2)    第三章

「着替える場所があって助かったわ」

と言いながら、掃除用具入れからバットガールが現れた。彼女はぴったりフィットしたコスチュームの裾を直しながら考える。

(まずは一番高い窓から周囲を観察しようかしら。多分、敷地を全部見渡すことができるでしょう)

そう考えて、階段を素早く昇っていく。やがて2階か3階ほど上がったところで、目立つように『立入禁止』と大書されたテープが張り渡されているのにぶつかったが、彼女は全く気にしなかった。

「私には関係ないこと」

彼女はテープの下をくぐり抜けると、さらに階段を昇っていった。だがこのとき、彼女は全く気付いていなかったが、警備用の赤外線を一瞬遮ってしまったのである。

コントロールルームではロード・イージーストリートが、ダイアナの身に起きた事件の顛末に失望しているところであった。

「畜生、ヤツらがあのビッチをヤッちまうと思ったんだけどなぁ…あーあ」

そのとき突然、別のモニターで画像が切り替わり、立入禁止の階段をゆっくりと上がるバットガールの可愛らしい姿が映った。

「おやおや、バットガール! 、何をして遊ぼうか! そうとも、ゴッサムシティのヒロイン達がきっと現れるだろうと思ってたよ。それが君だったなんて、嬉しいなぁ」

喜びのあまり、彼は手をすりあわせた。

「いいケツしてるよな。ガラスチューブに押し込むにゃ、もったいなさすぎるぜ」

バーバラが美しい脚をカメラの前に晒しながら階段を昇っていく。ロードははちきれんばかりのヒップを熱心に見つめていた。

「秘密のヒロインってことは、まず間違いなく誰もあんたの正体を知らないだろうな。ってことは、あんたが突然いなくなっても誰も気にしないってことだろ? 最高、サイコーじゃん!」

彼はククッと笑った。

「そうだ、いいことを思いついたぞ、お尻ちゃん。あんたが思いつきもしないようなヤツだ」

彼はボタンをポンポンと幾つか押して、またもクスクスと笑った。



バーバラは最上階の5階にたどりつくと、狭い廊下の突き当たりまで慎重に進む。そしてドアの鍵を手際よく開けて部屋の中に滑り込んだ。部屋の中はタールで塗りつぶしたかのように真っ暗だったが、部屋の向こう端にとても小さな窓が一つ見えたので、彼女はそちらに向かって歩いた。夏の太陽は地平線に届こうとしていた。夜が近づき、虫の鳴き声が響いている。それとは別に、ちょっとした騒ぎの声も聞こえてきた。見れば庭園の方、巨大な野外迷路の中を、4人のゲストらしい人影が隠れるように歩いていた。彼女達はまるで何かを探しているかのように、声を顰めて会話している。

「8時まで正直に待っている人ばかりだとは思わなかったけど」

呆れたようにバーバラは呟いた。と、そのとき4人の女達が散り散りに駆け出しはじめたかと思うと、足下から触手のようなひも状の機械が現れて、逃げまどう女性の一人に巻き付いたのだ。白い帯のようなものに堅く拘束され、口を塞がれながらも、その女性はなんとか友人達に警告しようと身を捩らせていた。だが青みのかったガスが吹き付けられると、彼女は眠り込んだように地面に倒れてしまった。

バブズはもっとよく見ようと窓に顔を押しつけてみた。さらに、窓を上に引き開けて外を覗いてみた。だがそれでも満足できず、彼女は開いた窓の隙間に頭と肩を押し込み、身体をねじったりひねったりしながら、なんとか上半身を窓の外に押し出した。

「ロード・イージーストリートの単純で無害な罠ですって? よく言うわ」

一人、また一人と女性達が同じようなトラップに捕らえられていくのを見ながら、バットガールは皮肉気に微笑んだ。見ているうちに、庭園の地面に隠された扉が開き、見るからに異様な人影がばらばらと現れた。どれを見ても、全裸で無毛、そして全身を滑らかな白いプラスチックで覆われているようである。その姿はバットガールに、余計な脂肪を一切もたない完璧なボディビルダーを思い起こさせた。彼らは、縛られた女性達に近づくと、隠し扉の中へと運び込み始める。

