「西へ」 −バーシア アナザーエンド− 場面10
■ バーシア 3月10日 21:00 安宿(寝室) 強制フェラに続き、肉屋はベッドに連れて行き、器用に全裸に剥いていく。もちろん後ろ手拘束はしたままだ。戒めから開放するつもりは無いらしい。 一体何をするつもりだろうか? 【[肉屋]】「相変わらずお前の裸は、惚れ惚れするくらい生意気だな。ウシシ…そんな肉体を今晩思う存分自由にできると思うと…」 【[バーシア]】「ッ……」 男の無骨な手が、陶器のような滑らかさを持つ乳房の上を這い、その弾力を味わうように円を描く。 【[肉屋]】「ここで、いつもあのダメ亭主と、ねんごろにやっているんだろう? その同じ場所で、今度はママゴトみたいな幼稚なセックスではなく、本当のセックスというものを骨の髄まで味わせてやるぞ」 乳房を好きなようにいじくられながら、言い返したくなる気持ちをグッとこらえている。身体は今晩一晩くらいは自由にするがよい。 しかし如何なる責め苦を受けようとも、心の中までは犯させまい! ふつふつと身体の奥から、強靭な反抗の炎が燃え上がっている。 そう、あくまでお前に従順な態度をとるのは、娼婦としての演技をするまでだ。 しかし、肉屋が妙に余裕なのが気になる。 この卑劣漢は、どうせよからぬことでも考えているのだろう。 【[肉屋]】「まだまだ、表情が硬いねぇ…バーシアちゃん。そのオツに澄ましたところが、またいいんだが、今日はもう少し乱れてもらいたいとも思ってね」 肉屋が、ゴソゴソと鞄の中から液体の入った瓶を取り出してきた。 【[肉屋]】「いやぁ、苦労したんだよ。バーシアちゃんに気持ちよくなってもらおうと思ってね…シシシ」 瓶の中身を揺すりたてながら、痛快そうに肉屋が笑う。 くっ…どうせ中身は聞かなくても、反吐がでるような代物だろう。 【[肉屋]】「な〜に、ちょっとした媚薬だよ。バーシアちゃんみたいな女の子にはメロメロに感じてもらいたくってねぇ…へへ」 ウシシと、嫌味な笑い声を立てながら、まるでワタシの顔が曇るのを楽しむように、飄々と語りかけつづける。 抵抗できない女性にわざわざと、こういうことを聞かせて心理的に追い詰める。全くいい趣味をしていよう。 しかし、快楽源がむき出しのこの身に、催淫剤などを使われたら、一体どうなるのだろうか…? 果たして平静を保つことなどできようか? いや、弱音を吐くな! いつからそんなに臆病になったというのだ? 戦え! 【[肉屋]】「おいおい、そんなに怖い顔で睨み付けないでくれよ。わしは、お前と朝までしっぽり楽しもうと思って、買ってきたんだから。普通の女、ましてや娼婦相手にこんないい薬、絶対使わないんだから。わしを信じて飲んでくれよ」 【[バーシア]】「くっ……」 【[肉屋]】「たのむから…さあ!」 【[バーシア]】「ぐっ…むぐっ…」 なんとか顔をそむけ、後ろ手に縛られた裸身を精一杯よじってそんな妖しげな薬は飲むまいとするが、男はそんな儚い抵抗を楽しむように薬を顔に近づけてくる。 所詮娼婦であるワタシが本気で抗えないことは知っているのだろう。 顔を背けるワタシを、男の手が追いかけるという追いかけっこをひとしきり楽しんだところで、あっさり手を引いたのだった。 【[肉屋]】「フー、往生際が悪いなぁ、バーシアちゃんは。いつからそんな逃げ回る卑怯者になったんだい? 正々堂々と勝負は受けてたつものだよ」 薬に頼ろうとする男に卑怯者呼ばわりされたくはない! しかし… 【[肉屋]】「それともバーシアちゃんは、町の肉屋風情にも恐れをなして、尻尾を巻いて逃げ出すメス犬娼婦ってことだったのかな? まぁあんな程度の男とくっついているんだ。所詮は奴と同レベルだからってわけか。残念だよ」 【[バーシア]】「何を…! いい加減にしろ!」 【[肉屋]】「そうそう、そのほうがバーシアちゃんらしいかな。