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 第八話:魔薬

とあるオフィス街の一角にそのビルは建っていた。
他のビルに引けを取らないほどの広さと高さを持つそのビルの最上階で一人の中年男性が大画面テレビに映し出されているアダルト・ビデオを鑑賞していた。
コン、コン...。

 「おう、入れや」

男は、大きなソファーにもたれかかったまま、振り返らずに返事を返す。

 「失礼します、社長・・・」

開いたドアの向こうには若い男が立っていた。

 「す、すいません、お取り込み中でしたか」

若い男が目にした光景は、下半身を露わにした社長と、口唇で奉仕を続けているモデル級の美しい女の姿であった。
無論、熱心に口唇奉仕をし続けている女は、大画面テレビに映し出されているアダルト・ビデオの女優と同じように全裸である。
若い男は、焦っていた。
しかしソファーにもたれかかっている中年の男は、まるでいつもと同じように平然としている。

 「秋庭、気にするな、で何だ?」

中年の男は、己のペニスをネットリと舌をからめて奉仕している女の髪を撫ぜていた。

 「はい、実は若社長のことなんですが・・・」

秋葉と呼ばれた男は、部屋の奥へ一歩踏み出しドアを閉めた。

 「なんや、また竜二のボケが何かしでかしたか?」

中年の男は、片手で口唇奉仕を続けている女の秘裂を手探りで弄んでいた。
耳を澄ますと、ビデオの悩まし気な声に混じって、ヌチャッ、クチュッと生々しい音が聞こえる。

 「それが、言いにくい事なんですが・・・」
 「かまへん、早よ言え」

秋葉は、口篭もっていた。
それは、このような光景に出くわしたからではない。
社長が、女の体を弄びながら唇で奉仕させているのはいつもの事だ。

 「実は・・・若社長が、警察に補導されまして・・・」


若社長と呼ばれているのは、すなわち田所竜二の事である。
むろん社長は、彼の父親、田所光夫である。
表向きは、企業コンサルタントを経営している身なのだが、裏の世界ではトップの地位まで昇り詰めた男だ。
しかし男が、警察という言葉に反応を示した。
と言っても彼の肩が、ほんの一瞬だけピクリと動いただけなのだが...。

 「おい、もっと舌をつかえ!、そうそう、絡めるようにじっくりとな・・・」

田所光夫は、さも気にも止めない素振りで唇を窄め己のペニスを必死になって吸い続けている女の頬を、ピタピタと軽く叩いた。

 「いつもの様に無事に帰っては来たのですが」
 「て事は、今度は、何かあったんか?」

田所は、ソファーに仰向けのまま横たわるとそのままシックス・ナインの態勢に持ちこんだ。

 「はい、どうやら刑事にボコボコにされたようでして」
 「しゃーない、奴っちゃやのぉ〜・・・で、その刑事の名前は?」

そして、おもむろにテーブルの上に転がっている真っ黒なバイブを手にした。

 「神村です」
 「神村?・・・どっかで聞いた名前やなぁ・・・?」

田所は、片手で女の秘唇をパックリと開いた。
するとその内側は、すでに真っ赤に充血していた。
しかもおびただしい量の淫液で溢れかえって、ヌラヌラと女の肉穴から流れ出している。

 「若社長が、好きな・・・ほら、あのポスターの女ですよ」
 「女?・・・あぁ、あの時の女刑事か、で、あのボケ女にしばかれたんか?」

田所の指によって開かれた秘唇の中では、男を受け入れるソノ部分がヒクヒクと蠢いていた。
それは、オスを求める哀しいメスの宿命でもある。
彼は、手にした真っ黒なバイブの切っ先をソノ部分にあてがうと、そのまま一気に突き入れていった。

 「うっ・・・うぐっ・・・」

女は、彼のペニスをしっかりと頬張ったまま喉から声を漏らした。
だがその声は決して苦痛による声ではない。
その証拠に、真っ黒なバイブが根元までズップリと入り込んだ瞬間、彼女の背中は弓なりに反り返っていた。
十分すぎるほど濡れた女の肉壷は、いきなりのバイブの進入など何の抵抗も無しに咥え込んでしまう。
それだけではない。
さらに田所にバイブを突き入れられた女は、四つんばいになっている両脚を少し開くと、己の秘部を田所の顔に向けて突き出していた。

 「あの、しばかれただけでは・・・」

秋葉は、目の前でモデル級の美女が、肉欲の悪魔に憑り付かれて行く瞬間を見た。
普通の男ではまず相手にしてもらえないような美女が、恥も忘れただ肉欲だけを追求している。
田所の上に乗っている彼女は、ただ貪欲に彼のペニスをしゃぶり、そして秘唇にバイブが突き刺したまま、激しく腰を振っていた。

 「他に何されたんや?」

田所は、ニヤニヤと笑いながら激しくバイブを彼女の秘唇から抜いたり突き入れたりしている。
彼がその手を動かすたびに、彼女のソノ部分からはヌチュッ、ジュプッと先ほどより大きな音が漏れている。
同時に、少しずつ白濁していく女の淫液が、肉穴とバイブの僅かな隙間から噴き出すように飛び出しては彼の顔に降り注いでいた。

