麻美はおかしな感触に、ふと目覚めた。
いつもなら、目覚めた時は見慣れた自分の寝室なのだが、そこは、見慣れない部屋だった。
麻美は部屋の中を見回してみた。
周りには、SMクラブに置いてあるような、磔台や拘束ベッドなどが置いてあった。「・・・・・・?」
麻美は動こうとしたが、動けなかった。
そこで始めて、麻美は自分の両手両足を、四角いテーブルの上で、膝立ちのまま拘束されていることに気づいた。
両手はバンザイの格好で、両手首の部分を革ベルトで拘束されていた。
両手首を拘束している革ベルトには、細いロープが繋がれており、麻美の両手を限界までバンザイした状態で、天井に向かって引き上げていた。
両足はというと、膝立ちのまま大きく開脚した状態で、四角いテーブルの上に、両膝と両足首を革ベルトで固定されている。
つまり麻美は、テーブルの上に大きく開脚したまま膝立ちになり、両手を一杯まで頭上にバンザイした状態で、身動きできなくなっていたのである。
そのテーブルは、部屋の中央に置かれていた。
つまり麻美は、部屋の真ん中当たりで拘束されていたのである。
彼女は膝立ちのまま、両手はバンザイの形で、両足は膝立ちで開脚状態で、身動き一つできなかった。
どうやら、この姿のままで熟睡していたらしい。
改めて自分の姿を確認してみると、就寝する時に着ていた、キャミソールとセクシーなスキャンティー姿だった。
麻美は寝るときはいつも、この姿で寝ていたのである。
そのキャミソールの胸元には、大きく張りのある乳房の谷間が覗いている。
その上、このキャミソールは、普通の物よりかなり裾が短かいため、よく引き締まったウエストや、可愛い臍が丸見えになっていた。
又、ブラジャーをしていないため、小さな恥ずかしい突起もくっきり写っている。
セクシーなスキャンティーは、麻美の豊満な下半身を包み込んでいた。
いかにも男好きのする、いやらしい尻である。
その小さなスキャンティーは、彼女の豊満で悩ましいヒップに、気持ちよさそうにピッタリと食い込んでいた。
「うう・・・・」
麻美は声を出そうとしたが、そこで始めて声を出せないことに気づいた。
彼女のセクシーな口には、ギャグボールが噛まされていたのである。
彼女の意志とは関係なく、その悩ましげな唇の端からタラタラと涎が流れる。
(これは一体・・・・)
麻美は何が何だかわからなかった。
彼女の名前は加納麻美。
ある高級クラブに勤める評判の美人ホステスである。
この高級クラブは、一般の客はほとんどは入れないほどの高級店であった。
そのため、ホステスの女性達も、厳選された女性達しかいなかった。
そんな美人ホステスの中で、麻美は事実上のナンバーワンであった。
年は23歳と若かったが、彼女には人には真似できない、不思議な魅力があった。
無論、魅力だけではない。
容貌はもちろんのこと、スタイルも抜群であった。
柔らかく、弾けんばかりの乳房と、悩ましく男を誘うような下半身、それにミニスカートから伸びた美しい脚に、男達は狂喜した。
同じ高級クラブのホステス達も、選り抜きだけあって、皆美人であったが、ホステス達は誰も、麻美の魅力には敵わなかった。
麻美は、何とも言えない色気を持っていた。
それに釣られて、彼女に貢ぐ男も少なくなかった。
彼女は自分の身体をちらつかせ、男に貢がせるのが得意だった。
これまで何人もの男に高価なものを貢がせ、中にはカード地獄に陥り、自殺した男もいるほどである。
彼女独特の色気は、ほとんど天性のものと言って良かった。
それを良いことに、麻美は自分の豊満で悩ましい身体を武器に、男達に貢がせ続けていたのである。
まさに麻美は、この高級クラブの女王的存在であった。
昨日の晩も、仕事を終えて夜の3時頃に帰宅し、就寝したはずであった。
だが、目覚めてみれば、キャミソールにスキャンティーの恥ずかしい姿で、テーブルの上に両手はバンザイ、両足は膝立ちのまま開脚の状態で手足を拘束され、身動きできなくなっていたのである。
おまけにギャグボールまで噛まされている。
麻美はたちまちパニックに陥った。
「ううううぐぐぐぐ・・・・・・・・」
麻美は精一杯叫びながら身体を動かそうとしたが、くぐもったうめき声と涎しか出ず、手足の拘束もビクともしなかった。
その時、正面のドアが開き、3人の男が入ってきた。
「やっとお目ざめのようだな。」
3人の中でもリーダー格の男が言った。
「へーいい女ですねー、水沢さん。」