「アンドロイド! 彼らがパトロールをしてるの!?」

敗者をひとまとめに連れ去っていく様子を見ながら、バーバラが囁いた。だがそのとき、彼女の背後で部屋の壁が静かにすべって開き、2体の男性型アンドロイドが部屋に現れた。彼らは互いに見分けがつかないほどよく似た姿をしていた。よく発達した筋肉、なめらかなプラスチックに覆われた全身、そして無表情な顔。そして彼らと共に、気まぐれロード・イージーストリートも部屋に入ってくる。彼らは忍び足でこっそりとバットガールに忍び寄った。自らの危険に全く気づいていないバットガールの、その肉付きの良い下半身が彼ら3人の眼前に迫る。まだ年若い少年は、彼女の美しい尻の上に手をかざし、まるで撫で回すかのように両手を宙で動かしながら、「オオゥ、ウワァ、アアァ」と声を出すフリをしてみせた。しばらくこうやってふざけながら前後にゆっくり揺れる彼女の尻を鑑賞した後で、彼はアンドロイドに無言で指示を与えた。まず、バットガールの肘を指さし、次いで指を折ってカウントダウンを始める。アンドロイド達は静かに位置についた。

「ちょっと! 何を……」

バットガールが叫んだときにはもう遅かった。2組のがっしりした手が彼女の両腕をつかんで引っ張ると、彼女の背中に押しつける。同時に上がったままの窓枠が引きずり下ろされて、彼女の上半身を窓の外に残した姿勢のままで挟み込んだ。

なんとか逃れようともがくバットガールだったが、アンドロイドは一組の手錠を取り出して、彼女の両手を背中で拘束した。次に彼らはバットガールの美しい両脚をそれぞれ押さえ込み、短い鎖でつながれた一組の足枷で両足首を同じく拘束してしまう。こうして罠に落ちたヒロインは、まるで芋虫のように、柔らかく美しい肉体をくねらせるばかりとなってしまったのだ。

「一体誰なの! 私はバットガール、法の番人よ! 今すぐこれをはずしなさい!」

この拘束からなんとか抜け出せないものかと両肩をひねりつつ、バットガールは背後の人物に命令した。だがロード・イージーストリートは両手の指を絡み合わせ、「ぼ、僕、とっても怖いんです」とでも言いたげな身振りをしてみせただけ。そして平手で一発、彼女のゼリーのような尻をパシンとたたいてみせた。バットガールは「ウッ」と一声、いかにも女性らしいエロチックな声を漏らし、より激しく身をよじりだす。ロード・イージーストリートは、両手で彼女の尻を強くつかむと、まるで大きな二つの風船で遊ぶかのようにこねくり回し始めた。バットガールは慌てた様子でヒップを高く持ち上げて左右に激しく振る。だが変質者の手から逃れようという努力は無駄に終わった。彼の手は、むき出しの両尻肉の上を滑ったかと思えば、太股を裏も表も撫でさすり、そして再び尻に戻って愛撫を続けるのだ。彼はさらに、自らの若々しい頬をバットガールの尻肉に擦り寄せると、夢中になってキスし始めた。これと同時に彼の指が、あちこち、バットガールのコスチュームの下へと滑り込むようになる。それは不注意を装いつつも明らかに戦略的な目的をもったもので、彼女をじりじりと苛んでいた。その手が彼女の繊細な部分をかすめる度に、バットガールの口からは「アァン!」やら「ウゥゥ…」やらエロチックな声が漏れていく。

(さぁ、ベイビー!)

ロード・イージーストリートは、何も言わない方が確実だと考えた。

(びっくりタイムの時間だよ!)

少年はズボンのファスナーを下ろすと、固く勃起したペニスを取り出した。それほど大きなサイズではないものの、できるだけ固くなるように彼は自分の手でこすってやる。それから彼は、バットガールのボトムショーツのウェストに指を引っかけて、そのスパンデックス生地を少しだけ引き下げた。そこで一旦手を休めて彼女の様子を窺い…剥き出しの太股の下まで一息にショーツを脱がせてしまった! 彼女の熟した尻の全てが彼の眼前に現れる。

ショーツが引き下げられ、裸の尻に空気の動きを感じたバットガールの目が恐怖に見開かれた。彼女はなんとか敵を蹴り飛ばそうとしたが、足下に控える2体のアンドロイドが力強く彼女の両脚を押さえている。彼女にできたのは、必死に尻を振り動かすことばかりであった。やがて少年は、片手でバットガールのヒップをつかみ、もう一方の手で自分の股間をこすりながら、その勃起を彼女の秘密の場所に近寄せていった。