 「下の毛を少し毟り取られたみたいでして・・・」

女の淫液が、少しずつ白濁していくのは、肉穴の周りから滲み出している液体ではなく、肉壷の奥から溢れた液体によるものだ。
秋葉は、この女が演技ではなく、本当に感じきっていると気が付いた。

 「なんでも警察署内の道場で、下半身を丸出しでのびてたようです」
 「マヌケな奴や・・・それで今、竜二はどないしとる?」

田所は秋葉に隆二の事を聞き返しながら、二股に分かれているバイブの小さな突起部分を、女のクリトリスに押し当てた。

 「はぁ、何がなんでも復讐すると・・・」
 「そうか・・・よっしゃ、秋庭すまんがしばらくの間、竜二の面倒を見たってくれるか?」

そして親指でバイブのスイッチをいきなりMAXまでスライドさせる。

 「はうっ!!・・・あうっ!、うぐっ!・・・うくぅぅぅぅぅぅぅっ・・・」

女は、突然襲ってきた全身を貫かれるような快感に、上半身を田所の下腹部に押し当てるように倒れこんだ。
もちろん彼女の豊満な胸は押しつぶされ、田所の腹に密着している。
女の全身は、ほんのりとピンク色に染まり、じっとりと汗ばんできた。
それだけではない。
彼女は、バイブが突き刺さったままの秘部を高く突き上げると、全身をピクピクと痙攣させ始めていた。

 「はい、若社長のためなら何でもします、でも、まずは何から・・・」
 「とりあえず、アイツの好きにさせたれや」

田所は、女の舌がペニスに絡みつかなくなっているのに気が付いた。
この女、そろそろイッてしまうな...。
そう感じた彼は、自分の腰を突き上げるように動かし、彼女の口内に納まっているペニスの切っ先を、さらにその奥へと突き入れた。

 「はい、それでは若社長にその旨伝えに行きますので」

目の前で繰り広げられている男と女の野生のカラミを見て見ない振りをし続けていた秋葉は、クルリと背を向けた。

 「おう、ちょっとまったれや秋庭」

田所は、女がイク寸前に振動し続けるバイブを、ヌチャヌチャに濡れている肉壷の中からあっさりと引き抜いた。

 「はい・・・社長、他に何か?」
 「ちょっと、こっちこい!」

田所に呼びとめられた秋葉は、静かに彼の側まで近づいていった。
一方、イク寸前でバイブを肉壷の中から引き抜かれた女は、自分の腰を狂ったように振っていた。
オスの支配を求めるメスの動き。
秋葉は、こんな美女でもこうなってしまうのかと、彼女のヒクツク肉穴を眺めながら思った。

 「しゃ、社長・・・」

秋葉は、股間に思わぬ感触を感じ声を上げた。
ふと視線を落とすと、自分の股間を田所の手によって鷲掴みにされている。
同時に女は、まるで思い出したかのように再び田所のペニスを音を立てながら懸命に奉仕している。

 「やっぱり・・・ヤリたいか、秋庭?」
 「はい・・・最近、ご無沙汰していますから・・・」
 「じゃあ、一発、スッキリしていけや」
 「いいんですか、社長?」

秋葉は、少々焦った。
この世界では、目上の者の女には決して手を出してはいけない暗黙の掟があるからだ。

 「かまへん、かまへん、後ろからキッツイのをかましたれ」

仰向けに横たわっていた田所は、もう一度ソファーに座りなおすと目の前にあるテーブルを蹴り上げ秋葉が動き回れるスペースを作った。

 「あ、ありがとうございます! では、お言葉に甘えて、失礼します」
 「おう・・・」

田所は、ニヤニヤしながら秋葉の若く反りかえったペニスが、女の背後から侵入していく様子を楽しそうに眺めていた。
そしてソファーに転がっている小さな白いチューブを、ひたすら自分のペニスを吸い続けている女の目に前に突き出した。

 「おい・・・いいか、この若いヤツがイク前に俺をイカすことができたら・・・またこいつを俺のチ○ポにタップリと塗って奥までぶち込んでやるから頑張りな!」

女は、視点の定まらない目で田所が手にするチューブを見た。
すると目の色を変えて唇を窄め、今まで以上に舌先を田所のペニスに絡み付けるように動かした。

 「しゃ、社長・・・この女・・・最高っす!!、奥まで入れると・・何か絡み付いてくるみたいで・・・」
 「そうだろうな・・・さっきこいつをたっぷりと奥の方まで塗りこんでやったから、しまりも最高のはずだぜ」

田所は、白いチューブを秋葉に見せた。

秋葉は、肉付きの良い女の尻をしっかりと両手で押さえつけ、激しく腰を振り続けている。

 「ほらほら・・・頑張らないと若い兄ちゃんが先にイッちゃうよ・・・そうなったらこのお薬はお預けやで・・・」

田所は、白いチューブで女の頬をペチペチと叩いていた。
そして頭の中では、ある考えがまとまりつつあった。


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