師匠の物語

キン肉マンシリーズの師匠と弟子の物語のパターンを考察します。

「師匠と弟子の物語」のパターンとは

キン肉マンシリーズの師弟関係には「よくあるパターン」というものがあります。

具体的には、カメハメとスグル、バラクーダ(ロビンマスク)とウォーズマン、とかでしょう。

文字どおりの師弟に限らず、相手が実の父親とか、リーダーとかボスであるような場合も、含めて考えています。

この師弟関係には、だいたい二パターンあると思います。

主に正義側である師匠(先輩)とは、「弟子(後輩)を倒し、弟子(後輩)に教え、弟子(後輩)のために死んだ男」です。

具体例は、「カメハメとキン肉スグル」とか、「ケビンと万太郎」とか、「スグルとウォーズマン」とか、「スカーとジェイド」とか「ラーメンマンとブロッケンJr」でしょう。スグルは死んではいませんが、王位編で命がけでウォーズマンをかばっています。スカーもそうです。ラーメンマンが瀕死になった理由は、ブロッケンJrではありませんが、彼は何度もブロッケンJrの目の前で倒れました。そうやって愛や友情が、残される側の胸に芽生えるのですね。

主に敵方である師匠とは、「弟子を探しだし、弟子を部下として使い、弟子に裏切られた男」です。
具体例は、「バラクーダとウォーズマン」とか、「ネプチューンキングとネプチューンマン」とか、「サンシャインとチェック」とかでしょう。弟子ってわけではありませんが、「サタンとバッファローマン」の関係も、このパターンです。

教えることと死ぬことが、特に重要な師匠の役目らしく、それだけがある師弟関係も多いです。

具体例としては、「師匠は、弟子に教え、弟子のために死ぬ」という「カメハメとテリーマン」とか、「師匠は、弟子に教え、弟子のために死ぬ(実は死んでいない)」という「サムソンとアシュラマン」とか、「師匠は、弟子に教え、弟子のために死ぬ」というニンジャと万太郎とか、「師匠は、弟子に教え、弟子のために死ぬ(実は死んでいない)」という、Vジャンプ版のサンシャインとチェックとか、「師匠は、弟子に教え、弟子の前で倒れる」という、ブロッケンJrとジェイドとか。

この物語のパターンの元はある程度までは梶原漫画だと思いますが、それだけでもないでしょう。梶原漫画では、師匠や父はあまり倒れません。

現在進行中の師弟関係

「ロビンとケビン」とか「ロビンとキッド」とか「ウォーズマンとケビン」とか「ラーメンマンと万太郎」とかでしょう。

ラーメンマンは、死んで(死にかけて)カオスに教えを残したり、万太郎に友情を説いてくれるんでしょう。前作のカメハメの役割かもしれません。ロビンは十中八九、次の試合で瀕死になり、キッドに男の生き様を教え、ケビンに愛を教えてくれると予測します。

「師弟の物語」のイベントリスト

以下に掲載するのは、『キン肉マン』シリーズで、よくある師弟のイベントのリストです。この要素の順番は前後することもあります。
参考にすれば、ゆでっぽい仕上がりの物語が展開できます。ちなみに、英雄伝説風の少年漫画に向きます。

このリストには二種類あります。「師弟の物語」は例えば「キン肉マンとカメハメ」の物語で、「二組の師弟の物語」は、例えば「キン肉マンとカメハメとネプチューンマンとネプチューンキング」です。

ちなみに「敵の弟子」も「敵の師匠」も、どっちも「最後の敵」になることがありますが、系統が違うと思います。例えば、悪魔超人編では、悪魔将軍は「敵の師匠(父)」の系統です。アシュラマンやバッファローマンはその部下です。悪魔超人編では「正義の師匠」はラーメンマンで、「弟子」はブロッケンJrでしょう。タッグ編ではいうまでもなくカメハメが「正義の師匠」です。王位争奪編では主にアタルが「正義の師匠」です。「敵の師匠(父)」は、邪悪の神で、フェニックスは部下でしょう。

「師弟の物語」36の出来事、ゆでたまご風味(第二版)

A 師匠登場

  1. 「師匠」は貧しい身なりをしている。
  2. 「師匠」は武装している。
  3. 「師匠」は優雅な服装をしている。
  4. 「師匠」は正体を隠している。
  5. 「師匠」は本性を隠している。
  6. 「師匠」には栄光の時代があった。
  7. 「師匠」は恐るべき存在らしい。
  8. 「師匠」はまともに闘えない体である。
  9. 「師匠」は生身の肉体がない。
  10. 「師匠」にはパートナーがいる(いた)。
  11. 「師匠」には、多くの部下がいる。
  12. 「師匠」は弟子の才能を見込む。
  13. 「師匠」は弟子を倒す。

B 弟子の闘い

  1. 「師匠」には倒したい相手がいる。それは自分を倒した男である。
  2. 「師匠」には倒したい相手がいる。それは自分を倒した男の息子である。
  3. 弟子は「師匠」の望む相手と闘う。
  4. 弟子は「師匠」に背き、敗北する。
  5. 弟子は「師匠」に従い、勝利する。

