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 崩れ堕ちる高級妻    第15話

崩れ堕ちる高級妻(15)


 落花寸前の麻美の様子を男達はさも愉快そうな眼差しで眺めながら、それでも焦らすような愛撫を止めようとはしない。

 田所は麻美の表情を覗き込むと

「どうだい奥さん?…ちったぁ感じてくれたかい?」

 嘲笑混じりのニヤリとした笑みで問い掛ける。

 麻美はと言えば、快楽に綻びそうな表情を懸命に取り繕い、気丈にも睨み付けるような視線を返す。

「ば…馬鹿に…しないでッ…ックゥッ…こ、こんな…こんな事でッ…ッッ…わ、私が…感じる…わ、わけ…ない…でしょ…」

 しかし幾ら気丈な態度を装おうとも、唇から漏れる言葉はか弱く打ち震え、男達を納得させるには余りにも力なかった。

 すると今度は大男が麻美の耳元に唇を寄せ、ヌメる吐息と共に囁き掛ける。

「そうだよなぁ?…まさかあの「新庄麻美」が、俺達みてえなヤクザ男に嬲られて…感じちまってる訳ねえもんなぁ?」

 そう言いながらも大男の口調は極めて白々しく、麻美を嘲笑うように「クククッ…」と笑みを零す。

「ウッ…クゥッ…ンンッ…ハアァッ…」

 耳元に感じる生暖かい吐息にさえゾクゾクするような快楽を感じてしまう麻美は、首をブルブルと振りながらも拘束された身体を卑猥にくねらせる。

 快楽と理性の狭間で懸命に葛藤するような麻美の様子を、田所はニヤニヤと眺めながら

「恭二の言う通りだぜ…こんな事で気持ち良くなってちゃあ…「変態」って言われても可笑しくねえもんなぁ?…まさかあの「新庄麻美」が、そんな「変態」な訳ゃねえもんな?」

 態と「変態」と言う言葉を強調するように言いながら、麻美の理性やプライドを刺激する。

「そ、そんな事ッ…ッハアァッ…あ、ある訳…ない…でしょ…ッンンッ…」

 揶揄するような男達の言葉にどうにか反抗の言葉を返す麻美であるが、ビクビクと戦慄く身体の震えは抑える事ができず、僅かに残った理性やプライドまでもが、快楽と言う甘い誘いに徐々に蝕まれていく。

 田所はニヤリとした笑みを浮かべると、麻美の脚全体へと廻らせていたローターの刺激を、再び内腿の付け根へと這い下ろしていく。

 両膝の内側からストッキングに包まれた内腿の肉をやんわりと刺激し、ストッキングの途切れた透き通るような素肌へとローターを這い下ろす。

 肉の隅々までもを完全に発情させてしまっている麻美の太腿はローターの振動により欲情を全て引きずり出され、熱く蕩けるような快楽の疼きとなって股間へと押し寄せてくるのだ。

「クゥッ…アッ…ハアッ…だ、駄目ッ…アアッ…嫌ッ…」

 快楽を耐えよう、抑えようとすればするほど、逆に意識は股間へと集中してしまい、うねるような欲情の疼きを敏感に感じ取ってしまう。

 麻美の狼狽するような様子を田所は愉快そうに眺めると

「さ〜て、奥さん…今度はもう少し近付けてみるか?…奥さんの厭らしい部分によぉ…」

 言いながらニヤリとほくそ笑む。

「……?!…えッ?…アッ…な、何ッ?」

 田所の言葉に麻美は困惑したような表情を浮かべ、内腿に這いずるローターへと視線を落とす。

 田所の操るローターは透き通るような白さを見せる麻美の腿肉を震わせながら、股間を覆うように垂れ下がったドレスの裾へと近付いてくる。

 成熟した肉の奥深くにまで刺激を与えるローターの振動が、股間の中心部へと詰め込まれた欲情を煽り、増幅させる。

「クッ…ハアァッ…ッウンンッ…ンンァァッ…」

 下腹部全体の欲情しきった肉や細胞までが振動に揺さ振られ、渦を巻くようなうねりとなり粘膜を蕩けさせる。

――ジュワッ…ジュワァァッ…

 まるで音までもが聞こえそうな勢いで滲み出る愛液が、麻美の粘膜から溢れ出す。

(ハアアッ…い、嫌ッ…アアアンッ…こ、股間がッ…蕩けそうッ…アアンッ…と、蕩け…ちゃう…)

