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  戦乙女ミーアリィ(2)                                     あーくん 著 


「あひっ! あひいいいいいいいいいっ!」
 後輩の狂ったような舌と歯で、ミーアリィはのたうち回っていた。断続的に来る恥辱の思いは、一向に止まらない。それどころか加速さえしている。

「あっ……ぐはあああああああああああああっ!」
 乱暴に豆を噛み付かれる。それさえも快楽に変わる!

「じゃあ、豆の下の穴に指入れの許可与えてあげる。もっと責め立てるんだよ」
 レザイヤが笑いながら言う。イクたびに扇のように飛び散る淫の液が、ミリアンの顔をぐしょぐしょにする。それをかけられるたびに、ミリアンは喜ぶのだ。

 あれから、またイカせてもらったミリアン。そしてお次は好きなだけイカせろとの命令だった。
 ただし、顔だけで……

 ようは口と舌で責め続けよということだった。それがさっき解除されたのだ。その間、必死にその指は、ミリアンの股間を狂わせている。。自らの絶頂の喜びと、ミーアリィへの責めがシンクロしているのだ。膣の周りの腰が、イクたびにうごめく。

「うぐっ! はあああああああああっ!」
 顔を上に向けて叫ぶ上級神乙女。この快楽にとても耐えられない。
 おまけに、心地よさが心に走る!

「あらまあ〜もうすごいね〜ココ」
 ミーアリィの狂ったような膣肉に関心を示すレザイヤ。ふふふと笑みを浮かべている。

「好きなだけイかせな。その間だけ、あんたもイっていいからね」
「ふはあ〜いいいいいい」
 もう自らの意思で絶頂が迎えられるというだけで、陶酔状態のミリアン。焦らしに焦らされた肉の芽は、イキ狂うことを切望しているのだ。
 その様子を見ながら、レザイヤがまた微笑む。

 ――さて……と……次は……
 もう一人の上級神の乙女が気になっているレザイヤ。
 だが、その前にまずはミーアリィからだ。おなかの辺りをまさぐる。
 そして、手がそのおなかに潜り込んでいく!

「う〜ん、しょ」
 妖術のようにおなかから異物を取り出すレザイヤ。人間には真似できないことだ。

「ミリアン!」
 ご主人さまが呼びつける。
「あ……は〜い」
 笑顔で微笑む下級神女神。もはやメスだ。

「こいつをつけな」
 ドサッと与えられる異物。


 それは貞操帯のようである。

「それをつけてこれからは、生活するんだよ」
「は、はい……」
 ボーっとしているミリアン。何のためらいもなく言うがままだ。装着した瞬間だ!

「くはあああああああっ!」
 股間を必死に抑え付けて悶える!

「うふふ、すごいだろう? そいつは私の命令で動くんだ。いい子にしてたらイかせてあげる。でないといつまでたっても絶頂がこないよ」
「そ、そんな……」
 欲望が満たされないというだけで不安が出るミリアン。もはやそこまで……

「うおおおおおおおおおおおっ!――」
 その時、飛び掛ったのはミーアリィだ!

 ミリアンが離れたことで隙ができた! だが、当然レザイヤは予測済み。
 わざとであった。
 あっという間に片腕で捕らえられる。

「ま〜だ、これだけの体力があったんだね」
 にやにや笑う魔族の女。
「少しずつ無駄だということを思い知らせてあげる」
 笑うレザイヤ。もはや余裕の表情だ。
「あんたのパワーを貰うよ」
 そういうと、股間から口が裂けたような触手の頭が出てきた。

 その姿に一瞬たじろぐミーアリィ。
「次はことわたしがたっぷりと……してあげる」
 ぺロッと舌で舐める。そいつはミーアリィの濡れそぼった股間に潜り込んでいった……



 ミーアリィがレザイヤの餌食になろうとしている頃……
 こちらでは、ゼラが……

「うぐっ! くううううっ!」
「いい締め付けだ、さすがは上級神の乙女だね」

 ――こ、こいつ……
 股間からくるビクビクという異物が、ゼラの心をむしばんでいく……
 人間のモノとはまったく別のような動きで、戦乙女の熱い部分をこねくりまわしていくのだ。