怒った顔もキュートだよ…本当の美人は怒った顔こそ美しいものだよ、グヒヒ。でも今度は突き飛ばされる心配もないしね、へへ」 【[バーシア]】「……」 【[肉屋]】「さあ、この薬を飲んで一対一の勝負といこうじゃないか…朝までの無制限一本勝負だ! わしみたいいい年をした親父を相手にするのなら、これくらいのハンディは当然じゃないのかな?」 片手で乳房をいじくりながら、くどくどと口上を述べる肉屋。 もう一方の手では、決断を急かすように媚薬の小瓶を振りたてている。 【[肉屋]】「それとも、こんな薬ひとつがそれほど怖いのかい? フフ…自分の本性が暴かれ、隣のダメ亭主に大声でよがるのを聞かれるのが恐ろしいのかな?」 【[バーシア]】「そんなわけはない!」 【[肉屋]】「だったら飲んで証明するんだな…うヒヒ」 【[バーシア]】「わかった…飲めばいいんだろう」 【[肉屋]】「うひっ…そうそう、女は度胸というからねぇ。さあ、ぐっと飲みなさい!」 そんなに言うのなら飲んでやろう。 例え媚薬を飲んだとしても、この程度の男に負けるわけがない! 反対に身体中の精液を搾り取ってやる! 【[バーシア]】「んぐ…んぐ…うぐ…ごく…」 小瓶を一息に飲み干して、肉屋を見返すとなんだか様子がおかしい…ニヤニヤ笑って…一体なんだというのだ? 【[肉屋]】「うひひ…飲んだようだね?」 【[バーシア]】「??」 【[肉屋]】「身体は大丈夫かな?」 何を言っているのだ? !! そのときだった。 酒の酔いが回る以上の速さで、激烈な熱情に身体が犯されてゆく。何が起こったのかわからぬうちに、身体中の性感帯が裏返ったような火照りにあがき始める! 【[肉屋]】「バーシアちゃんに飲んでもらったのは、ブラックマーケットでもめったに手に入らない上物なのだよ。これを飲まされた女は、粘膜という粘膜が火照って、男を求めずにはいられないって高級な薬なんだ。某国の王も、ハーレム構築のため、女たちに毎夜飲ませた秘薬中の秘薬。まさに女を男狂いにする媚薬というわけだ」 【[バーシア]】「うぐっ…そんなものをワタシに・・・ぐっ」 【[肉屋]】「そうとも知らずに勢いよく飲んでたねぇ…グハハ…早速身体が堪らなくトロけてきただろう? 速攻性だというからな」 【[バーシア]】「くっ…う、うるさい!」 口からなんとか搾り出した言葉とは裏腹に、身体は肉屋の言うとおり、強烈な催淫剤の毒素に着実に汚染されつつあった。 紅潮した頬に、汗に濡れた髪が数本絡みつき、身体の奥底でのたうちまわる懊悩の大きさを訴えかけているようだ。 股間の秘奥が疼いてたまらず、無意識のうちに、太腿が切なげに擦り合わせることを止められず、もじもじと惨めな様を目の前の男に晒している。 【[バーシア]】「うっ…うっ…ううっ…」 露骨に快楽源がむき出しにされているような娼婦ならではの身体の上に、尋常ではない媚薬を大量に飲まされたのだ。 このままでは、秘淵はわななき、苦悶と恥辱の愛蜜を撒き散らし、見境もなく男を追い求めるような肉に狂い果てた一匹の牝に成り果てるのではないか? いかに気力を振り絞ったとしても、肉体の裏切りの前に、おのが精神力のみが頼りの孤独な戦いをどこまで続けることができるというのだ? しかし・・・しかし・・・諦めては負けだ! この眼前の薄ら笑いを浮かべた男に屈することなど、してはならない! 真綿で首を絞められてゆくような閉塞感の中で、うねり乱れる髪の毛の間から肉屋を見返し、対峙する。 決してこんな俗物の思い通りにはならぬという、無言の宣言を叩き返すのだ! 【[肉屋]】「…ほう…まだ眼は死んでいないか…さすがというべきか…」 妙に感心した口ぶりで静かに話す肉屋。しかし驚いた様子はなく、眼が笑っている。 【[肉屋]】「でも、どうした? バーシアちゃん。