「何してるの! やめて!」

ペニスの先が彼女の秘唇に当たるのを感じたとき、バットガールは思わず叫び声をあげて、狂ったように腰を振り回した。このためロード・イージーストリートも、彼女に合わせて、腰を素早く動かさなければならなかった。普通の男性であればバーバラ・ゴードンは、美味しいアイスクリームをちょっと一さじといったところであろう。しかしロード・イージーストリートにとって彼女は、官能的で巨大なパフェであった。彼も必死なのである。バッチガールの腰の動きを慎重に追っていき、とうとう彼はそのターゲットを捉えることに成功した。そしてその機を逃さず、素早くその小さなペニスを彼女の中へと押し込んだのである。

「アアアアアァァァァァッ!!!」

バーバラは叫んだ。そのペニスは小さすぎて、彼女の脅威となるには全くほど遠いものである。だが、彼女の意志を無視した見知らぬ何者が自分を犯しているという認識は、彼女を絶望的な恐怖に陥れるに十分であった。自分のヴァギナにペニスが滑り込んでくることを感じ、自分のヒップにレイプ犯の腰骨が押しつけられるのを感じ、彼女は恐怖した。

数分の間、ロード・イージーストリートは最高の快感を楽しみながらバットガールを犯し続けた。絶望的な運命からなんとか逃れようとバットガールが暴れるが、その度に彼女の膣壁がペニスを締め付けてこすり上げてくるので、彼の限界はすぐに訪れた。

バットガールは、背後の襲撃者が腰をより激しく前後に動かし始めたのを感じて心臓が止まりそうになった。

「嫌ぁぁっ!…やめて、中には出さないで!」

彼女は叫び、腰を思い切り後ろに突き出して彼のペニスを押し出そうとした。だがこれはロード・イージーストリートをさらに興奮させただけだった。少年は自らの快感が爆発しようとするのを感じ、無意識に頭を後ろへと反り返らせる。

彼のあえぎ声が次第に大きくなり始めた。これを聞いたバットガールも、間近な男の射精を悟って激しく暴れ出す。しかし少年はそんな彼女の努力をあざ笑うかのように、溜めていた息を大きく吐き出してもっとも深い一突きを与え、バットガールの奥深くで精を放出した。その途端バットガールの口から人間とは思えないような叫び声が上がる。快感からというよりは、絶望的なショックから生じた叫びであった。

「なんてこと!」と彼女は叫んだ。「あぁぁぁぁ!」

だが少年は彼女の嘆きには全く無関心だった。しばらくの間ゆっくりと腰を前後に動かし、最後に彼女の尻を平手で一発たたいてから身を離す。そして少年は濡れたままのペニスをズボンにしまいこむと、2体のアンドロイドからコントロールユニットを引き抜いて新しいプログラムを入力し始めた。やがて作業を終えたロード・イージーストリートは、秘密の扉を開くとクスクス笑いながら部屋から出た。

「彼らには、君からいくらかでも生命の雫を引き出して欲しいよなぁ」

そう呟くと、閉じたドアの背後で大声で笑い出した。



一方、2体のアンドロイドはバットガールの足を離した。そして1体が素早く彼女の背後に回り、跳ね上がろうとするヒップをしっかりと押さえつけた。新たな襲撃者が彼女の後ろに立ったことを彼女はすぐに感じ取る。しかも恐ろしいことに、その手は巨大だった。

「嫌ぁぁぁっ! もう、もうやめてぇぇっ!」

新たな剛直が彼女の秘唇に触れるのを感じ、彼女は怯えて叫び声をあげる。それも無理は無い。ロード・イージーストリートは確かに小さくて無害だったが、アンドロイドのモノは巨大で無慈悲としか思えないのだ。アンドロイドの大きく固くそして白色のペニスが、華奢で柔らかい秘裂の上を不気味に彷徨う。そしてとうとう、残忍な一撃が彼女の急所を打ち抜いた。バーバラはその圧倒的な存在感に気が遠くなる。

