「おい、あれ見てみろよ」仁は4人に言った。辺りは薄暗く花火の明かりと月明かりが頼りだが4人ははっきりと確認することができた。「仁、行くのか?」聖志はまた失敗するのがオチだと思いながらもダメもとで行ってこいと声をかけた。彼女たちとの距離は50メートル位。なぜか仁は足音を立てぬよう忍び寄って行った。その後を4人がついて来る。と、突然仁は4人の元へ帰ってきた。「どうした?ビビっているのか」高次はやっぱりなという感じだ。「違う、外人だった」仁は驚いたように語った。「誰か英語喋れるか?」仁の質問に誰も反応しない。聖志は「しょうがない、みんなで行こう。適当に英語しゃべって通じなかったら逃げればいいだけの話だ。気楽にいこうぜ、どうせ失敗するから」そういって聖志を先頭に彼女達に近づいていった。「ハロー」外人にはお決まりの挨拶で聖志は声をかけた。一瞬彼女達は目を合わせ何事かという感じだったが「ハ〜イ」とすぐに返してきた。「花火してるんですか?」聖志は日本語で聞いてみた。もしこれで英語で返ってきたらあきらめて帰るつもりでいた。しかし、以外にも「ソウデスヨ」と日本語で返事が返ってきた。これに聖志をはじめ一同安堵の表情に変わった。「僕達も花火をやりに来たんです。一緒にやりませんか?」という問いに「イイデスヨ」とひとつ返事が返ってきた。仁達は花火を取り出すと彼女達を囲むようにして座った。「名前なんていうの?」とりあえず仁は名前を聞いてみた。一人はパトリシア、もう一人はジーナと言った。彼女たちは共に22歳でオーストラリアからこっちの大学に留学しているとのことだった。金髪のサラサラした髪がとても綺麗だった。しばらく花火をしていたが彼女達を眺めていた孝雄が聖志に耳打ちをした。「こいつらの胸見てみろよ、とんでもなくでかいぜ」パトリシアは白のTシャツに黒のスパッツ、ジーナは緑のタンクトップにジーンズの短パン姿だった。そんなHっぽい格好もそそるがやはりTシャツ越しの巨乳、いや爆乳と言った方がいいだろう胸ははちきれんばかりだった。特にジーナはかがんだ時タンクトップからこぼれ落ちそうな白い爆乳にみんなは目を奪われていた。聖志は冷静を保ちながら仁に声をかけた。「仁、小腹空いたから飲み物でも買いに行こうぜ」聖志は仁を誘うと腕をつかんで早足で離れていった。「お前の家医者だよな、クロロホルムとか何か眠らせたりする薬持ってこれるか?」「何で、そんな物使うのか?まだ失敗と決まったわけでは・・」仁は不安そうに聖志の顔を見た。「心配するなよ。あくまで保険だ、お前も見ただろあの爆乳。あんな獲物みすみす逃す手はねーよ。なっ」仁はそう言われるとそうだとという気になって急いで家に帰った。聖志はコンビニへ酒を買いにいった30分後二人は別れた場所で落ち合った。「どうだった?」聖志が聞くと仁は自慢げにクロロホルムの入ったビンを見せつけた。「よしっ、これでOKだ。まあ使わければそれはそれでいいんだが」そういうと2人はみんなの元へ戻っていった。戻ると花火はほぼ終了していた。「どうだろうお2人さん、これから俺の家でパーティやるんだけど来ませんか?」聖志の心はYES,NOどちらでもモノにしてやると思っていた。彼女達はしばらく相談した後「イイデスヨ」と返事をした。
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