ものすごい汗の量じゃないか…胸の谷間を伝う滝のような汗、そしてこの匂いがまた、たまらんわい! 掌にしっとり吸い付いてくるような生温い肌の感触もまた…」 男の手が、バーシアの艶っぽい肌を這いずりまわって感触を堪能している。 【[バーシア]】「はうっ!…くぃん…」 ど、どうして… たったそれだけに過ぎない愛撫なのである。剥き出しの肩を男の分厚い手が撫でただけなのに… それですら、気が触れるような感覚が全身を舐めまわすようだった。 あの薬がリミッターの切れたアンプリファイアーの役目を果たしつつ、性感中枢に無限の悦楽を叩きこんでいるのだろうか。 苦悶に顔が歪み、息が短く荒くなって上目使いに男を伺ってゆく… こんな状態で、男の毒牙に掛かるなんて、まさに絶体絶命と言うより他はないが、まだ負けたわけではない… 【[バーシア]】「くふっ…はぁ…はぁ…はぁ…」 【[肉屋]】「もう息があがってきたのか? そんなんで、これから朝まで持つのかな…ウシシ。まぁ時間はたっぷりあるんだ。ゆっくり、お前の身体を変えていってやる。もう後戻りできないくらいにな」 コイツはここぞとばかり、ワタシの身体をあの手この手で燃え上がらせ、メロメロに熔け崩すことに、異様なまでの執念を見せている… 自分は冷静に努め、女性だけを一方的に責め崩し、その痴態を高みから見下ろすのが男のダンディズムなんだよ、と前回来た時にきいた風な口を叩いていたと記憶している。 そんな男に、アイツにも見せたことのないような恥を晒すわけにはいかないが…しかし、身体がもう… 【[バーシア]】「はぐっ…はぁ…はぁ…くぅ…」 時間が経つに連れ、和らぐどことか、薬の効果は増すばかりである。 既に秘所は痺れきり、蓄積されたダメージが溢れ出るかのように、それに翻弄された身体中からの悲鳴が濃い汁となり、トプトプと垂れ流されるままになっている。 床に落ちた恥蜜を指で舐めとりながら、ほくそえむ。 【[肉屋]】「ほぉ…随分身体は素直になったじゃないか。でも、もっと身体をホグしてから一つになったほうが、気持ちいいんだよなぁ、ウシシ」 【[バーシア]】「そ、そんな……」 苦悩を糧として、更に屈辱の上塗りをしてやろうと、舌なめずりをしながら迫る男の指が、乳首の先を摘み上げた。 まるで野イチゴの指先で愛着を持って転がすように、コリコリと刺激を与えていくと、溜まらずに口からは熱い吐息と共にうめき声が漏れ出るのであった。 【[バーシア]】「はぐっ!! ああ……くぅ…はうっ…」 たったそれだけのことにも関わらず、身体を快楽の雷が通り抜けたようにビクっと震えてしまう。 なんとしても艶かしい声は漏らすまいと、唇を噛み締め、必死に耐えようとするが徒労に終わってしまう。 これ以上弱みを見せるわけには…でも…でも… 【[肉屋]】「フフ…バーシアちゃん。あんな宿六が隣にいるからって、遠慮なんかする必要はないんだよ。もっと声を張り上げたらどうだい? 我慢できるような生やさしい薬じゃないんだからね、アレは」 【[バーシア]】「くう・・・い…言うな…」 その言葉が返ってアイツやミサキの存在を思い起こさせる。 そうなのだ、隣にはアイツやミサキがいるのだ! 幾ら薬を使われているとはいえ、我を忘れてよがり狂うなんて出来るものか! しかし身体からは、情け容赦なく膝を折り、屈することを要求する快楽の小波が後から後から押し寄せてくるのだった。 【[肉屋]】「まぁ、せいぜい声をださないように頑張ってみることだな…ウシシ」 肉屋の手が、身体の上を好きなように蹂躙していく。 柔乳を弾くように揉み上げ、不細工な顔からは想像できないような緩急巧みな責めを展開されると、徐々にペースにはまり込み、悦楽の泥沼に飲み込まれてゆくのだ。 眉根を寄せ、なんとか自失しないように、官能の崖っぷちで留まろうとするが、底無しの沼は一度とらえた獲物を離すはずもなく、ズルズルと首まで沈められ、辛うじて口と鼻だけで息をついているような状態だった。 