 次々に上乗せされる肉欲の疼きに麻美の柔腰はビクビクと悶え、知らず知らずのうちに股間を突き出してしまう。

 快美な疼きが昂ぶれば昂ぶるほど、未だに触れられる事がない陰部の焦燥感は激しさを増してくる。

 それでも田所は更なる焦燥感を煽るように、ローターの先端で麻美の柔肉をまあるく捏ね回すようにしながら、ゆっくりと確実に股間の中心部へと刺激を下ろしていく。

 そして遂に、田所はローターの先端をドレスの下へと滑り込ませ始めるのだ。

――ヴゥイイイイィィィンッ……

 二つのローターの振動が、麻美の股間の付け根――ショーツの底のラインのすぐ脇の柔肉を震わせる。

「ヒイッ!…イッ…アッ…アアッ…クウンンッ…」

 欲情が搾り出されるような甘美な感覚に、拘束された麻美の身体がビクビクと戦慄く。

 と、それを愉快そうに眺めていた大男も、ドレスを押し上げる乳輪のすぐ脇へと筆先を宛がい、その周囲だけをまあるくなぞり回し始める。

 欲情を詰め込むだけ詰め込まれたバストと下腹部を、それでも更に焦らすように同時に責められれば、麻美の肉欲は極限にまで昂ぶらされ、痛みまでもを伴うような焦燥感の疼きが肉体を突き抜ける。

 「ハウンッ!…アッ…ハアンッ…ッウンッ…アンッ…アアンッ!」

 どうしようもなく零れる淫らな喘ぎと共に、麻美の肉体がビクンッ…と反り返る。

 殆んど身動き出来ないまでに拘束された麻美の身体であるが、それでも股間をグイッと突き出し、バストの膨らみを押し上げるのだ。

 それはもはや、更なる刺激を要求している姿でしかなかった。

 男達はそんな麻美の反応をニヤニヤとした表情で眺めながら、更に焦らすような愛撫を続ける。

「どうした奥さん?…もっと触って貰いたくなっちまったか?…「SM」されて感じてしまいましたって認めりゃあ、もっとお触りしてやってもいいぜ?」

「自分は「SM」で感じてしまう、淫らな「変態女」ですって言ってみな?…そうすりゃあ、もっと気持ち良くしてやるぜ?」

「ほら、正直に言っちまいな…もう堪んねえんだろ?…もうどうにかして貰いたくて仕方ねえんだろ?」

「自分は「SM」好きの「変態女」って認めちまいな?…じゃなきゃずっとこのままだぜ?…本当に狂っちまうかもな?」

 男達は「ククククッ…」と嘲るように笑いながら、言葉でも麻美を責め嬲る。

 いつ終わるともなく続けられる男達の焦らし責めに、強靭な麻美の精神も崩壊寸前であった。

 しかし、自分がSM好きの変態女だと認めろ…と言う男達の言葉が麻美の理性を奮い起こさせる。

「…ックウゥッ…そ、そんな事ッ…ッハアァッ…わ…私はッ…そ、そんな…そんな女じゃ…アッ…アアッ…あ、ありま…せん…ッウウンッ…」

 人格までもを蔑むような男達の言葉を認める事など出来る筈もなく、麻美は焦燥感に身を焦がしながらも懸命に抵抗の言葉を吐く。

 それでも言葉とは裏腹に、仰け反ったままの肉体はビクンビクンと戦慄き、突き出された股間とバストを抑え込むことは出来ない。

 田所はそんな麻美の様子をニヤニヤと眺めた後で大男へと視線を移し、顎で指図するような仕草をしてみせる。

 田所の向ける仕草に大男はニヤリとした笑みを浮かべると、手にしていた2本の筆を足元に置き、ソファーの上に置かれたバッグを弄る。

 大男が取り出した物――それは田所が操る物と同様の、2つのピンク色のローターであった。

 大男は両手に持ったローターを麻美の眼前に翳して見せ「クククッ…」とほくそ笑むと、おもむろにスイッチを入れる。

――ヴゥイイイイイィィィィンッ……

 ローターの振動に空気までがざわめく。性感を剥き出しにされた麻美の肌はその僅かな空気の揺れすらも敏感に感じ取り、チリチリと総身を疼かせてしまう。

「…アアッ…そ、そんなッ…もう…もうこれ以上は…ッンンッ…ゆ、ゆる…してぇ…」

 目の前で振動するローターを不安げな表情で見ながら、消え入るような声で告げる。

 田所の操るローターにより、それが与える肉体の奥深くまで抉られるような刺激は嫌と言うほど思い知らされていた。その刺激を、下半身だけでなく今度は欲情しきったバストへと押し当てられようとしているのだ。

(アアアッ…い、嫌ッ…今、バストまでこんな物で刺激されたら…ハアアッ…ど、どうなってしまうのッ?)