 まるで内部を探索するように動き回るロッキのアレ……

 ――し、信じられない!
 こんなひよっこ魔術師に……しかも少年だ。だが、体力、精神力ともに使い果たしたゼラにとっては、こんな奴でも抵抗できない。

「いい汗かいてるね。エッチな表情が最高だよ」
 かわいい顔してあざ笑うロッキ。いかにも憎たらしい顔だ。こんな生意気な奴にいいようにされる上級神……
「お、おのれ! あ……ぐはああっ!」
 嫌な絶頂が脳髄に走る。顔を左右に淫らに振る。その表情がロッキを愉快にさせる。

「いい声だ。あのミーアリィもよかったが、あんたも最高だ」
「覚えていろ!」
 キッと睨む。汗だくだくで……
「ああ、覚えてやるよ。この僕のモノがしっかりとね……」
 そう言ってロッキはさらに腰を加速させていく。

「うぐっ! はあああああああっ!」
 とても人間のアレとは思えない。こぶがグリグリとゼラの肉を快感漬けにしていく。
 膣の周りがほとばしるようだ。

「き、きさま……何が……なにが……」
「ん? 目的かい?」
 正常位で覆いかぶさっているロッキ。ゆっくりと口をゼラに近づける。おおきい美乳をつかんで楽しみながら。しかし、舌を入れようとはしない。噛み切られるのはわかっているからだ。

「僕は力を得て、君たちの世界に殴りこむんだ」
「なんだと?」
 さらに抱き寄せられた。もまれまくる美乳が、潰される。

「協力してもらうよ」
「馬鹿を……言う……あひゃああああっ!」
 膣の壁を荒々しくえぐっていく! その強烈な快感に耐えられない!

「もっと……上級神の女神がほしいんだ」
 悶えるゼラに言う。しかし、ゼラはそれどころじゃない。

「いずれ君たちは、僕に屈するようになる」
 征服感を楽しみながら、ロッキは悦楽によっていた。


 
 こちらは結界の外にいる戦乙女たち。
 今回のことでみなが動揺していた。

 ――いったい……どうなっているの?

 ミーアリィもゼラも戻ってこない。さすがに下級神の女神たちはあわて始めた。
 そしてとうとう上級神の女神たちを束ねる者への元へとむかったのだった。


「……わからぬ……」
 女王のような玉座に座っている一人の乙女……

 いや、ちょいおばさんっぽいが……

 三十路を迎えたいい女という雰囲気の女性だ。
 どうやらこの方が、上級神の女神を統べている人らしい。
 下級の戦乙女からの報告に戸惑っている。

「何も気配がないというのか?」
「はい……」

 考えるおば……いや三十路女神。目を細めたその姿は、戦いと経験を得てきたという目だ。それでも今回のことには悩んでいるようであった。ミーアリィよりも明らかに年上に見える。身体には、戦いの匂いが染み付いている戦士のような肉体だ。
 だが、このクラスになると姿はドレス。戦うというより上で指揮をするタイプ。

「ミーアリィとゼラの気配さえもないというのか?」
「はい!」
 助けてという目の下級乙女たち。もはやどうしてよいのかもわからない。
 気配がないので、情報の伝達さえない。中で何が起こっているのさえわからないのだ。