その口ですら、いつ埋まるか分からないまさに危機的な状況なのである。 【[バーシア]】「あうっ…くふぅ…かはぁ…ううっ…」 全身滴り落ちるくらいの脂汗を掻き、後ろ手に拘束されたままの半身を揺さぶりたてて、なんとか気を紛らわせするが焔のように舞い起こった官能の炎熱の前には所詮焼け石に水である。 自分の意志とは関係なく、肉屋の手と時間によって、ジリジリと世界の果てへと追い詰めらていく。 いまだチェックメイトになっていないとはいえ、余裕綽々の中年男が本腰を入れて責め嬲りはじめれば、たちまちゲームオーバーになることは間違いない。 今、演じているゲームは、キングすら盤面に既におらず、クイーンであるワタシが単独で敵の駒にグルリと逃げ道が無く囲まれている…そういったものだった。 しかも、そのクイーンは全身拘束で身動きを封じられ、オマケに怪しい薬で苦しめられている状態なのだ。 キングが居ない以上終わりはない。 クイーンが屈伏し、地に堕ちるまでは。 【[バーシア]】「くっ…むっ…ううっ…」 感じまいとしても、どうしても本能で反応してしまい、声を出すまいとしても、どうしても獣じみたうめき声を上げてしまうのだ。 たかが乳房をもまれているだけでしかないのに、自失寸前というのはどうしたことか。 触れられてもいないはずの秘所は、まるで百本の手でこねくりまわされているように、熱く煮えたぎっているではないか。 ま、まずい… 少しでも、1分でも、1秒でも崩壊の時を先延ばししようと首を振りたててみるが、そんなことをしても、焼け石に目薬でも垂らすようなものである。 【[肉屋]】「ふむ…この乳首の尖りようがなんとも…ゾワゾワして…うヒヒ」 それにしても、なんて薬なの… あまりの甘美な灼熱の炎の前に、意識が薄らいでくるほどである。 しかし、理性の低下に反比例するように、本能はますます研ぎ澄まされ、官能の火柱に身を焦がされてゆくのだ。 そんな身体一つで、これから吐き気がするようなゲスな豚と一対一の不毛な勝負を挑まなければならないとは… 胸しか愛撫されていない状態でこれなのだ。 万が一も勝ち目もないような闘い…だが…アイツのためにも、ここで諦めたらいけない… 【[肉屋]】「じゃぁ、バーシアちゃん。ボチボチ本格的なプレイに移ろうかぁ? ウシシ…」 【[バーシア]】「ま、まだ…?」 【[肉屋]】「まだって、まだ乳しか揉んでないぞ。こんな生殺し状態に客をするもんじゃないわい」 というと肉屋は、赤黒く光る怒張を自慢げに突き出してくる。 先ほど一度射精しているというのに、既にギンギンに反り返っている。 【[肉屋]】「あ、そうだ、その前に。お前みたいな魔性の身体をもった女を相手するんだからな…これくらいのハンディでは返り討ちに合うかもしれん。わしもきちんと準備しておくとするか…」 肉屋はそう言うと、鎌首をもたげている己が分身に別のクリームを塗り始める。 【[肉屋]】「これは、持続力を驚異的に高め、射精を抑制、コントロールできる類の薬なんだよ。いつもに増して勃起した上に鋼の硬度を併せ持つようになる秘密兵器というわけだよ…ウシシ、これでわしのテクを加えれば、まさに天下無双! たとえバーシアちゃんのオマ●コが悪魔の巣窟だとしても、決して負けることはないぞ」 くっ…どこまでいたぶれば気が済むというのだ… 薬で強制的に発情された身体を愛撫され、絶頂前で寸止めされているワタシは、その潤みきった女の武器で、重武装された男根を相手に奮闘しなければならないというのか。 一方的に突き破られれは、誰の目にも勝負にならないことは明らかである。 【[肉屋]】「バーシアちゃんなら、これくらいのハンデはモノともせんだろ。これでわしも互角に戦えるってわけだよ」 口笛さえ吹きそうな肉屋を前にして、チラリと隣室のほうを見る。 