「アアアアアアァァァァァァッッ!!!」

白い剛直がゆっくりと彼女に分け入ってきたことを、敷地中に響く彼女の絶叫が知らしめた。

「ダメよ! こ…これは…大きすぎるわ…無理……クゥッ!!」

アンドロイドがさらに深く彼女の中を掘り進んできたので、バットガールは息をのみ、うめき声をあげた。そして無慈悲な一押しを最後にきめて、アンドロイドはペニスを根元まで押し込んだ。バットガールの両脚がアンドロイドの腰の周囲で振り回されている。それには構わず、アンドロイドはペニスを引き抜き始めた。そして再び押し込む。そして引き抜き…押し込む。引き抜き……押し込む。今やバットガールの秘裂は容赦ない抽送に苛まれていた。しかも責めはこれにとどまらない。アンドロイドは彼女の股間に腕を伸ばすと、すっかり固くなっているクリトリスをその大きな堅い指でこすり始めたのだ。このとき地上から屋敷を見上げる者がいたならば、印象的な光景が見られたに違いない。バットガールの上半身が窓から突き出ており、その身体がリズミカルに前後に揺れているのだ。もちろんあの豊満な胸もそれに合わせて跳ね回り、髪の毛もまた前に後ろに帆のように広がっている。そして彼女自身は蒸気機関車のような喘ぎ声をあげているのだ。

「ンンッ! ンンッ! オオッ! だめ!……イッちゃう……が、我慢しないと……」

だが遅すぎた。絶頂に達した彼女は、この世のものとは思えない快感に全身を打ち抜かれ、無意識のうちに叫び声をあげていた。獲物の敗北を感じ取ったアンドロイドもまた、身体を硬直させて射精し始めた。

もちろんこれは本物の射精ではない。ロード・イージーストリートは明らかに、乱暴で利己的なセックスを楽しむような病んだ少年であった。だから彼は、自らのデザインしたアンドロイドに射精のまねごとをさせるというようなプログラムを組み込んだのだ。ローションのような白いクリームの噴出に伴い、そのまるでプリンのような偽精液がバットガールの膣から漏れだしてくる。バットガールは漏れだした精液が脚を伝って垂れているのを感じて、厭わしさのあまり目を閉ざした。だがアンドロイドはさらに、ペニスを引き抜いて依然断続的に噴出している精液を彼女の尻にかけた。そしてそれを両手で彼女の尻全体に行き渡るように塗り広げたのである。

背後のアンドロイドに動きがあったときには、バットガールはまだ絶頂の余韻の中で激しく息をついていた。だがすぐに、恐怖のあまり凍り付いて叫ぶ。

「嫌っ! もう嫌ぁっ!」

もう1体のアンドロイドが1体目と位置を入れ替えたのだ。最初の1体と同じ要領で獲物にペニスを突き入れて、再び前後に抽送し始める。しかも今回、バットガールの性感にはもはや手綱がついていなかった。一突きごとに高みへ高みへと突き上げられていき、為すすべも無いままに泣き叫ぶだけであった。やがてバットガールは、人のものとは思えない叫び声を再び上げると、破壊的な絶頂に達して崩れ落ちた。

しかし今回のアンドロイドはすぐには射精しなかった。窓を引き開けてバットガールを部屋の中に引きずり込むと、力無く座り込む彼女に向き合ってしゃがむ。身体を支えられたまま、バットガールは夢を見ているようなトロンとした目でアンドロイドを見つめた。やがてそのアンドロイドは堅く大きな手で彼女の頭を押し下げて、だらしなく開いた口の中に巨大なペニスを押し入れた。

この狼藉がバットガールを絶頂の余韻から引き戻した。だがアンドロイドの乱暴に彼女が上げた抗議の声は、まるでブタの鳴き声のように聞こえた。しかもこの間に、もう一方のアンドロイドが彼女の背後に忍び寄ってタンクトップをまくり上げ、彼女の豊満な乳房をむき出しにしたのだ。巨大な手が背後から無遠慮に両の乳房を愛撫し始めると、その新鮮な快感にバットガールは、身をよじらせて鼻から甘い声を漏らすばかりであった。しかしそんな彼女の可愛らしい鼻声もすぐに聞こえなくなる。口に押し込まれたペニスがとうとう射精に至ったのだ。彼女にはその白いクリームを飲み込む以外に道は無く、しばらくの間、一心に飲み込み続けた。やがてアンドロイドがペニスを口から引き抜くと、彼女の顔にも精液が飛び散って唇と頬を汚した。さらに背後のアンドロイドが彼女を引き倒したので、その美しい裸の胸にも一面に精液が飛んだ。