 まさか死神の結界を利用されているとは、今のリアナでもわからなかった。
 戦乙女の世界の最高位にいるこの女性でも、死神というキーワードはまだ出てこない。


「わかった……わたしが行こう」
「本当ですか?」
 希望がちょい見えてきた乙女たち。

「だが、行く前にいろいろと準備がある。お前たちに渡すつもりだ」
「は、はい!」

 なにやら武器を持っていくらしい。
 こうしてとうとう戦乙女のトップが動き始めた。

 
 結界洞窟の中ではミーアリィがレザイヤに責められていた。

「はひいいいっ!」
 顔を苦しそうに振り乱して悶える戦乙女。
 苦痛に満ちたその表情にレザイヤは笑う。

「ほらほら、もっと苦しみな」
 激しく上下に口が開いたような触手が、膣内に潜りこむ!
 それに呼応するかのようにミーアリィの腰も動いていた。

 そうでもしないと狂いそうなのだ。

「すごい表情だね〜そんなにイキたいのかい?」
 後ろから戦乙女の身体をしっかりとつかみ、股間に強烈な刺激を与えていくレザイヤ。
 しかし、彼女は責められてから、まだ一回もイっていない。

 永遠と続くような焦らし攻めにあっていたのだ。
 膣肉からは大量の液が噴出しているのだが、一向に満たせない身体。

 ――だめ! もういや! いやあああああああっ!

 もう快楽の欲求に抵抗するのは無理のミーアリィ。
 心が身体の欲求に負けてしまった。
 魔族の女の触手型ペニスに狂わされていく……
 胎内で激しく暴れているのだが、肝心なところでピタリと止まってしまうのだ。

「イキたいんでしょ? だったら言いな!」
「いやあああああっ!」
 イキたいが、言いたくないらしい。

「言うんだよ、私のメス奴隷になるって!」
「いやああああああっ!」
 イキたい欲求と屈したくない欲求が交互に交錯する!
 それを楽しそうに見ているレザイヤ。

「そうかい、だったらずっとこのままさ。いっとくけど、私は甘くないよ!」
 そう言ってクイッ! とモノに力を入れた!

「あひいいいいいっ!」
 絶頂寸前へ一気に向かう!

 しかし、イクことができない!

「徹底的にしごいてあげるからね。戦乙女をモノに出来るなんてめったにないからね〜」
 長い舌でミーアリィの顔を舐める。ヌルッとした快感が伝わる。
 もう顔も身体もびちょびちょだ。

「あああああああああっ!」
 もうちょっと……ほんのちょっとのところで……
 イクのが止まった。

 止まってしまう。

「タイミングはしっかり覚えたからね。どんなに悶え苦しもうが、言わないとイかさないよ。あんたはいずれ、快楽に屈するようになるんだよ」
 ブシュブシュと膣内がわめいている。せつない顔が苦しそうに見える。
 だが、これだけ責められても、
 最後のプライドだけは持っている戦乙女。

 レザイヤはそこを壊そうと思っているのだ。
 ねちねちとしたレザイヤの寸止めが今、始まった。



「こ、これは……」
 黒い不気味な小島に驚くリアナ。
 戦乙女の鎧、兜、盾を装備している最上級神。他の下級神とはまったく違う見事な姿だ。
 さらに特殊な剣を持っている。
 こいつが秘密兵器らしい。
 
 ――本当だわ。気配がない。
 中に戦乙女がいるはずだ。そして敵もいるはずだ。
 なのに気配がない。
 意識の共有ができないのだ。

 ――どうして……

 実際に現場に来てみたリアナ。しかし、この現象は考えられないことだった。
 思案にくれる。こうなれば一度、近づくしかない。
 しかし、それでは相手の思う壺なのだが……

 身体に光を帯び始める。
 これが戦乙女最高神の守りの力らしい。

 ゆっくりと近づいていく……
 他の下級の乙女たちは、見守っている。


 と、その時!

 黒いブラックホールのようなものが一気に加速して近づいてきた!

「うっ!」
 黒い光がリアナの白い光をいっきに包み込もうとする!

 ――こ、これは!
 何かを察したリアナ!

 黒い光に取り込まれまいと、爆発させるように白い光を広げていく!
 しかし、その先に一気に伸びる黒い光!

「これは結界よ!」
「ええ?」
 下級の乙女たちが叫ぶ!