アイツはまだ起きて、ワタシの苦境を固唾を呑んでじっと耐えているのだろうか? ハハ…まさかな…そんなはずはない。いや、そうであって欲しくない。 こんな男の前で、今から落花無残に蹂躙されてゆく様子など、絶対見せたくはない! そう、そうなのだ。 どんな苦境であっても、鉄の意志で跳ね返すのだ! フー、と大きく息をすることで、少し落ち着いた気がした。 よし、なんとかいけるか? 凛とした普段の気迫を取り戻したワタシは、卑劣な手段を連発してくる肉屋に立ち向かうように啖呵を切った。 そうすることで、自分自身を励ますためにも。 【[バーシア]】「ハンデは、これで充分なの? フン…これくらいなら、アナタから一滴残らず精液を搾り取ってあげるから」 ほぉ、と肉屋が少し驚いた顔をする。 絶望的ともいえる地の底で、泥を食らいながらもまだそんな台詞を言い返されるとは思ってもみなかったのだろう。 しかし、その挑発的な言葉に、肉屋は片頬を歪め、ニヤリと笑った。 この男、まだ何か考えているというのか? 【[肉屋]】「ほぉ…さすがはバーシアちゃん。この状況でも、まだ強気に打って出てこれるとは、感心、感心。ウシシ」 【[バーシア]】「………?」 【[肉屋]】「実は、先ほど飲んでもらった薬なんだが、より強力な効果を持った塗り薬タイプもあってね…グフフ…今度はこちらも使っちゃおうかなぁ」 【[バーシア]】「くっ…どこまですれば…」 【[肉屋]】「おやおや、これくらいのハンデじゃ物足りないって言ったのは、バーシアちゃんじゃないの。わしは万全を期すタイプじゃからな…グハハ」 肉屋は、まるで鬼の首でもとったかのようにそう言うと、女の泣き所全てにべっとりと埋め尽くすように念入りに薬を塗りつけていく。 既に突き上げるように上向いた乳首を始め、肉房全体に満遍なく。 もちろん攻勢は下半身にも及び、肉の淫裂は奥深くまで溢れ出るくらいに。その上の肉芽には薬が盛り上がるくらいに塗りたてていくのだった。 文字通り薬の中に肉体全てを封印してゆく…そんな作業であった。 【[肉屋]】「どうかな、これで。ちょっと塗り過ぎたかもね。手も触れないうちから天にも昇る心地よさはどんな感じかな? ウシシ…」 うぅ…こ、これは…なんて破壊力… 薬の瓶を手にとって楽しげに見つめる肉屋を前に、ギリリと歯を食いしばる。 しかし、なんとしても… と、己を鼓舞するように、言い返すのだ。 血の涙を流しても、コイツだけには・・・ 【[バーシア]】「はぁ…はぁ…こ、これくらい大丈夫…よ。早く…楽しみ合いましょう…うっ…」 【[肉屋]】「だいぶキテいるようだが、まだまだ頑張るな。じゃあ、朝までたっぷり時間があるから、バーシアちゃんの腰が抜けるくらい可愛がってあげるよ」 【[バーシア]】「フフ…アナタこそ腰が、先に抜けないようね…」 【[肉屋]】「上等、上等! くはははは!!!」 しかし…表面上は平静を装おうとしても、首から下はまさに火炎地獄のような官能の焔に揉み抜かれているのだった。 プロテクトの外れた身体に、あれだけのイヤらしい薬を十重二十重に使われているのである。 まさに薬のよる快楽の袋小路に追い込まれているようなものだった。 いくら窮地を感じさせないように振る舞い、余裕があるフリすら演じようとしても、猫がネズミをいたぶるような一方的な陵辱をその身に受けてしまえば、あえなく崩壊の序曲を奏でるのは、火を見るよりも明らかなのである。 【[肉屋]】「じゃあ、バーシアちゃん、軽く一戦交えますか。気持ちよすぎて泡を吹かないようにな…ウシシ…」 己が吐き出す粘液で、しとどに濡れそぼった秘淵に、薬により一段と大きさを増した巨根が音と立てながら我が物顔で侵入してゆく。 【[バーシア]】「はぐっ…んくっ…ああ…キツ……」 しまったと思いつつも、その与えられる尋常ならざる愉悦の波に、つい本音を漏らすことを我慢できない。 