次に入って来た男が言った。
「そうだろう、苦労して手に入れたお嬢さんだからな。」
水沢と呼ばれた男は、落ち着いた声で言った。
「ホントだな。これは奈津子よりいいんじゃねえか?なあ、柿田。」
3人の中でも、飛び抜けてハンサムな男が言った。
柿田と呼ばれた男は、そこで複雑な表情を見せた。
「まあ・・・奈津子さんには敵いませんけどね・・・」
「そんなことより、如月先輩の方がかなりお気に入りじゃないですか?」
柿田が面白そうに、如月と呼ばれた男を見た。
「そうだな。奈津子はお前に譲ってやったから、この女は俺がもらうぞ。」
「そんな、ずるいですよ先輩!!」
如月の言葉に、柿田が笑いながら反論する。
「おいおい・・・・」
水沢があきれた顔で2人を見ていた。
「ううううううううううう・・・・うぐうぐうぐうぐ・・・」
そんなじゃれあう男達をよそに、麻美は自分が何故こんな事になっているのか、男達に問おうとした。
しかし、それは言葉にならず、ただのうめき声となった。
さらに声を出そうとした麻美だったが、声を出そうとすると涎が口元から垂れてくることに気づき、声を出すのを止めた。
「クックック・・・お嬢さんの言いたいことはわかりますよ。」
「何故、自分がこんな所でこんな格好をさせられているか・・・でしょう?」
水沢が、麻美の色っぽい身体をしげしげと眺めて言った。
「簡単なことですよ。」
「あなたの就寝中に部屋に進入し、熟睡しているあなたを拉致したのです。」
「私の知り合いに鍵屋がいるので、進入するのは簡単でしたよ。」
「ううう・・・・くくくくく・・・・」
(でも、どうして私が・・・)
麻美は納得いかなかった。
何故自分がこんな目に遭うのかわからなかった。
「どうして自分がこんな目に遭うのかわからないのですか?」
麻美の心を見透かしたように、水沢が言った。
「これも簡単なことです。」
「あなたはこれまでに、何人もの男達に貢がせていたでしょう?」
「そのせいでカード地獄に陥った男が数多くいるのですよ。」
「その男達が言うには、全てあなたのためだと言うのでね・・・」
「それでこのあなたの身体で払ってもらうことにしたのです。」
そう言って、水沢は彼女の豊満な乳房に手を伸ばした。
キャミソールの裾から手を入れ、その豊満な乳房をゆっくりと揉みし抱く。
彼女の乳房は、水沢の手で包んでも余りあるほど豊満であった。
「ううううううううううう・・・・・・・・・・・」
麻美はおぞましさに思わず呻いた。
「なかなか良い身体をしているな。」
「では、感度の方はどうかな?」
言うなり、乳房を揉んでいた手を一旦引き抜き、
改めて無防備な腋の下のくぼみへと滑らせた。
「くぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅーーー!!」
それだけで麻美は、磔にされた身体を細かく震わせ、
髪の毛を振り乱して悶えた。
「ほほーこれはこれは・・・かなり敏感なようだな。」
「これは楽しみだ。」
楽しそうに笑いながら、水沢は腋の下へ滑らせた手を、ゆっくりと引いた。
「さて、これから私は所用があるので失礼する。」
「後は頼んだぞ。」
そう言い残すと、水沢はドアから出ていった。
水沢と入れ違いに、6人もの男が部屋の中に入ってきた。
6人とも、如月と柿田が所属する「ある組織」のメンバーらしかった。
「あ、もうこんな時間だ・・・」
「すいません、先輩、僕もちょっと用事があるので・・・」
「ああ、奈津子のことだろ?」
如月は何故か苛立たしげに言った。
「はい、すいません。」
「なら早く行け。」
「では、お先に失礼します。」
柿田は如月と6人の男達に礼をすると、ドアから出ていった。
「さてこれから、この女をくすぐり奴隷にするための「くすぐり調教」に入る。」
「みんな、準備はいいか?」
「はい。」
6人の男達は、同時に返事を返した。
「ぐぐぐぐぐぐ?くくぐぐぐぐくぐ?」
(くすぐり奴隷?くすぐり調教?)
麻美は如月の言葉に、我が耳を疑った。
「おや?どうやらこの女だけが理解してないようだな。」
「理解できないなら、教えてやるよ。」
「お前はこれから、俺達の「くすぐり奴隷」になるんだ。」
「それで自分の身体で、カード地獄に堕ちている男の借金を払うんだよ。」
「どうだ?わかったか?」
楽しそうに笑って、如月が言う。
「くく・・・くくくぐぐくくぅぅぅーーーー!!」
(いや!!そんなのいや!!)
