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   第四章

「うっ・・・。」どのくらい気を失っていたのか、美樹はようやく意識を取り戻した。まだ、目まいはするが、少し休んだおかげで、体はさっきより動くようだ。頭を上げて下を見ると、教頭の権田が、踊り場で蛙のように腹をみせてのびていた。
「ま・・・まだ体が十分にいうことをきかないわ。それにしても、なんていう変態教師なの?私が動けないことをいいことに、レイプまでしようなんて・・・。ケイコを助け出したら、かならず警察に告訴してやるわ。」

美樹はなんとか立ち上がると、バトンと懐中電灯を手に、ふらつきながらも階段を一歩、一歩のぼっていった。2階もガランとして暗く、そして静まり返っていた。美樹はバトンをにぎり締めて、慎重に廊下の奥に向かって歩いていった。皮膚の過敏はまだ残っていて、さきほど権田に嬲られた乳房や秘裂が、歩くたびにじんじんと疼く。
(急がなければ・・・。)まだ、体は重かったが、美樹は気力を振り絞って進んでいった。

突如、ひゅっ、という音がして、美樹の右手から何か飛んできた。「はっ!」間一髪、美樹は体をのけぞらせて木刀に空を切らせると、2、3歩あとずさった。
「へへっ、先生よう、待ちくたびれたぜ。」右手の教室の入り口から、男がふたり木刀をもって出てきた。
「とっくに、どこかでオナってると思ったが、まだ動けるたぁ、たいしたもんだ。」ふたりとも昨日のチンピラだ。
「おめぇが吸い込んだ催淫スプレーは、最近南米でつくられたもんでな、ちょっと吸っただけで、性感が10倍以上鋭くなる。一度イクと、すぐまたイきたくなって、どんな堅物の女だって、イきたくてイきたくて気が狂いそうになるわけだ。そうなったら、失神するまで止まらねぇ。女はこのクスリの虜になって、オレたちの奴隷になるって寸法だ。」チンピラが自慢げに話す。

「なんて恐ろしい・・・。そんなクスリを使って何がおもしろいの?」美樹は、ようやく自分の体に起きた異変の原因を知った。
「一度奴隷に堕とした女は、風俗で働かせてもよし、外国に売り飛ばしてもいいわけだ。教師の安月給の1年分くらい値がはるしろものだが、あんたみたいな上玉なら十分もとがとれるぜ。へっ、へっ、へっ・・・。」男ふたりが、じりっと間合いをつめてくる。
「それから、運動神経が麻痺して、獲物が動けなくなるっていう、ききめもあるんだぜ・・・・・。とう!」チンピラがいきなり木刀を突き出してきた。ガツッと美樹はバトンで受け止めたが、体に力が入らない。ぐいぐいと壁に向かって押されていってしまう。

「あ、あなたたち、ケイコをどこにやったの?今すぐ返しなさい!」美樹が気丈に叫ぶ。
「へっ、威勢はいいが、脚がふらついているぜ!おらぁ!」ぐんと男に押されて、美樹がよろめくところに、もう一人のチンピラが、美樹の尻をびしっと木刀で叩いた。「きゃあっ!」美樹が思わず悲鳴をあげる。それほど強い打撃ではないのに、飛び上がるほど痛い。
(ク、クスリの効果がまだ残っているんだわ・・・。それに体に力が入らない・・・。)男たちは、美樹のスキを狙って前後から木刀を打ち込んでくる。美樹は得意のフットワークが使えず、防戦一方だ。
「それっ!」びしっと美樹が背中をうたれる。振り向いたとたん、今度は脚。「あうっ」悲鳴を上げる間もなく、腹、胸、腰に連続して打ち込みが入った。一方の男の攻撃をバトンで受け止めていると、もう一人が背中に痛打を浴びせてくる。ビシッ、「きゃっ!」、ビシッ、「あうう・・。」まるでSMショーで鞭打たれるかのように、美樹は打たれ続けた。
「はぁ、はぁ、はぁ・・・・。」早くも美樹の息があがり、大きく肩で息をしている。
(この男たち・・・。クスリの効果を知っていて、私をいたぶっているのね・・・。なんて卑劣な・・・。)

「それっ!」後ろにまわっていた男が、強引に美樹の両脚の間に木刀をこじ入れる。「きゃっ!」思わず美樹がスカートを押さえるところを、もうひとりの男が美樹の腕を痛打した。「あうっ」カランと音がして、バトンが床に落ち、美樹はもろくも床に尻もちをついてしまった。両手をついて、あわてて起き上がろうとした美樹の顔の前に、木刀がつきつけられた。
「動くな!へっ、へっ・・・勝負ありだぜ・・・。ちょっとでも動いたら、目ん玉に木刀を突っ込むぜ。」チンピラが勝ち誇ったように言った。
「はぁ、はぁ、・・・。卑怯よ!」美樹は上体を起こしかけた姿勢のまま、男たちをにらみつけた。

もうひとりの男が寄ってきて、ぐいっと美樹のあごを木刀で上向かせる。両脚を投げ出したようなかっこうで、木刀を突きつけられている美樹の肢体を、男は卑猥な笑みを浮かべてじっと見ていたが、「それにしても、ぞくぞくさせられる体つきだぜ・・・。」と言いながら、木刀をあごから下に動かしていく。
「やめて!」美樹は叫ぶが、男は意にも介さず、そのまま木刀の先で皮膚に線を引くように、美樹ののどから胸におろしていき、豊かな胸のふくらみに沿って登らせていった。ちょうど胸のもっともとんがった箇所に来たとき、ぐっと木刀を押し込む。「はぁっ・・・。」過敏になった乳首から、疼痛が脳天に走り抜けた。

美樹がうめくのを、男たちは早くも欲望をむき出しにした顔で見おろしている。ぐいっ、ぐいっ、と木刀の先で美樹の巨乳を押して、苦悶の表情を楽しんだあと、さらに、木刀は美樹のスカートに向かっておりていく。
「さあて、先生のパンティは何色かなぁ?へっ、へっ・・・。」男たちのごくっと生唾をのむ音が聞こえた。木刀はいったん、美樹の膝近くまでおりてきて、美樹のミニスカートをひっかけながら、太ももの内側をなぞりあげるようにのぼってくる。美樹はその感触にぞくっと肢体を震わせたが、顔はまっすぐに男をにらみつけていた。

ミニスカートが脚のつけ根までまくりあげられ、美樹の白いパンティに男たちの視線が集中した瞬間、「はっ!」という鋭い気合ととともに、美樹の右脚が木刀で美樹の体を嬲っていたチンピラの膝に蹴り出された。バランスを崩されたチンピラは、たまらず前のめりに倒れ込む。美樹はすばやく、体を回転させ、落ちていたバトンをつかむと、片膝を立ててバトンを構えた。
「はぁ、はぁ・・・。まだ・・・これからよ!」美樹が叫ぶ。
「ちっ、味なマネを・・・。」倒れた男がズボンをはたきながら、ゆっくり起き上がった。
「おい!」もうひとりのチンピラが、男に目で合図すると、ふたりのチンピラは美樹を一瞬にらみつけたあと、くるりと背を向けて奥の教室に入っていく。
「ちょ、ちょっと!待ちなさい!」美樹は慌ててあとを追った。


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