【[肉屋]】「キツイ…キツイのかぁ…これが? わしのこれが!」 そんなバーシアの火の告白を聞いた途端に、肉屋の顔つきが急速に明るくなる。 こんな奴を喜ばせるなんて…く、悔しい… 【[肉屋]】「ウシシ…まだまだ序の口。こんな程度で音を上げるなんてさっきの威勢は、ただのハッタリか!?どうしたんだ?」 【[バーシア]】「あんく…ああん…ぐふっ…」 ゆっくりとまだ半分も埋め込まれていないが、膣壁を巨塊がこすりあげるたびに、快楽の琴線が破滅の調べを歌い上げるのだ。 ふたこすり、みこすりとそろりと撫で上げられるだけで、充血しきった秘裂からは、敗北の証ともいえる樹液がひたすら流れ出てくるのだ。 【[バーシア]】「も、もう……」 わずかにそれだけで、快楽の終焉を迎えそうになっている…あと一押しで屈辱の台詞を吐き、恥辱にまみれることを覚悟したそのときだった。 肉屋はなぜか、侵攻を中止したのだった。 【[肉屋]】「隣に居る表六玉と比べても、雲と地ほども違うだろう? この固さ、この大きさ! この巨砲こそが、お前のオマ●コにふさわしいのだよ!」 【[バーシア]】「か、彼のことは言わないで…」 【[肉屋]】「ほぉ…この大砲を埋め込まれて、まだそんな口が聞けるとはな。フン!そんなに隣の男が気になるというのであれば、一つ勝負をしてみないか?」 【[バーシア]】「しょ…勝負…?」 【[肉屋]】「そうだ、勝負だ。わしとの真剣勝負だよ。本当に隣の男に身も心も捧げているというのであれば、他の男に挿入されても蚊に刺されたほども感じはしないだろう。そう、このままイカなければお前の勝ちだよ。簡単だろう?」 【[バーシア]】「……」 この期に及んで勝負とは…全く何を考えているのか! 薬によって限界近くまで性感を高めておき、後一擦りもすれば堕ちる寸前というところまで追い込んでおいて… しかし、ワタシに何と答えろというのだ? この状況においても答えはひとつしかないではないか… 嗚呼…アナタ… 【[バーシア]】「わかった…耐えてみせる」 肉屋は、ワタシなら当然そういうだろうと平然とした顔つきをしている。 そんなワタシに対するからこそ、幾重にもトラップを張り巡らせてきたのだろうから。 そんなにまで、ワタシを苦しめて楽しいか… しかしそんな奴相手に、何もできない自分の無力さが恨めしい。 せめて娼婦という身でなければ… アイツが隣に居なければまだ… そう思うとナミダが自然と落ちてきた。 アレ…どうして…こんな状況でアイツのことを思うと何故泣けてくるの…? 【[肉屋]】「おや、嬉し泣きかい? バーシアちゃん。そんなにわしの肉棒の味がいいのかね?」 【[バーシア]】「そ…そんな…きゃうん!」 【[肉屋]】「余計な口を聞く暇があったら、イクことだけを考えるんだな!」 【[バーシア]】「…くぅ…はぁ…はぁ…はぁ…うぐっ…」 【[肉屋]】「随分色っぽい声を出すね。それで我慢しているつもりかな。まだろくに動いてもいないいというのにねぇ。グハハハ」 豪快な笑い声を上げる野豚のような醜い男。 しかし、その男の肉塊を含んでいるだけで、身体の隅々にまで愉悦の細波が湧き上がってくるのは紛れもない事実。 内股は小刻みに震え、女の匂い立つような色香が辺りをゆったりと埋め尽くしてゆく。 吐き出す荒々しい吐息の中でも、明らかに鼻にかかった甘い息のほうが多くなってきてしまっている。 【[肉屋]】「どうした? そんなにプルプル震えて…フフ…じゃあ少しシャフトを軽く出し入れしてみようかな」 【[バーシア]】「うぐっ…ひぃん…くぃぃぃはぁっ!…ダメ…ダメ…ダメ!!!」 接合部分を軽くゆすぶっただけでも、青色吐息の悲痛な叫びが出てしまう。 プロテクトを剥がされ、北で性奴隷として暮らしたままの淫靡で調教され尽くした身体では、こらえようがないのである。 