 筆先による僅かな刺激でさえ、堪えきれないほどの悦楽を味合わされているのだ。欲情と焦燥感に苛まれるバストの膨らみが、肉の奥底まで震わせるようなローターの振動を受けた時、一体どうなってしまうのだろうか?

 麻美の不安は否応なしに膨れ上がる。しかしそんな不安が募れば募るほど、麻美の肉体はゾクゾクとした疼きを感じてしまっていた。今から与えられるであろうローターの刺激を、まるで待ち侘びるように…

(アアッ…だ、駄目よッ!…そんなッ…そんな事考えちゃ…駄目ッ!…ウウッ…こ、こんな事じゃ…この人達の思う壺だわッ…ハアッ…駄目ッ…絶対に…駄目ッ!)

 麻美は己の肉体の反応に困惑しながらも、快楽へと流されてしまいそうな思考を打ち消すようにブルブルと首を振り、ローターの刺激に耐えるべく唇を噛み締める。

 そんな麻美の様子を覗っていた大男がニヤリとした笑みを浮かべる。不安と恐れ、快楽と焦燥、それらがごっちゃになったような困惑の表情や反応が可笑しくて仕方がないのだ。

(クククッ…まだまだタップリとオッパイを苛めてやるからな…もっと堪らなくなっちまう筈だぜ?…覚悟しとけよ…)

 大男はほくそ笑みながら、荒縄にくびり出された麻美のバストの膨らみのアンダーラインへと、2つのローターをゆっくりと押し当てる。

――ヴゥイイイイイインッ……

 ドレス越しにめり込むローターの振動が、快楽の神経を剥き出しにされた乳肉を震わせ、詰め込まれた欲情を掻き混ぜる。

「…ッッ…クッ…クウゥンッ!」

 確実に来ると判っていた刺激であったし、それに耐える準備も出来ていた筈である。しかし、2つのローターは麻美の予想を遥に上回る刺激を送り込んで来たのだ。

 その瞬間、拘束された麻美の肉体はバストを突き出すようにビクンッ!と弾み、噛み締めていた唇は呆気なく開かれ、喉奥と鼻腔からは耐え切れない甘い喘ぎを漏らしてしまっていた。

(アッ…アアアッ…こ、こんなのッ…ハアッ…だ、駄目ッ…が…我慢…でき…ないッ…)

 麻美の苦悶をよそに、2つのローターはバストのアンダーから膨らみの裾野を辿るように両脇へと周り、柔らかな乳肉を震わせながら胸部へと這い上がってくる。

「ウッ…ッハアァッ…アッ…アアンッ…」

 バストの裾野をゆっくりと辿るローターは、荒縄でくびり出された膨らみの内側へ波紋のような細波と共に、快楽と焦燥を煽り立てる振動を伝えてくるのだ。

 大男は膨らみの裾野をまあるく一周させると、徐々にローターの円周を縮め、乳肉へととぐろを巻くように登らせ始める。

「ヒウッ!…ウッ…クウゥンッ…ッハアァッ…」

 振動がバストを震わせる度に、麻美は身体を弾ませて吐息を漏らしてしまう。

 ローターの振動は、欲情しきったバストの細胞の一つ一つを確実に刺激しながら乳肉の最深部まで到達すると、肋骨までもを痺れさせ、その反響をバスト全体へと跳ね返らせるのだった。

 跳ね返った振動は、膨らみの頂点で無残なまでに勃起した乳頭へと突き抜け、ズキズキと疼かせる。そして次の振動に煽られ、強度を増しながら再び肉の深部へと響き渡る。

 繰り返されるその刺激は、荒縄で搾り出されたバストの膨らみの内側で、まるでハウリングでもするように欲情を増幅させるのだ。

(アッ…アアアッ…そ、そんなッ…ハアアンッ…こ、こんなのって…アアンッ…た、たまらないッ!)

