権田が勝ち誇ったような笑みを浮かべて、男根の回転を止め、ゆっくりと金剛ジュニアを美樹の膣から引き出す。ぬちゃっと音がして愛液の糸を長くひきながら、黄金の男根が現れた。
「さぁ、奴隷の証をその白い肌に刻み付けてやるぞ。」と言うと、権田は後ろの焼印をとろうと振り返った。
「ぎゃあっ!」がつんと硬い音がして、焼印を先につけた鉄の棒が権田の頭に命中した。
「はぁ、はぁ・・・この鬼!」全裸の美雪が鉄棒を手にすさまじい形相で立っていた。
「こ・・・このガキがぁ・・・ひぃっ!」片ひざをついた権田の頭に向かって再び鉄棒が振り下ろされる。
「ぎゃっ!」権田は頭を押さえて床にころがったまま動かなくなった。
「白鳥先生!しっかりして!」美雪は、ぐったりと吊り下げられた美樹にかけ寄り、近くにあったカッターで美樹を縛り付けているテープを切り始めた。
「あ・・・み・・・美雪・・・」床におろされた美樹がようやく目をあけた。
「先生!よかった・・・さぁ、早く逃げましょう!」美雪は小柄な体に力を入れて、長身の美樹に肩を貸して歩きはじめようとした。
「きゃっ!」美雪の足首を誰かがつかんだ。
「お・・・おのれ・・・逃がさんぞ!今度こそ発狂するまでイカせ続けてやるわ!」頭から大量の血を流した権田が美雪の足をつかみ、にらみつけている。そのまま美雪の体をぐいっと引き寄せた。
「さぁ!後悔してももう遅いぞ!」権田は美雪の白い脚をこじ開けるようにいっぱいに広げ、金色の男根をその中心にあてがった。
「きゃああっ!先生!助けて!」美雪の悲鳴が響く。
「ばかもの!誰が助けるのじゃ!・・・あっ!」まさに挿入を開始しようとしていた権田が顔を上げると、そこには一糸まとわぬ姿で中国拳法の構えをとる白鳥美樹が、憤怒もあらわに立っていた。
「旋風脚!」慌てて美雪の足を放して中腰に立ち上がった権田の腹に向かって、美樹の体が一瞬駒のように回転して脚が高々と跳ね上がり、ものすごい勢いで蹴り出された。
「ぎゃうっ!」権田の体は九の字に折れ、そばにあった火桶をふっとばしながら、壁に向かって飛んでいく。木製の壁に抱きつくように権田は壁に衝突した。
「はぁ、はぁ、はぁ・・・私を想う美雪の叫びが、戦士の心を甦らせてくれたわ。美雪、しっかりしなさい!」美樹は美雪に肩を貸すと、必死に出口に向かって走り出す。
「ま・・・待て!・・・ゆ・・・許さん!」権田は向き直って追おうとするが、男根がしっかりと壁に食い込み、いつの間にかスイッチが入って回転しながら壁に入り込んでいる。
「おのれぇっ!待たんかああああ!」権田の吼えるような叫び声から逃れるように、美樹と美雪は出口を抜け階段を降り始めた。
倒れた火桶から大量の固形燃料が部屋中に撒き散らされ、あちこちで火の手があがる。乾ききった木製の建物にあっという間に火が回り、もうもうと煙が噴出しはじめた。美樹と美雪は火と煙が広がる中、1階に向けて走った。たくさんの男たちが建物のあちこちから湧くように出てきて外に向かって逃げていく。夢中で建物の中を走り抜け、気が付くと美樹は、美雪とともに、外の空き地の隅で、どこで拾ったのか自分のコートを羽織って座り込んでいた。美樹と美雪はしっかりと抱き合って、すすり泣き始めた。
木造の古い遊郭は、今や建物全体を火に包まれ、夜明けの薄闇を背景にして、一本の松明のように燃え盛っていた。ごうごうという炎の音の中に、権田の怒号がかすかに聞こえたような気がして、美樹はびくっと身を震わせた。美雪の白い肢体にしっかりと自分の体を寄せて、呆然と美樹は燃え上がる建物を見ていた。遠くからサイレンの音が近づいてきた。
-完-
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