続 悪夢の遊戯  その4
20分ほど経った。

伊達と部下の福永はピッキングで由佳のマンションに侵入した。

2人は手術用の薄い手袋をはめ、玄関からリビングへ足を滑らせるように静かに歩みを進めていく。

「ウウウ! ヒフーッ、ヒフーッ、ヒフーッ、ヒフーッ」

近づくにつれ奥の方から異様な音が聞こえてくる。リビングのドアーの向こうから苦しげなリズムの呼吸音に呻き声が聞こえるのだ。
伊達はドアーをゆっくり開けると、唸るような声をあげ、由佳の姿に見入った。

「オオーッ、これは凄い、見事だ・・・」

その姿は、男達が想像していた拘束よりもはるかに凄まじく、まるで、軟体曲芸の女を天井から1点吊りしたような逆海老縛りであった。

由佳は伊達の発した言葉で異変を感じ、もがくのを止めた。
元上司が、例のCDROMを奪いに来た。私生活を調べられ、陥れられたことを悟ったのだ。

・・・チキショーー!、はめられた!・・・

2人の男は由佳をそのままにして探しにかかったが、すぐに伊達がビューローデスクの鍵の付いた引き出しをドライバーでこじ開け、2枚のCDROMをみつけた。

「オイ、福永、あったぞ! これでわが社は助かる。」

伊達は由佳にゆっくり近づくと、CDで全頭マスクが張りついた頬をピタピタと叩きながら言った。

「小田切君、こんなことをやって上手くいくと思っていたんですか。・・・あまり私達を困らせてはいけませんよ。・・・・・・馬鹿な女だ!。」

2人の眼には、社内で見ていた頃の由佳より一回り小さく見えた。ヌードスタイルで、膝から下を折って深く海老反っているのでそう見えたのだ。
特に首の後ろのリングと足首をつなぐベルトは、まるで像の鼻のように醜く変化し、カバンのとってのようにギンギンに縮み上がっている。
伊達は左手でその縮んだ革ベルトを、グイッと引き上げてみた。

「グウッ!・・・・・ングウウウウウウ!!」
(だめっ)

吊られると感じた由佳は拒絶の言葉を鋭く叫ぶが、次の瞬間、ヘソが床から剥がされ宙に浮く。

「ウウウウウ!・・・ウッ、ウッ、ウッ、ウウウ!」
       
逆海老に吊った肢体からとぎれとぎれのくぐもった悲鳴が漏れる。スチールメタリックに光る肢体がさらに激しく海老反って、乳房の下方の肋骨が浮き上がり、美しく引き締まった大腿四頭筋ご引き伸びて付け根の鼠けい部が張りつめ、伊達の左手首を由佳の後頭部とハイヒールが挟んでいる。

こんなナイスバディの若い女が淫乱の格好で、しかもアクロバチックな格好で拘束されているのは、実際にはビデオでも見たことがない。2人は嬉しくて仕方なく、笑いを浮かべて由佳の苦悶を見下ろしている。

「小田切君、貴方の大好きなボンデージです・・・嬉しいですねえ」

伊達は両手でベルトを握ると、吊った肢体をそのまま上下に大きく揺さぶり始めた。30センチほど引き上げてはストンと落として、腹が床に着かぬ高さで止めるのだ。

由佳の腰が折れんばかりに深く屈曲し、背筋がしなう。
首を仰け反らせギャグを噛み、次には哀願の呻き声を上げる。

「ウッ・・・ウウウ、ウッ!・・・ウウッ、ンウッ!」
(やっ) (やめて、えっ)  (くるっ、しいっ)

鍛えた筋肉が仇となり、バネの強い肉体は下へ落とされるたびに背筋がギシギシとしない海老反りがきつくなる。鍛えたバネのせいで苦痛が増加するのだ。

由佳は背骨が折れてしまう恐怖と異常な苦痛を伊達に伝えようと死に物狂いで哀願の声を絞り出す。が、この体勢は横隔膜の動きが制限されて息ができない。伊達にはそんなこと分かるはずがない。

「ホオッ・・・オッ オウウーッ!!」
(おおっ) (おっ 折れるー)

己が苦痛を伝えようと焦る由佳は、鎖骨から伸びた美しい首筋を伊達の方に曲げ、死に物狂いに空気を吸い込みかすれた呻きを搾り出す。

「なんですか? ソーラ 楽しいでしょ! フン!」

「ンッ、ンウウウ・・・オッ、ホオッ・・・オウウーッ」
(せっ 背骨が) (おっ おおっ  折れるーっ)

「絶叫マシーンとどっちが楽しいですか? 断然こっちですよね 貴方の大好きなボンデージですから。 ほど良く鍛えたスリムな美脚、このくびれた腰に、形良くひきしめたヒップも生かしようがあります。ソーラ!」

「ウッ ウウオッ!・・・・・オッ!オッ!・・・オウウウウウ!!
(やっ やめろっ)    (おっ おっ)  (折れるーー)

半狂乱に頭を左右に振り乱しながら、無意識に男言葉を絞り出す。

「そんなに楽しいですか。 私はもう手がだるくなってきました、小田切君はわがままですねえ・・・」

伊達は由佳を床に降ろした。

「ヒフーッヒフーッヒフーッ ウウウウ・・・オウウウウウ」
             (たすけて) (もうゆるして)

由佳は必死で呼吸を整えると再び哀願の呻き声をあげる。

「オッパイ、だいぶん張っていますね・・・フフッ、根元から絞られて充血したオッパイってこんなに敏感になってるんですよ。ご存知でしたか?」

と言うと、伊達は由佳の正面にしゃがみ、極薄のボンデージスーツに包まれツンツンに立った両方の強く摘まんで、そしてクニュクニュと転がしはじめた。

「ンオオッ!ホオオオオッ!!」

由佳の肉体に強烈な電撃が貫き、動物のようなよがり声をあげた。まるで性の愉悦を知り尽くした40女のよがり声で、若い女のそれとは思えない。

とても気持ち良いでしょ!」

「ンアアア! アッ!アッ!アッ!アオオオオオ!!」

由佳の体内では快感が爆発していた。
しかし、激しい逆海老縛りに雁字搦めに拘束されていては打ち震える快感を外に逃がしようがない。首を伸ばして頭を仰け反らせ、ベルトやハーネスをギシギシ革鳴きさせながら、全身の筋肉を不自由にビクビク引きつけてもがくのが関の山。
全身銀色に光り、美しいプロポーションの女の逆海老縛りを見ただけでも股間を熱くしていた若い福永は、由佳の不自由なもがきを見て、ついに射精してしまった。

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