「あっ!」
 リアナがさらに叫ぶ!
 黒い光がとうとうリアナの守りの白い光を包み込んだのだ!
 そして一瞬にしてリアナの気配が消えた。

 リアナの気配が下級の戦乙女たちに……もう気配はない。

 だが、リアナは……
 最後のチャンスとっばかり、身振り手振りでこの結界の事を知らせる!
 まるで手話のように……
 どうやらテレパシーさえ通じない場合の特殊方法らしい。
 黒い光にまだ、リアナの肉体のすべては覆われていない。

 ――し……死神?

 乙女たちは、その手話を理解した。
 しかし、次の瞬間リアナは……


 黒い光に消えていったのだった……
 こうして最上級神リアナさえも、引き込まれていた……


 
「あぐっ! はあああああああああああっ!」
 もう何時間たっただろう……
 寸止めの地獄がずっと続いているミーアリィ。
 次から次に来る後一歩の快楽が最高に辛いのだ。
 レザイヤは腰をうれしそうに動かしている。不適な笑いを出しながら……

「くああああああああっ!」
 ビクビクと秘肉がわめく!
 まるで連続絶頂を迎えたような衝撃が頭に走る!


 しかし、イケない!
 イケないのだ!

「汗びっしょりじゃないの? 頭の中もからっぽでしょう?」
 乳首を強引にいじくるレザイヤ。
 もう身体中がイきたい器官に変わっているのだが、一向に満たされない。
 絶頂寸止めをくらうたびに、ミーアリィの身体が辛い、辛いと欲するのだ!

 ――ん?

 レザイヤが結界の変化に気がついた。

 ――また獲物がかかったようね。しかも超大物のようだわ。
 不適に笑うレザイヤ。
 そしてミーアリィを見る。

「肉が熱く熱くたぎってるわよ。ものすごい悲鳴をあげてるのがわかるわよ」
「あひっ! あひゃあああああああああっ!」
 大声をあげるミーアリィ。勝手に喘ぎ声がもう出ている。
 寸前で止められ、そしてまた一気に寸前に持っていくレザイヤ。
 魔族のしつこい焦らし攻めに、戦乙女の性感は狂わされている。魔族のモノは尋常じゃない。人間には出来ない性攻撃を意図も簡単にやれるのだ。

 ビシュブシュと肉が淫液を撒き散らす、しかし一向に満たされることはない。
 それでも身体は勝手にイこうとしている。レザイヤの焦らし責めは、人間の者がやるのとはまったく違う。体力、気力ともに魔の者は凄いパワーがあるのだ。
 だが、それは戦乙女も同じ。

 しかし、徹底的に体力、精神力を奪われ、性感をしつこくコントロールされては、さしものミーアリィも陥落寸前であった。

「言うのよ、ミーアリィ! プライドを捨てて言いなさい!」
 笑いながらレザイヤがペニス状のモノを一気に太く変形させた!

「くはああああああああっ!」
 特急のように絶頂へ向かう! 

 しかし……

 ――あああっ……あああっ……

「いや……」
 ガクガクと身体が震える。

「いやあああああああああっ!」
「あはははっ、今のは辛かったようね。当たり前よ、これだけ我慢してればね」
 そう言うとさらに、ペニスに力を入れる。

「言え! 言うのよ! ミーアリィ!」
「イか……いかせ……」

 目がとろんとしている。

「んん?」
 後ろからレザイヤが笑いながら尋ねる。
「いかせてええええええええええええええっ!」

 とうとう屈した……何時間以上続いただろう……

「ふはははっ……ははははああああああっ! とうとう言ったわね。いいわ……でも……」

「今まで耐えてた時間だけお預けよ!」
 ブシュッ! と秘肉から勢いよく液が放出された。

「いやっ! いやああああああああっ!」
 わめくミーアリィ!

「魔族の女を甘く見るんじゃないよ! まだまだたっぷり悲鳴をあげてもらうわ!」

 汗ぐっしょりのようなミーアリィにさらなる攻めをするレザイヤ。

「ほう〜ら……寸前まで楽しませてあげる!」
 乳首をグイグイとつねる。それだけでも狂いそうになるのだ!

