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  最良の“寝込み”作戦                                           いぬかみ訳

最良の“寝込み”作戦  by Mr.X

「ここにいる悪党どもを捕まえる時が来たのよ!」
超肉感的な脚を組み、テーブルの上に座わっているミズ・アメリカーナが言い放った。
「ウォーリー、それで貴方の助けがいるの」
ウォーリーは椅子に座り、恐怖と驚きの入り交じった眼で、自分を取り囲む三人の超セクシーヒロインを見廻した。
その三人は、チータの模様の入ったビキニ姿で曲線美を強調するジャングルの女王、ジャングル・ベーブ。暗紫色のツーピース衣装とマスク、それに腿迄有るブーツで身を包み、良く鍛えられた黒肌の女、レディ・ミッドナイト。そして小さな星をちりばめた模様のビキニ姿でマスクを付けた黒髪のアマゾン、ミズ・アメリカーナである。
彼女らは、ウォーリーを町で捕まえ、メトロシティでもっとも有名な、そして悪党どもの巣窟と成っている地区の近くに有る、打ち捨てられたアパートの一室に連れ込んだのである。
レディ・ミッドナイトが、ミズ・アメリカーナが計画を説明する前で、監視していた。
「ウォーリー、貴方は我々の情報提供者だけど、我々以外それを知らない、そうよね。私達に必要なのは、武装した見張りや他のならず者連中、50人は下らないわ、そいつ等と争わずにパーティの中に潜入する事なの。それに肝心の悪党どもが逃げ出す前に捕まえる必要が有るのよ。もし、我々が攻撃を仕掛けたら、悪党どもは直ぐにクモの子を散らす様に逃げちゃうわ。」
ミズ・アメリカーナが説明した。
「ウム、それで、俺にどうしろってんだい?」 
ウォーリーは、ミズ・アメリカーナの巨大な肉の谷間を見ながら尋ねた。
「そう、私達は考えてるの、もし我々が捕まって中に連れて行かれれば、ああ、獲物だとか言いながらね。そうすれば、悪党どもに悟られずに、ボス連中がいる内部に潜入出来るわ。それで、我々を捕まえたと言って中に連れて行ってくれる貴方の様な者が必要なのよ。」
ミズ・アメリカーナは笑みを浮かべ、素晴らしい計画でしょうと言わんばかりの表情を見せた。
「ウーン・・そうだな、あんたがたがそれでうまく行くと思うんなら引き受けるよ。俺がピストルを突き付ける等して、お前さんがたを引っ立てて行けばいいんだな?」
ウォーリーが尋ねた。
「あー・・・一寸違う、それじゃ駄目だわ。私達が‘やられた’って奴らに信じ込ませなきゃ、さもないと、騙そうとしたなって貴方が責められる事になるわ。」
レディ・ミッドナイトが答えた。ジャングル・ベイブとミズ・アメリカーナはがダンボール箱を抱えて来て机の上に乗せた。その箱の中には、綿製の縄、バンダナそして細長い布切れが詰まっていた。
「さあ、この縄で私達を縛り上げて頂戴」
ミズ・アメリカーナはぶっきらぼうに言うと、椅子に座り両手を背中に廻した。ジャングル・ベーブとレディ・ミッドナイトはコーヒーテーブルとソファに腰を下ろし、縛り上げられる体勢を取った。
「我々を縛って、だけどあんまりきつく縛らないでよ」
ミズ・アメリカーナが言うと、ウォーリーは一本の縄を掴み、興奮して振るえながらミズ・アメリカーナを縛り始めた。
「ああ、その調子よ。さあ次は足の番よ」
ミズ・アメリカーナは命令すると、どれ位の強さで縛るのかを説明した。ウォーリーは、続けて他のヒロイン達も同じ様に縛り上げた。今、三人の驚異的なヒロイン達は、手足を縛られて座っていた。
「ウーン・・・で、次はどうすれば良いんだい?」
ウォーリーが尋ねた。
「そうね、目隠しもしたほうが良いんじゃない」
レディ・ミッドナイトが言った。3人の同意が得られ、ウォーリーは、バンダナで三人に目隠しをした。
「さあウォーリー、これから猿轡も嵌めてもらうんだけど、その前に箱から小さな茶色の瓶と布の束を出して頂戴」
ミズ・アメリカーナが言った。ウォーリーは、箱の中から掌サイズの綿の束と、クロロホルムのラベルが貼ってある茶色の小瓶を取り出した。
「三人とも、これで俺にノック・アウトされたいのかい?」
ウォーリーは、神が与えたこの夢の様な話に叶う何かをしなければ、と思いながら尋ねた。
「そうよ、私達三人とも眠らされる必要があるわ。悪党どもに、貴方が私達を捕まえた、と信じ込ませる唯一の方法は、貴方が私達を一人ずつ襲撃してクロロホルムで眠らせた、と言う筋書きだけよ」