 バストの膨らみを根こそぎ蹂躙されるような刺激に、麻美の身体はビクビクと戦慄く。

「ハウゥッ…ウッ…クウゥッ…ッハアァンッ…アアアンッ…」

 詰め込まれた欲情の塊が渦を巻きのた打つような感覚に、麻美のバストは今にも破裂してしまいそうなほどに張り詰めてしまっていた。

 それほどまでに欲情しきったバストの膨らみを、大男はゆっくりゆっくりととぐろを巻かせながら、ローターでの刺激を続ける。

――と、ニヤニヤとそれを見ていた田所も、垂れ下がるドレスの脇から差し入れていた2つのローターをゆっくりと動かし始める。

 大きく広げられる事により、両腿の付け根にはっきりと浮き出た股関節の筋――田所はその筋にローターの先端を宛がうと、クリッ…クリッ…と捏ねながら振動を与える。振動は筋を伝わり、股関節の奥へ奥へと響き渡る。

 両の股関節の筋から響く振動は、未だドレスとショーツに覆われたままの股間の中心でぶつかり合い、爆ぜるような衝撃を発情しきった下腹部の肉と言う肉に拡散する。

「ヒアァッ!…アッ…アッ…ハアァンッ…」

 蕩けた粘膜の僅かな皺の隙間にまで入り込み、細胞の一つ一つまでもをほじくり返すようなローターの振動が、欲情しきった麻美の下腹部を更に昂ぶらせる。

(アッ…アッ…アアアァッ!…だ、駄目ぇッ!…蕩けちゃう…ハアァッ…バストも…股間も…ド、ドロドロに…蕩けちゃうぅッ!)

 じっくりと性感を掘り起こされ、これでもかと欲情を詰め込まれた麻美のバストと股間――与えられる快楽は上積みされるように度合いを増していくが、男達の巧みな淫技はそれらを決して爆ぜさせる事はなく、終わりのないような快美感だけを次々と蓄積していく。

 バストと股間から溢れ出る快楽は、今や頭の天辺…髪の毛先までもから、指先や爪先にまで行き渡り、全身を隅々まで煮え滾るような悦楽に染め上げていた。

 そして剥き出しにされた全身の快楽神経は、その殆んどを筆やローターによる愛撫で嬲り回され、ジュクジュクと蕩けるような快楽を根こそぎ引きずり出されてしまっている。

 今や麻美の肉体はどこをどうされようとも、骨の隋にまで響くほどの悦楽を感じるまでに昂ぶりきっていた。身体の内と外からジクジクと沸き起こる途方もない快楽のうねりに、肉体は今にも破裂してしまいそうなのだ。

 しかし男達の巧みな淫技は、麻美の肉体を昂ぶらせ燃え上がらせるだけで、決して終止符を打たせようとはしない。全身隈なく丹念な愛撫を施しているも関わらず、最大の性感帯である乳頭と秘部には、未だに一切の刺激を与えようとはしないのだ。

「アッ…アアッ…ハアアンッ…い、嫌ッ…イッ…嫌あぁッ…アンッ…ハアアンッ…」

 快楽が膨れ上がれば膨れ上がるほど、その感覚以上の焦燥感が麻美の肉体を蝕み苛む。

(アアアッ…だ、駄目ぇッ…も、もう…たまらないッ!…ハアッ…もう…もうッ…どうにかなっちゃうッ!…ハアアアンッ!)

 全身を煮え滾らせるような快楽と、それを遥に凌ぐ焦燥感に、もはや麻美の肉体も精神も陥落寸前であった。

 そんな麻美の悶え喘ぐ苦悶の様子を、二人の男はニヤニヤとした眼差しで見詰める。

「どうだい奥さん?…少しぐらいは気持ち良くなってきたんじゃねえのか?」

 ローターで股の付け根をじっくりと弄りながら、田所が白々しく言えば

「正直に言っちまいなよ…そうすりゃあ、もっともっと堪らなくしてやるぜ?」

 バストの膨らみをジワジワと嬲る大男が、麻美の耳孔に息を吹き掛けるようにして囁き掛ける。

 乳頭と陰部――全身の欲情を詰め込まれた最も敏感な性感帯を、決して触れることなく続けられる執拗な淫技に、麻美の肉体は翻弄されっ放しである。

(ハアアッ…い、嫌ッ…アンッ…アアッ…も、もう…どうにかしてッ!…アアアッ…お、お願いよぉッ!)