【[バーシア]】「あうう…くぅ…イ…イッちゃう……ああ…」 北での洗脳のせいか、今でも絶頂を迎える時には、その言葉を口にしてしまう… 悔しげに眉を八の字に歪め、もはや勝負を受けたことすら脳裏に残っていないのかもしれない。 バカになったように禁断の言葉を吐きつづけること自体、自我が失われつつある証拠… ああ… 【[肉屋]】「なんだぁ? もういっちゃうのか? そんなに早く勝負がついたら面白くないではないか。だらしないぞ、全く! フフ…やはりダメ亭主よりは、わしの魔羅のほうがしっくり来るってことなんだよな」 【[バーシア]】「そ、そんな…ことは無い…耐える…耐えてみせるわ」 【[肉屋]】「もうこんなにパクパク物欲しそうに蠢いているのに、我慢などできるものか。自分の淫乱さを呪いながら、イキ果てるがいいわ!」 いくら堪えようとも、秘淵はダラダラと愛蜜を垂れ流しながら、巨根に翻弄されるがままとなっている。 もはや自分でコントロールすることなど出来はしない。 【[バーシア]】「あぅ…くぅ…イ…イク…きゃうぅぅん!!」 【[肉屋]】「あん?軽くイッたみたいだな。二擦りも動いたかどうか…ウシシ。なんていやらしい身体をしているんだ!」 ああ…も、もう止まらない…ああ… 【[肉屋]】「どうした?わしのを最後まで絞り取るんじゃなかったのか?ええ!?やってもらおうじゃないか、こんなに魔羅がしこってるんだぞ。オラオラ」 【[バーシア]】「く、悔しい……でも…」 か細い声で悔しさを訴えつつも、漏らす涕泣との絶妙なハーモニーが、好色漢にはたまらぬ餌となる。 男はまだ見ぬ高みに押し上げようと、ずぶずぶと音をたてながら、リズミカルに本格的なピストン運動を開始する。 シャフトが膣より掻き出される度に、濃厚なエキスが接合部より垂れ落ち雌の匂いが立ち上るのだ。 その間も片方の手は乳房を鷲掴みにし、もう片方は肉芽に断続的な刺激を与えつづけている。 そんな狡猾な責めの前に、もう何度達したことだろうか。 口では夢遊病者のように耐えると言っているが、全くの世迷言でしかない。 【[バーシア]】「あぐぅ…ま、また…ひぐぅ…ああ…」 白い喉を仰け反らせ、雪肌を生温く上気させて、再び絶頂の時を告げる。 【[肉屋]】「ふふ…もうイキっぱなしじゃないか…降参かね?」 【[バーシア]】「ワタシは負けない…ああ…くぅ…クソゥ…ど、どうして!?」 【[肉屋]】「フン、そんなに言うのなら少しくらい我慢したらどうだ?こんなに淫らな身体を曝け出しているのに、口先だけでそんなことを言っても説得力が全くないぞ…じゃ、わしもここで軽く抜いておくかな。まだまだ実弾はたっぷり詰まっているからね」 【[バーシア]】「そ、そんな…もう…我慢できない…」 【[肉屋]】「耐え切れないのがいいんじゃないか…フフ」 肉屋のストロークが本格化し、己も射精しようという体勢に入る。 【[肉屋]】「じゃぁ、フィニッシュといくか…たっぷりと子宮の奥底まで注いでやるからな、ウシシ」 桃色の湯気が出そうな肌をピンと仰け反らせ、汗の飛ばし、身体をガクガク揺さぶりながら、絶頂の彼方へ飛んでいった。 これまでとは比べられないくらい深いエクスタシー。 そのまま力なくベッドの上に突っ伏すように倒れこんでいる。 アナタ…許して… 【[肉屋]】「バーシアちゃんのオマ●コ、最高だったよ!なんだかさっきはギュンギュン締め付けて、苦しいくらいだったわい」 脳天気にバカ声を上げる肉屋。 【[肉屋]】「じゃあ、もう一度キスをしようや。二人の愛を祝福して…」 【[バーシア]】「アナタ!…うぐっ…むぐっ…ちゅる…んぐぐ」 絶頂の連続に軽く痙攣する身体を震わせながら、言い様に男の罠にはまった自分の愚かさを呪うのであった。 もはやくもの巣に掛かった哀れな蝶に過ぎない存在なのだから… |