このとき突然、プラスチック・ボールが彼女の口に押し込まれた。アンドロイドは、ボールの横から伸びたストラップを後頭部でしっかりと固定し、さらに白い布で目隠しをした。こうして、完全にヒロインを拘束してしまうと、彼女を床に頃がしたままで、アンドロイドは秘密の扉の中へと戻っていった。

ロード・イージーストリートはコントロームのコンソールに向かって座り、この様子をニヤニヤと眺めていた。レイプされ、打ち負かされたバットガールが、縛られ、口枷をされて床に倒れている。ショーツは膝のあたりまで引き下ろされ、乳房もむき出しのままで、全身をアンドロイドの精液に汚されていた。

「ああ、可哀想なバットガール、君のためにもっといろいろ用意しておくよ」

そう言うと彼は一人、高笑いした。

* * *

ぐるぐる巻きのカーペットが右に左にと揺れ動いたかと思うと、またもや絶頂に達した女性のあげる叫び声が小さく響いた。だが次の瞬間、カーペットはベッドの下から勢いよく転がり出る。そして雷の音が低くドシン!と響くやいなや、部屋中に瑞々しいエネルギーが満ち渡り、カーペットがはじけ飛んだ。そして舞い落ちる布きれの中に立っていたのは誰あろう、繭の牢獄から解き放たれたワンダーウーマンであった。

だが全身汗びっしょりの彼女は、床に力無く座り込むと激しい喘ぎ声を一つ漏らした。そして手首や脚、口の回りに残ったダクト・テープをゆっくり剥がし、つらそうな様子で再び立ち上がった。何かをこらえるようにしばらく立ちすくんでいた彼女だったが、すぐに腰に手をやると、コスチュームのジッパーを開いてサテンのタイツを引き下ろした。そしてずぶ濡れの蜜壺からバイブを引き抜くと、タイツを元通りに戻してからベッドにドスンと腰を下ろした。

「ああ……凄い威力だったわ。あと2、3分遅かったら、あぶなかったかも……」

そう彼女は呟くと、バイブのスイッチを切ってベッドの上に放り出した。そして再び立ち上がると、鏡を見ながら身繕いを始めた。曲がったティアラを直し、髪をとかし、汗を拭い……

だがそのとき、廊下に面したドアのノブがカチャリと音をたてた。はっとしたワンダーウーマンは素早く時計に目をやって、現時刻が夜の8時30分であることを見てとった。

「続きをやるために戻ってきたっていうわけ?」

ダイアナは好戦的な調子で呟くと、素早くベッドの上のバイブを拾い上げた。

「このゲームだと2人しか参加できないわね」

そう囁きながらベッドルームのドアの背後に立つと、電灯を消して静かに待った。

ゆっくり部屋に入ってきた人影は見事なプロポーションの女性だった。ワンダーウーマンは、人影が部屋の中央まで進むまで待ち、背後から飛びかかった。たちまちつかみ合いの格闘となり、2人は床の上を右に左に転がる。

(ビクトリアの手下も結構やるじゃないの)

だが、もちろんワンダーウーマンの方が優勢である。彼女はマジックラッソを素早く手に取ると、敵の両手首を背中側で引き縛り、さらに両足首をもまとめて縛りつけた。途端に、ラッソの魔法の効果が女に作用するのをはっきり感じ取った。

(さて、それでは仕返しをしようかしら)

ダイアナは女のショーツを引き下げると、スイッチを入れたバイブを女の秘所にあてがった。ツプッと先端が入った瞬間には女の腰が高く跳ね上がり、奥深くまで押し込むと甘い喘ぎ声が漏れ始める。

「気分はいかが?」

意気揚々とワンダーウーマンは尋ね、ラッソの端をぐいと引き絞った。

「さあ、あなたは一体誰なの?」

「わ…わ…私、バーバラ・ゴードンです」

苦悶に満ちた声が、そう返事をする。

「え、嘘!」

ダイアナは息をのんだ。慌てて立ち上がると部屋の電灯を点ける。だが次の瞬間、ダイアナは激しく混乱したままでその女を見つめていた。床に倒れていたのはバットガールだったのだ。ラッソの魔法とバイブの快感の双方に抵抗しながら、くねくねと身をよじっている。