 余りの焦燥感に麻美は仰け反らせた肉体をビクビクと震わせながら、焦らし抜かれるバストと股間をグイッ…と突き出してしまう。

 もうたまらなかった…無限に続くような快楽の増幅と、それを遥に上回る焦燥の疼きに、一刻も早く止めを刺して貰いたかった。

 しかし相手は憎むべきヤクザ男達なのだ。それに、目の前では最愛の夫が勇気付けるような表情で此方を覗っている。

「ア…ア…アッ…ッッンンッ…そ、そんな…事ッ…ンンンッ…あ、ありま…せ…ん…ッッ…」

 快楽と焦燥に押し流されるように崩壊していく理性を、麻美は驚異的とも言える精神力で支え続ける。これには百戦錬磨のヤクザ男達でさえも舌を巻くほどである。

(こいつぁあ驚きだ…まだ反発する気力が残っているとはな…今までの女だったら、もうとっくに降参して…淫らなお強請りを繰り返してる筈だってえのによぉ…)

 田所は半ば感心するような表情で麻美を見遣るが、すぐにその表情は卑猥な笑みへと取って代わり。

(…流石は「新庄麻美」だぜ…そん所そこらの淑女とは訳が違うってぇ事か…まあ、そうじゃなきゃあよぉ…こっちも面白くねえってもんだ…)

 「クククッ…」と笑みを零しながら、田所は口の端をニヤリ吊り上げる。

「奥さん…本当に感じてねえのか?…目の前に旦那が居るってんで、我慢してるだけじゃねえのか?…ほらほら、どうなんだよ?…オマンコが疼いて仕方ねえんじゃねえのか?」

 大きく広げられた太腿の付け根の柔肉を、ローターの振動でブルブルと震わせながら田所が言えば

「我慢は身体に良くねえぜ?…ほら、言っちまいな…本当は感じて感じて仕方がないんですってな…乳輪まで勃起させちまってよぉ…乳首なんか、コチコチのコリコリじゃねえか?」

 大男がバストの膨らみの中腹辺りをローターで捏ね回しながら続ける。

「アッ…ハアッ…い…やぁ…アアッ…そ、そんなぁッ…」

 麻美は仰け反らせた身体をビクビクとのた打たせながらも、ブルブルと頭を振り、極限の快楽と焦燥に懸命に抗う。

「奥さんよぉ…いくら抵抗して見てもな、あんたの腰を見てみなよ?…こんなに卑猥に突き出しちまってよぉ…ガクガク震えっ放しじゃねえか…」

「オッパイだってそうだぜ…こんなにグイグイと突き出しやがって…まるで、早く触って〜って言ってるみてえじゃねえか…先っぽも、信じられねえくらいに勃起させちまってよぉ…」

「本当はよぉ…SMで感じちまう、変態女なんじゃねえのか?…こんなアブノーマルな状況でよぉ…感じて感じて仕方ねえんだろぅ?…オマンコグチョグチョにしちまってるんじゃねえのか?」

「縄で搾り出されたオッパイもよぉ…変態的な愛撫で発情しちまってるんじゃねえのか?…もっとグニャグニャに揉みまくられてよぉ…乳首をゴシゴシと扱き上げて貰いてえんじゃねえのか?」

 下から麻美の表情を覗き込むようにして田所が囁けば、背後からは大男が耳元に息を吹き掛けるようにして囁く。

「アッ…アアンッ…そ、そんなッ…アアッ…違うッ…ハアアッ…そんな…ことッ…アッ…ハアアッ…あ…ありま…せ…ンンッ…」

 僅かに残った精神力だけで懸命に抗い続ける麻美であるが、男達の操るローターの刺激と卑猥な言葉は、ジリジリと麻美を追い詰める。

――勃起、SM、変態女、アブノーマル、オマンコ、グチョグチョ、縄、変態的、グニャグニャ、乳首、扱き上げる…

 男達の囁く卑猥極まりない言葉の数々は麻美の思考の中で反復するように繰り返され、普段であれば身の毛もよだつようなそれらの言葉は、発情しきった肉体を益々煽り立てるだけの絶妙のスパイスとなってしまっていた。

(ハアアッ…だ、駄目ぇッ…アアンッ…そ、そんな…いやらしい事ッ…い、言わない…でぇッ…アッ…アウンンッ…駄目ッ…ア、ア、ア…ンンッ…か、感じ…ちゃ…うッ…ゥンンッ…)

 懸命に取り繕っていた表情の気丈さは次第に緩んでいき、麻美自身気付かぬうちに目元はトロンと蕩け、唇はワナワナと震えながら開かれ、甘く火照った吐息を漏らし続けている。

 知らぬ間に飲まされた催淫剤に始まり、執拗なまでの言葉責めと筆での愛撫、そして横溢しきった欲情を更に蕩けきらせるようなローターの刺激――これほどまでに性感を掘り起こされ、発情させられ、焦らし抜かれれば、驚異的な強靭さを見せる麻美の精神力でさえ完全に崩壊してしまうのも、もはや時間の問題であった…



(つづく)


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