ミズ・アメリカーナが答えた。
「そうよ。私達、クロロホルムを嗅がされた事があるわ。だから奴等は、私達がクロロホルムに弱いって知ってるわ。だけど、大量には使わないでよ。丁度、瓶の四分の一で良いわ。何時間もじゃなくて少しの間眠らせるのにはそれで充分よ。その分量なら10分ほど効果を発揮するわ。貴方が、私達を下の階のパーティ会場に連れて行くのに充分でしょう。」
レディ・ミッドナイトが答えた。
ウォーリーは瓶の蓋を開け、薬を綿に染み込ませ始めた。
『知ってるだろう、もしこの三人を“通常通りに”連れて行ったら、間違いなく金をたんまり貰えるんだ』
ウォーリーは思った。もし、この街で最もわずらわしい三人を捕まえたら、彼のボス達がどれ程悦ぶだろうかと考えた。ウォーリーはニンマリすると、瓶の中身を全部綿に染み込ませた。ウォーリーは、箱の中にもう一本瓶があり、更に綿の束が沢山ある事に気付き、もっと良い考えを思いついた。
「オーケー、準備は出来たよ」
ウォーリーは、ミズ・アメリカーナの背後に歩きながら言った。
「ウォーリー、テレビでやってる様にやるのよ。私の鼻と口に綿束を押付けて、私が・・・ムムム・・・」
ミズ・アメリカーナが言い終わらぬ内に、ウォーリーは綿を彼女の口に押付けた。ミズ・アメリカーナは、協力する様に深く息を吸い込んだ。突然、グラマーヒロインが文句を言い始めた。
「多過ぎよ!ウォーリー、多過ぎるわ!」
ミズ・アメリカーナは叫けんだが、声は綿束に掻き消された。ヒロインはもがき暴れたが、やがて大人しくなると、ウォーリーは意識不明のヒロインを床に寝かせた。
レディ・ミッドナイトとジャングル・ベーブは、ミズ・アメリカーナが多量のクロロホルムで眠らされた事に気付かず、座って自分の番を待っていた。
「この後で、猿轡するのも忘れないで・・・ムムム・・・」
レディ・ミッドナイトもクロロホルムで言葉を遮られた。レディ・ミッドナイトも、猛烈に反応し、ウォーリーにクロロホルムの使い過ぎを訴えた。黒肌のヒロインが溜息をつきながら崩れ落ちると、ウォーリーはコーヒーテーブルの上に寝かせた。
二人の友人達の呻き声を聞いて少し興奮気味のジャングル・ベーブは唇を舐めて準備をした。ウォーリーは、ソファに座っているヒロインの後ろに座り、その美しい顔をクロロホルムの綿束で覆った。
ウォーリーは、前の二人と同様、腕の中でもがく女傑の感触に、興奮してくるものを感じていた。そして、溜息とともに崩れ落ちたジャングル・ベーブをソファの上に寝かせた。
『ああ、俺はもうじき幸運を手にするんだ』
興奮気味のウォーリーは段ボール箱の所へ戻った。もう三つの綿束を取り出し、もう一瓶のクロロホルムを完全に染み込ませると、夫々をヒロインの顔へ当て、動かない様にしっかりと固定した。
3人は熟睡している。ウォーリーは、3人の手と足をきつく縛り直した。そして、ウォーリーは、無抵抗に横たわる美女を弄び始めた。胸を揉み上げ、お尻や脚を撫で廻し、衣装に隠された秘所を覗き込んだりした。
「待てよ、こんな事をしていると・・・・」
ウォーリーは暫くの間考え込んだ。
「こんな事しちゃだめだ!俺は何度も彼女達に助けてもらったんだ。彼女達を眼を覚まさせて・・・」
突然、その部屋のドアが開き、見張りの一団が入って来た。
「だから言っただろ、この部屋で何かが起こってるって。誓っても良い、俺はこの部屋の窓に、レディ・ミッドナイトを見たんだ。見ろ、そこにいるじゃないか」
見張りの一人が言った。
「おい、ウォーリー!ここで何が有ったんだ!お前一人でこの女共を捕まえたのか?」
もう一人の見張りが聞いた。
「えーっ、まあ、そうだ・・・」
ウォーリーは、まず自分の正体を守る為に、躊躇いがちに答えた。
「不意を突いたんだ。だけど、早くずらかった方が良いんじゃないか。サツを呼んでいるかもしれないし」
「いーや、スーパー姉ちゃん達は何時も単独行動よ。おい野郎ども、パーティを開こうじゃないか!」
部屋に入り込んだ12人ほどのチンピラの一群が、気を失っているヒロイン達に向かって行くのを見て、ウォーリーは、心配げに後ろへ下がった。チンピラ達は、三人をキチガイの様に弄び、ヒロイン達を寝ながら何度も絶頂へ追いやった。そして、衣装の殆ど全部を剥ぎ取った。
だが、彼らのボス達が手付かずの獲物を欲しがっているのを知っているチンピラ達は、それ以上には進まなかった。

