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 第12章 ひとみ4

1.


男たちが部屋に戻ってきた。
ひとみは部屋の隅で床に座っている。
「どうです?お腹いっぱいになりましたか?」
ひとみはふてくされて答えない。
結局散々苦労したにも関わらず、結果としてはいくつもの皿をひっくり返してしただけに終わっていた。
「食べたくないのですか。なら仕方ないですね。で、自白する気になりましたか?」
「・・・」
「じゃぁ、ともみさんに疑わしいところはありませんか?」
「友達を裏切るわけにはいかないわ」
「しかたありませんね。では、次の責めに・・・行きたいのですが、しばらくそこで待っていてください。我々は昼食を取りますから」
そういうと、男たちは机の上のご馳走を食べ始めた。
「食べさせて!」
ひとみはのど元まででかかった、言葉を押し殺した。
どうせ食べさせる気は無いだろうし、下手にお願いするとやぶへびになる。
それに、殺す気はなさそうだから、いずれは何か食べれるはずだ。
ここは我慢しよう。
そう考えていた。
また、同時にひとみには切実な問題が迫っていた。
ともみは、誘拐されてから2回排泄をしている。
1回はおむつの中。
もう1回は水の中。
しかし、ひとみはまだその機会が無い。
膀胱がパンパンに張っているのが感じられる。
若い女性がトイレに連れて行ってという言葉を吐くこと自体、極めて抵抗がある。
その上で、言えばトイレに連れて行ってくれるか?
それともかえって屈辱的な目にあわされるか。
考えても答えは出てこない。
そのうちに限界が近づいてきた。


2.

「あ・・・あのう・・・」
ひとみが声を出すと、年上の男が反応した
「どうした?自白するか?」
「い、いえ・・・」
「じゃあ、ともみさんが犯人だと?」
「い、いえ、そうじゃありません」
「では、しばらくそこに・・・」
「そうじゃなくって、あ、あの、ト、トイレに、トイレに連れて行って」
「トイレの窓から逃げる気ですぜ」
大男が口をはさむ。
「そ、そうじゃなくって・・・」
ひとみは口篭もる.
「それじゃあ、組織と連絡を取るんだ」
また大男が口をはさむ。
「そんなわけありません。私は無実です!」
「その話はあとでゆっくり聞きますからね」
年上の男は再び食べ始めた。
「ぉ・・・おしっこを・・・」
「あ?聞こえねぇな。もっと大きな声で言わないと」
「お、おしっこをしたいのでトイレに連れて行って!」
「へっへっへっ。「おしっこ」だとよ。恥ずかしくねえのかね、この女は」
「は、恥ずかしいに決まってるでしょ。だから連れて行って!」
男たちは食事を中断してひとみの周りに集まってきた。
年上の男がうなづくと、大男と優男は、ひとみの首にはまっている円盤を取り除き、あらためてひとみを後ろ手に縛り上げた。
そして、ひとみを立たせると、引きづるように、部屋の隅の扉の前まで移動した。
「ここがトイレなんですけど、もう一度お聞きしますよ。自白するか、ともみさんに疑わしいところか、しゃべってくれますね」
「だから何度も言ってるでしょ?私たちは無実なの!」
「そうですか。じゃあ・・・」
年上の男はいきなりひとみの股間に手をやると、クリトリスを洗濯バサミではさんだ。
「きゃ!痛い!なにするの!取ってよ!」
「しゃべってくれたら取りますよ。でも、そういう素直でない態度を取るんであれば、ずっとこのままですよ」
「無実なのにしゃべれるわけ無いでしょ!」
「じゃあ、このままですね」
「いや!お願い!トイレに、トイレに連れて行って!」
男たちはひとみを無視して食卓に戻ろうとする。
通常なら走って逃げるところであるが、もう限界が近い。
一歩でも歩いたら漏れてしまいそうである。
「そうそう、ここは食堂ですから、おしっこを漏らしたらひどい目にあわせますよ」
ひとみは蹲って必死に耐える。
言われずとも、こんなところで排泄する気にはなれない。
トイレの扉はかぎがかかっており、あけることができない。
「あぁーー」
ついにひとみは耐え切れず、股間の力を緩めた。


3.

「あっ!・・・外して、お願い。洗濯バサミを外して!」
ひとみがあわてている。
洗濯バサミのおかげで尿が出ないのだ。
中からは刻一刻排泄の圧力が高まるが、それがたった1つの洗濯バサミにより妨げられている。
ひとみは身体をくねらせて、なんとか外そうと試みるが、強力な洗濯バサミなのでどうしても外れない。
その様子を見て年上の男は食事を続けながら言った。
「どうです?何かしゃべる気になりましたか?しゃべったら外してあげますよ」
「だから、無実なんです!知りません!だから許してください!」
その言葉には、男たちは無視して食事を続けた。
それでも、しばらくの間、ひとみは苦痛に苦しんでいた。
自分は無実なので自白することは出来ない。
また、友人を売ることは出来ない。
しかし、それも限度があった。
「と、ともみの・・・ともみの疑わしいことを教えますから、外してください!」
男たちはふたたび食事を中断してひとみの周りに集まった。
「本当かい?どんなことだね?」
「い、言うから外して!」
「まず、しゃべってからだ」
「あ、あの・・。時々、お風呂が長いんです。その後に限って、私をちょっと避けるような感じがしました。こ、これでいいですか?」
「ということは、その間に風呂場でなにかしている、ということですか」
「もしかしたらそうかもしれません」
「わかりました。じゃあ外しますけど、床にこぼされては困りますからね。ここにしてください」
そういって、床にブリキの洗面器を置いた。
「い、いや!しゃべったんだからトイレに、トイレに連れて行って!」
「しゃべったら外す、とは言いましたけど、トイレに連れて行くとは言ってませんよ」
「そ、そんな!」
「あなたの選べるのは2つだけ。ここでもらして折檻されるか、洗面器にするか、どちらかです」
「あ・・・それにします。しますから外して!」
「「それ」じゃあわからないな」
「洗面器です。洗面器におしっこしますから、洗濯バサミを外してください!」
もう、羞恥心どころではない。
一刻も早く排泄したい、その一念でいっぱいである。
「じゃあ、そこにしゃがんで」
ひとみは洗面器をまたぐようにしゃがみ、股を広げた。
「では、取りますよ・・・」


4.

トタン屋根にあたる夏の夕立。
ひとみの排泄ショーはそのような音とともに始まった。
徐々に音と水流の勢いは弱まってきたが、それでも溜まっていたので時間にして1分弱、ショーは続いた。
わずか1分であっても、ひとみにとっては永遠にも感じられた長い1分であった。
排泄行為を他人に見られたショックで、ひとみはすすり泣きをはじめていた。
後始末なども、男たちのされるがままにしている。
男たちは手早くひとみの両足を縄で結ぶと、部屋を出て行った。


5.

「チャンス!」
ひとみはそう思った。
それまでに比べ、拘束のされ方が雑である。
身体を折り曲げて両足を縛っている縄を解く。
両手のは不自由なままであるが、走れるのが大きい。
出口は男たちが出て行った扉に眼をつけていた。
そこは暗証番号を入れるタイプの扉であるが、先ほど出て行くときに盗み見をして、大雑把な番号はつかんでいる。
数度試みてから、ついに扉が開いた。
あとは逃げるだけである。

To be continued


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