「いや! いかせてえええええええええっ!」
「だめよ! この変態戦乙女!」
 次に耳を強く噛んだ!

「あひいいいいいいいっ!」
 それだけでも敏感に反応する!

「苦しみなさい! そして二度と逆らえないようにしてあげる!」
 こうしてさらなる寸止め地獄が始まったのだ。


 一方……

 リアナは、迷い込んでいた。
 そしてこの絶望の結界からは逃げれないことを悟った。

「うおおおおおおおおおおおっ!」
 永遠と続くような触手などの化け物攻撃……
 それにひたすら立ち向かい壊していく。さすがは最高神の女神だけはある。
 ミーアリィなどとは攻撃力も抵抗力も違う。
 三十路の魅力的な肉体から、汗のようなものが流れていく……

 それがまた淫らで美しいのだ。鎧の隙間から見え隠れする太もものチラリズムが最高に美しい。そこを狙って化け物共はむらがるのだ。

 持ってきた秘密兵器の剣もただひたすら化け物を倒すだけだになっていた。
 確かにミーアリィたちが持っているものとは桁外れのパワーである。

 が、それも体力が続く間だけだ。

 いずれは……

 気の強いリアナの表情がちょっとだけ曇る。
 三十路を迎えたような顔がうっすらと……

 その表情がまたいい。追い詰められている三十路の美しさと言う物である。
 色気たっぷりのリアナの顔と身体は、必死に化け物と戦っていた。
 
 しかし、いつかは……

 ――このままでは……やられる。

 ――それにしても……この結界……どうやって。

 死神の結界というのはわかったリアナ。
 しかし、どうやって死神の結界をたくみに操っているのかはわからないのだ。
 そうこうするうちに……

 カプセルを出す状態に追い詰められる。
 リアナはパワーが続くだけ戦い続けるしかない。

 そしてそのリアナにゆっくりと近づこうとする例の少年……

 いよいよロッキは、最高神までも手に入れようとしていたのだった。


 第二章  

「…………」
 黙って聞いている骸骨がいる。

「以上です。どうすればよいのか……ご指導ください」
 中央の玉座のような椅子に座っているのは……

 骸骨。
 骸骨だ。

 右手に鎌を持ち、左手に宝玉のようなものを持っている。

 玉座と言っても、ものすごく怖い表情をした玉座。
 とても人間の王が座るものではない。
 骸骨が刻まれているような模様がある。

「結界を操れるとはとても思えぬが……事実のようじゃな」
 玉座に座り、死神を統べる骸骨がつぶやいた。
「信じられませんが」
 横にいる側近の骸骨が言った。そんな馬鹿なという表情だ。

「戦乙女たちよ、その方らは誰の仕業と思っておるのか?」
「魔族のものではないでしょうか?」
「それは無理じゃ」
 サッと否定した。

「われわれ死神が作り出す結界は、その死神個人以外は誰もコントロールは出来ぬ。
例え、他の神々でもな」
「し……しかし……」
「だからといって死神本人がそのようなことをするとは思えぬ。われわれには欲がない。それは知っておるな」
 死神には欲がない。だからこそ、人間の魂を結界で安全に天界へ送れるのだ。

 この世界の死神の役目は、人間の魂を魔物や魔族から守る役目をしている。
 その死神が邪心を持てば大変なことだ。だから欲がないようにしてあるのだ。

 逆に欲がないからこそ、他の神々さえ手出しの出来ないほどの強力な結界を使うことが許されていた。

 ゆっくりと恐怖の玉座にいた骸骨が立ち上がる。
 骸骨姿に法王のような衣装。
 これぞ、死神の王、ザナック。

「ついてまいれ」
 王が別の部屋へ戦乙女たちを案内し始めた。


 
「お前が黒幕か!」
 リアナが怒りの表情でロッキを見る。
 瞬間、化け物の攻撃が止まった。

「少しおばさんくさいけど、いいふとももしているね。それがまたいい」
 早くも身体の値踏み状態の少年。三十路の肉体をじっくりと眺めている。
 鎧、兜、肢体……
 どれをとってもいい。