三人のヒロインは、唖然としているギャング達の前を、メインホールへと引き立てられて行った。
既に何時間も経過しており、クロロホルムは、ヒロイン達を扱い易すくする程度にまで蒸発していた。ヒロイン達がヨタヨタとメインホールに連れてこられると、悪党達は歓声を上げ、裸にされ明らかに弄ばれたヒロイン達に嘲笑を浴びせ掛けた。三人は、全員から良く見える様に、壁に沿って一列に並んで立たされた。
「さて、こんな素敵な玩具が手に入るなんて、誰に感謝すべきなのかしら?」
キティ・キャットが、3人の胸を爪で撫でながら尋ねた。
「ここにいるウォーリーです。彼が三人を捕まえ、我々がここに連れて来たんです」
見張りの一人が、ウォーリーを部屋の中央に押し出して言った。
「アー・・・ウー・・・まあ、そうです、私だと思います」
ウォーリーは、自分を睨んでいる三人を、曇った眼でチラッと見てどもりながら言った。
ウォーリーが説明している間、レディ・ミッドナイトは、手袋から小さなナイフを取り出し縄を切り始めていた。そして、手が自由に成ると、縛られている振りをしながら、こっそりナイフをミズ・アメリカーナに渡した。
幸い、彼女達の足は縛られていなかった。
「・・・それで・・・その・・・あー・・・そうやって、夫々にクロロホルムを嗅がせたんです。そしたら、皆が現われて、それで・・・こうなったんです」
ウォーリーは彼の武勇談を語り終えた。
「それじゃ、お前にはたっぷり御褒美をやらなきゃな」
ギャングの一人が言った。
「この三人を白人奴隷マーケットに持ち出せば大金が手に入るぞ。勿論、我々が楽しんだ後だがな」
「あんた達の手に入るのは、囚人のナンバープレートだけよ!」
ミズ・アメリカーナは綿の束を投げ捨てて声を張り上げた。
驚いている悪党とその手下達の前に、三人のヒロインが躍り出た。ジャングル・ベ−ブがメイン・ドアを閉めた。それで、三人にとって相手にしなければ成らない悪党は12人ほどだけと成った。


「・・・それで、神に誓ってもいい、俺はちょっと分量を間違えただけだよ。奴らが、余分にクロロホルムを嗅がせて三人を縛り上げたんだ」
ウォーリーは、ブラを着けているミズ・アメリカーナにどもりながら言った。悪党達は、警官に引き立てられて行く。
「それで、多分、ウォーリーはその余分な量を台無しにしてくれたのよ」
ジャングル・ベーブが言った。
「クロロホルムを適切に使うのは難しいから。どのくらい使えば良いかは手探り状態だった訳ね。兎に角、私達は悪い奴らを捕まえたわ」
「そう、とても価値のある“手探り”だったわね」
レディ・ミッドナイトが答えた。三人は一斉に爆笑した。





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