「バットガール? だけど、今あなた……」

その瞬間、ダイアナは完全に理解した。静かに微笑んで彼女は言う。

「もちろんそうだわ。簡単な話よ。コミッショナー・ゴードンの娘だものね。どうりであなた、いつも犯罪の起きた場所にいち早く現れることができたんだわ」

ダイアナはベッドに腰を下ろし、ゆっくりと脚を組んだ。しかしバットガールが

「そ、それ…で、よ、良かっ…良かったら……こ、これ…これを……」

と、身体をくねらせながら息も絶え絶えに訴えると、

「あら! ごめんなさい」

ダイアナは慌てて彼女からラッソをはずし、股間のおもちゃを抜き出すバーバラを手伝った。そしてバスルームに走り、水とアスピリン、濡れたハンカチを手に戻ってきた。

「本当なら強いジンが欲しいところよね」

とバーバラは言ってアスピリンと一緒に水をごくごくと飲んだ。

「本当にごめんなさい、バット…いいえ、バーブ…いえその……」

ワンダーウーマンは口ごもる。

「まぁね、有名なスーパーヒロインが私の正体を知っているというのも、そんなに悪いことじゃないわ」

バットガールは深々と椅子に座ると、湿ったハンカチを額にのせた。

「ところで、ミズ・プリンスはどこに行ったのかしら」

彼女はそう尋ねてみたものの、部屋の状況を見れば、あちこちに小さなヒントが散らばっており、ミズ・プリンスの居場所は言わずと知れた状況である。

「うーん…そうね。手違いとは言え、マジックラッソであなたの秘密を聞いてしまった以上、私の秘密もあなたにうち明けるべきよね。でないと、あまりにアンフェアだわ。私、実は、ダイアナ・プリンス本人なの」

そう告白するとワンダーウーマンは立ち上がり、バットガールの前であの有名なポーズをとった。

「ああ、ダイアナ。あなたの秘密、確かに教えてもらったわ。その立派なオッパイを完璧に隠してたってことをね」

バットガールは立ち上がると、乳房を支えるようなポーズをとってみせた。いわゆる「巨乳」のゼスチャーだ。そしてワンダーウーマンに向かって、からかうように頬を膨らませ、ニヤリと笑った。

「そうなのよ」

ワンダーウーマンは腕を組み、迷惑そうな声で不満を漏らした。

「いつもゆったりとした服を着ているんだけどね。胸のラインを隠すのがどれだけ大変か、あなた想像できる?」

「わかるわ。私もルックスでは同じような問題を抱えているもの。私の正体を暴く重要なヒントよね。でも実際には、これまで誰もバーバラとバットガールを重ねてみた人はいないわ。父なんて、これまでずっと私の裸を見てるのに、娘がこんなコスチュームを着るなんて考えもつかないみたい」

そうバットガールは答えた。

「その通りね。私も初めて人助けをしたときには、この胸のせいで正体がばれるんじゃないかと怖かったわ」

ダイアナも同意する。これに答えてバットガールも

「もっと不思議なのは、声ではばれていないってことね。違う格好をしていても声は同じはずじゃない? でもこれまで誰も私達の正体に気づいた人っていないわ。目が見えない人と初めて会ったときには、絶対ばれるだろうと思ったものだけど」

と言い、さらに

「話は変わるけど、こういうことしてると、あちこち引っかき傷だらけで困らない?」

と尋ねた。

「それは無いわ。アマゾンの身体は擦りむけないのよ。ずっと丈夫な肌をしてるの。もっとも打撲や切り傷だったら、いつだって心配しているわ。あれってすごく目立つのよ」

ダイアナがそう答えた。バットガールも頷いて、

「そうなのよね。私の場合、一般市民に戻ったときには肌が出る服はあまり着ないようにしているけど」

と言った。こうして二人は長い間おしゃべりを楽しんだ。スーパーヒロインとしての戦術、美容について、コスチュームの良い点悪い点、そしてファッションのことなど、話題は多岐に渡った。

