その4(5/15/99)
 気がついたらまたしても秋葉原に立っていた。
言訳めいて聞こえるかもしれないが、今日来るのはよそうかと迷っていたのだ。雲行きも怪しいし、雨が降る中行っても疲れるだけである。なによりも買いたい物が無い。LDの発売も月末だし、ゲームは買ってもどうせやらないし、欲しいのはパソコンくらいのもんだが、先立つものがなければ秋葉原に突入したところでGETすることはできない。
どうすっかなあ、と考えてるうちに、何時の間にか着いてしまったのだ。来てしまったものをあーだこーだと言ってみても仕方が無い。GW明け初めてのアキバ、なんか出物があるかもしれない。ポジティブに生きていこう、と意味不明の決意を元に暗黒街へ切りこんだ。

 まずはいつものように、リバティ6号店へ。LD売り場へ行くと謎の中国人数人がデカイ声で話しこんでいた。もしかしたら台湾の人かも知れないが、私の語学力では判別不能だ。アニメのところをウロウロしていたが、あっちの人にも日本のアニメの神通力は通じるのかもしれない。出来ればいいものを選んで欲しいものだ。絵柄だけでカスをつかまないようにしてもらいたいね。ダーティーペア・フラッシュとか。
おお?一人が「淫獣学園」を手にとってシゲシゲと眺めているぞ!それはやばいって。でも向こうの人にも「触手文化」は理解できるのだろうか?そう、触手は日本の特殊な文化であることは間違い無い。ある程度の前提条件を知らなければ、ジャケットの絵を見ただけでは訳わからんと思うぞ。タコとかイカならまだしも、得体のしれない淫獣の触手である。それがなぜ女体に絡みつかねばならないのか...もっとも彼は裸のミコちゃんに魅入っていただけで、その意味まで考えてはいなかったもしれないが。
ここでは自称完結編がいまいち納得できなかった「天地無用」をまた見たくなり、「新天地無用TV8」(中古1480円)を購入した。もっともこのつまらないテレビシリーズでは口直しになるかどうか謎だが...出来が悪くても買ってしまうファンがいるから、駄作がはびこってしまうんだが、私も懲りないねえ、全く。

それから最近にわかに御用達となりつつあるブレインズタウンへ。虎の穴1号店、マックスロード、メッセサンオー4号店(だったと思う)の並びに出来た新しい店で、品揃えは決して多くはないのだが、清潔な店内(えてしてこの手の店は臭いやすい)と他にはない同人誌もちょこちょこあるのが魅力なのだ。ここで山文京伝の新作「Sein」を発見!!これは買いだ!待ち望んでいた新作を遂に手中に。これ以上ない幸福感がみなぎって来る。そう、今日の私は機嫌がよい。(淫ら)な商用書き込みが掲示板にあったとしても黙って見過ごせるくらいに気分が良いのだ。

それからマックスロードへ行って中古のPSゲーの出物を見る。やるドラ第四弾「雪割の花」を2480円で購入。やるかどうかは相変わらず不明だが、勢いで買う。
結局なんがかんだといっても、終わってみればそれなりの買い物をしてしまう。それが秋葉原が魔都たる由縁である。


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