 ――こいつ……
 やっとエビルの気配を感じたリアナ。
 麗しい表情をした美少年が近づいてくる。

「これは死神の結界だな!」
「さすがは戦乙女の最高神。いい勘してるよ」
 さらに近づく。

 リアナは攻撃しない。
 いや、もう出来ないのだ。


 とっくの昔にカプセルを使っていた。
 あれから永遠のように戦ったリアナ。
 最高神の体力も精神力もとうとう限界にきていた。

 もはや、今のリアナはゼラ、ミーアリィと同じように怖くはない。
 カプセルの周りにはうじゃうじゃと魔の異物がうようよして待機している。

 もはやカプセルで己の身を守るのが精一杯であった。

「ゼラ……ミーアリィも……こいつらに……」
 この状況で察したリアナ。

「僕は君を手に入れ、法魔聖になるんだ」
「……なるほど……」
 笑いながら睨む乙女。これで目的はわかった。

 だが、この少年に死神の匂いがしない。
 ということは……と考える。

 その時……

「うわあっ!」
 黒い法力のような玉がカプセルを壊す!

 ――ば、馬鹿な……

 一瞬で壊されたカプセル。
 ロッキはミリアン、ゼラ、ミーアリィの力を物にしている。
 いや……レザイヤのパワーさえも……

 もはや尋常のパワーではないのだ。

「リアナ、君のパワーとその淫らなメスになる予定の身体をいただくよ」
「うおおおおおおおおおおおっ!」

 そのプライドを壊すような言葉に怒るリアナ。
 魔の者を切り刻んできた最高神だけが持つ特殊な女神の剣で、一気にロッキに切りかかった!

「うっ……」
「はははははっ……」
 高笑いするロッキ。素手でその怒りのパワーを込めた剣を握ったのだ。

 そしてそのまま剣先をつかむ……

 その平然とする表情に、恐ろしさを覚えるリアナ。
 パワーがなければただの役立たずの剣になった秘密兵器。

「まずは魔物の性欲の餌になってもらおうか」
 次の瞬間……

 化け物たちがリアナに襲い掛かるのだった……



「ここじゃ」
「…………」
 乙女たちが案内された場所……

 ここは死神の管理室のようなところらしい。
 どす黒い不気味な壁が、死神らしさをかもし出している。

「どうやら……アレのようじゃな」
 無数の不気味な光の中に一個だけ色違いの火がともっている。
「間違いなく、何かが起きているとみた」
「では、あれが利用されている死神だと」
「そうじゃ」

 ちょっと深刻な顔をする骸骨の王。

「ザナックさま」
「乙女たちが今後のことを聞く。

「利用されている死神をどうかしてほしいというのじゃな?」
「そうです」
 それさえなんとかなれば救える可能性がある。
「無理じゃ」
 え? という顔の表情の乙女たち。

「死神が利用された場合のことなど想定してはおらぬ」
「ちょっとまってください、それじゃあ〜」
「このザナックができることは、明らかな死神の世界に対する反逆行為の処罰のみ。今のルーレの状態は反逆ではない」
 ルーレという死神が利用されている死神の名らしい。

「しかし!」
「もし、何かするというなら、それは消滅させることになる」
「ならば、それを!」
「馬鹿を申すな!」
 ザナックが怒った。

 戦乙女のわがままに……

「消滅とは消えてなくなることぞ、死神の掟に反してもない者を、なぜ消滅させねばならぬ」
 融通が利かなそうだが、確かにそうだ。

「とにかく、一度みなを集めて協議する。その結果を待たれよ」
「…………」
 だが、それでは戦乙女たちは困るのだ。

 その間にも……

 ミーアリィたちは……陵辱地獄にいる。
 しかし、下級の乙女たちでは、ただ待つことのみしか希望はないのだった。



 パックリと割れた割れ目……
 そこからしたたる淫液……

 あのゼラだ。もう快楽漬けにされている。
 ロッキに徹底的に凌辱され、今は弱小の魔物のお相手だ。
 とても上級神の戦乙女とは思えない。

「うっ……はひゃあああああっ!」
 ビクンビクンとクリトリスがうごめく。あまりの快楽に勃起しっぱなしの豆が、ゼラの性感を激しくくすぐるのだ!