「そうだ、あなたスーパーガールに会ったことある? 彼女ったらチアリーダーにしか見えないわ! なんて女かしら。それに彼女、とーっても汗っかきなのよ?」

バットガールはそう言うとニヤニヤ笑った。一つ頷くとワンダーウーマンも調子を合わせて

「知ってるかもしれないけど、彼女レズビアンなのよ。少なくとも私はそう聞いているわ。それから有名なSMクラブの会員になってるって噂もあったかしら」

「まさか! 本当に?」

バットガールは楽しそうに笑い、ワンダーウーマンもつられて笑った。まるで寄宿舎で同室になった女子大生のように、他愛もない話題で笑い合う。互いに信頼できる、同じ経験を分かち合う、強い心の絆を二人がともに感じた瞬間であった。

「ところでこの部屋、一体何があったの?」

バットガールがバイブをつまみ上げて微笑んだ。

「スーパーガールの忘れ物?」

「まさか!」

ダイアナは大声をあげると、バーバラからバイブを取り上げて隣のベッドへ放り投げた。

「シャワーを浴びている時に、不意打ちされたのよ。あの卑劣なビッチ、ビクトリア・マディソンと二人の手下、ニックとナックにね。あいつら私を縛り上げてから『お楽しみに』とか言いながらこれをぶち込んでいったのよ」

「なんで、ぶっとばさなかったのよ。すごい力持ちだったはずじゃないの?」

とバットガールが尋ねた。

「私、ワンダーウーマンになっているときしか力が出ないのよ。ベルトが無いから」

そう言ってワンダーウーマンはベルトを腰からはずした。

「見て。今の私は普通の女の子と全く変わらないのよ」

「なるほど。ベルトがあなたのパワーの元なのね?」

バットガールが聞いた。

「そうなの、故郷に戻ればベルトなんかいらないんだけど」

ダイアナはそう答え、ベルトを元に戻した。

「ところで、あなたにも何か起こったの?」

「私も上の階で襲われたのよ」

バットガールは目をくるりと回すと、軽く頭を振り、起きたこと全てをダイアナに話して聞かせた。

「誓ってもいいけど、私をレイプしたヤツの一人はちっちゃい子供だったわ」

そう言ってバットガールは説明を終えた。



その頃、ロード・イージーストリート専用のコントロールルームでは、若い億万長者がモニターの前で、鼻歌を歌っていた。

「♪聞いちゃった。聞いちゃった。秘密を聞いちゃった。ダーダーダダダー……」



別の部屋でも、テラ・ロジャーズがアジア人メイド・ユミの素晴らしい舌使いを止めさせてモニタに注目したところだった。ロード・イージーストリートが敷地内の至る所に隠しカメラを仕込んでいることをテラは知っていたので、その中の幾つかの映像が自分の部屋のモニタにも映るように細工しておいたのだ。もっとも彼女はユミとお楽しみの真っ最中だった。ユミの驚異的な口技を心から味わい、快感に酔いしれていたので、バットガールとワンダーウーマンの会話の大部分を聞き逃していたのだ。

テラはふとモニターを見上げた途端、ワンダーウーマンとバットガールがモニタに映っているのを見てガタガタ震えだした。

「バットガールにワンダーウーマン! なんで?! ここで一体何をしてるのよ?!」

ユミを引き剥がしながらそう叫ぶと、モニタの音量を上げた。

「これはまずいわね。本当にまずい」

信じられないといった様子でユミも頭を振った。

「あたしたち、もう手も足もでないわ。さらば、ダイヤモンド――」

「シーーーーッ!」

テラは手を振ってメイドに黙るよう指示した。それからしばらくして、彼女の顔に笑みが戻る。ダイアナの口から漏れた決定的な言葉を聞いたのだ。

『私、ワンダーウーマンになっているときしか力が出ないのよ。ベルトが無いから……見て。今の私は普通の女の子と全く変わらないのよ』

「これよ! バットガールの方は簡単に始末できるわ。でもワンダーウーマンを止めるのは無理だと思っていたのよ」

とテラが叫んだ。

「それで、あたしたちは何をすればいいの?」

ユミが尋ねる。

「わからない? あのベルトさえ無ければ、彼女はオッパイが大きいだけの小娘なのよ。他の連中やバットガールと同じように始末できるのよ」

そう言うと、テラはまるで悪魔のような声で笑い始めた。

「急いでトリーシャを呼んで。外で落ち合うように伝えてちょうだい。これから一仕事よ」

そしてテラはクローゼットに向けて走り出した。



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