麻美は拘束された身体を必死に動かそうとするが、頑丈な革ベルトはビクともしない。
彼女が拘束された身体をゆする度に、キャミソールに包まれた豊乳が揺れ、スキャンティーに包まれた豊満な下半身が震える。
「そんなに暴れても無駄だよ。」
「さあ、最初の「くすぐり調教」を始めるぞ。」
その言葉に、6人の男達が麻美の周りを取り囲んだ。
「さて、今からくすぐり調教を始めるが・・・」
「その前に、この女がくすぐり奴隷になる気があるかどうか、聞いてみるかな。」
如月はそう言うと、麻美が噛まされているギャグボールを外した。
「何考えてるのよ!!この変態!!」
ギャグボールを外した途端、麻美の怒りが爆発した。
「こんな事して、ただで済むとおもってんの?」
「明日になれば、店の従業員が私の異変に気づくわよ!!」
「今の内なら100万で勘弁してあげるわ。」
「早くこれを解いてよ!!」
手足の拘束を目で指して、麻美は叫んだ。
「おいおい、何言ってるんだよ。」
「それよりも、お前はくすぐり奴隷になる気はないのか?」
如月が、麻美の乳房をキャミソール越しに揉みながら聞く。
「なるわけないでしょ!!ちょっと!!どこ触ってんのよ!!」
麻美は拘束された身体を、精一杯震わせて、
自分の乳房を揉んでいる如月に抗議した。
「そうかそうか。予想通りの返事だな。」
如月はニヤリと笑うと、ギャグボールを再び麻美の口へ装着しようとした。
しかし、麻美は口を開けまいとし、ギュッと唇を噛みしめていた。
「おい、口を開けろよ。」
如月の言葉に、麻美は歯を食いしばったまま、首を横に振った。
「面白い女だな。おい、ちょっとこの女の腋の下をくすぐってやってくれ。」
その言葉に、1人の男が麻美の敏感な左右の腋の下を、両手を使ってコチョコチョくすぐり始めた。
「ちょ・・・くっく・・・きゃっはっはっはっはっはっはーー!!」
麻美はくすぐったさに、思わず口を開けて笑ってしまった。
その隙をついて、如月はギャグボールを再び麻美の口へ装着した。
「さあ、これでよしと。」
「さっきお前が言った答えだが、誰もお前を探しはしないよ。」
「お前を拉致したときに、お前にそっくりな女の死体を運んでおいたんだ。」
「それからお前の部屋に火をつけ、女の死体は焼けこげた・・・・・」
「これがどういう意味か分かるか?」
「つまり、お前は自分の部屋で、何者かに焼き殺されたということだ。」
「犯人は、お前を恨んでいた男・・・ということになるだろう。」
「そんな男は、お前には腐るほどいるだろうから、この事件は迷宮入りだな。」
「ついでに言うと、その女の死体には、お前の歯形と同じ歯形に削ってある。」
「もちろん、お前の歯形は、お前がいい気で寝てた時にとったものだ。」
「これでその死体は、完全にお前だと断定されるわけだ。」
「この意味が分かるか?」
「簡単に言うと、お前の帰る場所は、もう無いということだ。」
如月は、そのハンサムな顔をほころばせた。
「うぐぐぐ・・・ううぅぅぅぅぅぅーー!!ぐぐぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅーー!!」
(そんな・・・信じない・・・信じないわ・・・・・・!!)
麻美は、必死に如月の言った言葉を信じまいとした。
「どうやら、信じていないらしいな。」
そんな麻美の様子に気づいた如月は、麻美の前に小さな液晶テレビを持ってきた。
「これを見ろ。」
液晶テレビには、丁度ニュースが映っていた。
その画面には、麻美の焼けこげた部屋と、麻美の写真が映っていた。
(この部屋で見つかった女性の焼死体は、歯形から加納麻美さんと判明しました。)
(警察の調べによりますと、加納さんは以前から男性関係でもめており・・・・)
(警察は、自殺と他殺の両面から捜査している模様です。)
そこで如月は、液晶テレビのスイッチを切った。
「これで俺の言った意味が分かっただろう?」
如月は勝ち誇ったように笑って言った。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
それを見た麻美は、何も言葉を発することが出来なかった。
麻美は拘束された身体を小さく震わせて、絶望の淵へと堕ちていった。
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