「あぐはああああああっ!」
 ぶっとい黒い触手が、ゼラの胎内を駆け巡っている。
 ぬるぬるとした液が、膣の肉から垂れている。
 もはや抵抗よりも受け入れだ。

 ゼラの肉体はもう変わっていた。
 肛門にも触手は容赦なく入り込み、ねちねちと快感を与えているのだ。
 そのたびにゼラはイク……

 少年と、魔族の女によって仕組まれた結界の中で……

 顔はもう屈した表情になっていた。
 もはや上級神の面影はない。

 そしてそれはリアナにも……


「くあっ! ひいいいいいいいいいっ!」
 三十路を過ぎたぐらいの顔が、必死に快楽に抵抗している。
 鎧、兜を着たまま、凌辱されているリアナ。
 黒い物体が、膣肉とアナル、尿道にもぐりこみ、せっせと絶頂へと走っている。
 太ももにしっかりと食いつき、お尻にとぐろを巻きながら……

 その様子を触手で椅子のように変形した椅子でくつろぎながら見ているロッキ。

「いい表情だね、その触手は気に入ったかい?」

 口を半開きにしたリアナ。そこにも触手がもぐりこんだ……

 ――うぐっ……うぐうううううううううっ!

 気持ちの悪い感触が舌から伝わる。
 元々、人間の女性から選ばれた戦乙女。何のパワーを持っていないならただの女性である。三十路の色気をむんむんと放出しながらもがく最高神。その様子は最高の欲情にふさわしい。

「さて……そろそろ僕もたまらなくなってきたよ」
 見るからにいきり立った一物がリアナに迫る。
 最高神は、もはやその一物を受け入れるしかない。


「はひいいいいいいいいいいっ!」
「もういかせてええええええええええええっ!」
 顔を真っ赤にして悶えるミーアリィ。
 その表情は限界をとっくに超えていた。

「あはははっ! 気持ちいいかい? 淫乱乙女さん!」
 クリを無理やり引っ張る!

 しかし、それさえ気持ちがいい!

「ほらほら、後もう少しでイケるかもよ!」
 もてあそぶレザイヤ。徹底的にミーアリィを虜にするつもりだ。

「うぐっ! はあああああああああああああっ!」
 びしょびしょのあそこは、もはやパクパク状態。それでもイケないので、狂いっぱなし。
 赤く充血した肉が、ビクビクとうごめいている。

「イキたいなら、メス奴隷として永遠に買ってくださいっていいな」
「あひっ! ひゃあああああああっ!」

 もうミーアリィは陥落していた……

「メス……メスになるわああああっ!」
「ううん? メス奴隷になる?」
 ニタリと笑いながらもう一度たずねる。

「なる! んんから!」
 もうしどろもどろの戦乙女。
 顔が真っ赤に紅潮して、快楽をむさぼりくらう!

「あはははっ! じゃあ契約だよ。どんな要求にも答えてもらうからね!」
 そう言ってさらに続ける。
「じゃないと……また寸止め地獄だよ!」
「いやあああああっ! それはいやああああああああっ!」
 叫ぶ乙女。もう寸止めは嫌だ。

「契約するかい?」
「します! しますからああああああああっ!」
 汗を飛び散らして悶えるミーアリィ。快楽地獄に狂わされた身体は、欲求にとうとう屈した。魔族と戦乙女が契約するなんてありえないことだが。

「イキな! 今度は狂ったようにイかせてあげるよ!」
 ミーアリィの後ろから抱き付いているレザイヤが、身体に力を入れる。


 数十秒後……

 今度は戦乙女の身体に、狂ったような連続絶頂攻めが始まったのであった。




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