C 師弟の別れ

  1. 「師匠」は正体を現す。
  2. 「師匠」は本性を現す。
  3. 弟子は「師匠」の元を去る。
  4. 「師匠」は弟子の元を去る。
  5. 「師匠」は弟子を助けてくれる。
  6. 「師匠」は弟子のために死ぬ。
  7. 「師匠」は弟子の友のために死ぬ。

D 師弟の再会

  1. 別れた「師匠」が突然現れる。
  2. 死んだはずの「師匠」は生きていた。
  3. 「師匠」は霊として出現する。
  4. 「師匠」は不死である。
  5. 「師匠」は弟子の敵として現れる。
  6. 「師匠」はまたも誰かを倒そうとして、弟子を仲間に誘う。
  7. 再会した「師匠」は弟子に何かを教えてくれる。
  8. 「師匠」と弟子は再び別れる。
  9. 弟子は「師匠」との思い出を胸に、友人と仲を深める。
  10. 弟子は新たな師匠となって、誰かを教える。
  11. 弟子もまた誰かのために死ぬ。

「二組の師弟の物語」20×2の出来事、ゆでたまご風味(第二版)

A 師匠登場

  1. 「主人公の師匠」は貧しい身なりをしている。「相手の師匠」は武装あるいは優雅な服装をしている。
  2. 「主人公の師匠」は主人公に正体を隠している。「相手の師匠」は世間に本性を隠している。
  3. 「主人公の師匠」には栄光の時代があった。「相手の師匠」は恐るべき存在らしい。
  4. 「主人公の師匠」はまともに闘えない体である。「相手の師匠」は生身の肉体がない。
  5. 「主人公の師匠」にはパートナーがいる。「相手の師匠」には、多くの部下がいる。
  6. 「主人公の師匠」は「主人公」を倒す。「相手の師匠」は「相手」の才能を見込む。

B 弟子の闘い

  1. 「主人公の師匠」は自分を倒した男である「相手」を倒したい。「相手の師匠」は自分を倒した男の息子である「主人公」を倒したい。
  2. 「主人公」と「相手」は闘う。
  3. 「主人公」は「主人公の師匠」に従い、勝利する。「相手」は「相手の師匠」に背き、敗北する。

C 師弟の別れ

  1. 「主人公の師匠」は正体を「主人公」とその仲間に見せる。「相手の師匠」は観客の前で本性を現す。
  2. 「主人公の師匠」は「主人公」の元を去る。「相手」は「相手の師匠」の元を去る。
  3. 「主人公の師匠」は「主人公」かその友のために死ぬ。「相手の師匠」は「相手」か「主人公」か人質を殺そうとする。

D 師匠再登場

  1. 「主人公の師匠」はそもそも死んでいない。「相手の師匠」は実は生きていた。
  2. 「主人公の師匠」は霊として出現する。「相手の師匠」は不死である。
  3. 「主人公の師匠」は敵として現れる。「相手の師匠」は「相手」を仲間に誘う。
  4. 「主人公の師匠」は「主人公」に何かを教えようとする。「相手の師匠」はまたも「主人公」を倒そうとする。
  5. 「主人公の師匠」は正体を明かさず「主人公」を助けてくれる。「相手の師匠」はまたも「相手」を利用しようとする。
  6. 「主人公」と「主人公の師匠」は再び別れる。「相手」と「相手の師匠」は別れる。
  7. 「主人公」は「主人公の師匠」との思い出を胸に、友人と仲を深める。「相手」の行方は知れない。

名前変換が可能な「師弟の物語」イベントリスト

ドリーム小説用のスクリプトでの変換が可能なようにしておきました。だいたいの師弟や上下関係にあてはまるパターンだと思います。

「師弟の物語」36の出来事、ゆでたまご風味(第二版)

A 師匠登場

  1. 」は貧しい身なりをしている。
  2. 」は武装している。
  3. 」は優雅な服装をしている。
  4. 」は正体を隠している。
  5. 」は本性を隠している。
  6. 」には栄光の時代があった。
  7. 」は恐るべき存在らしい。
  8. 」はまともに闘えない体である。
  9. 」は生身の肉体がない。
  10. 」にはパートナーがいる(いた)。
  11. 」には、多くの部下がいる。
  12. 」は「」の才能を見込む。
  13. 」は「」を倒す。

B 弟子の闘い

  1. 」には倒したい相手がいる。それは自分を倒した男である。
  2. 」には倒したい相手がいる。それは自分を倒した男の息子である。
  3. 」は「」の望む相手と闘う。
  4. 」は「」に背き、敗北する。
  5. 」は「」に従い、勝利する。

C 師弟の別れ

  1. 」は正体を現す。
  2. 」は本性を現す。
  3. 」は「」の元を去る。
  4. 」は「」の元を去る。
  5. 」は「」を助けてくれる。
  6. 」は「」のために死ぬ。
  7. 」は「」の友のために死ぬ。

D 師弟の再会

  1. 別れた「」が突然現れる。
  2. 死んだはずの「」は生きていた。
  3. 」は霊として出現する。
  4. 」は不死である。
  5. 」は「」の敵として現れる。
  6. 」はまたも誰かを倒そうとして、「」を仲間に誘う。
  7. 再会した「」は「」に何かを教えてくれる。
  8. 」と「」は再び別れる。
  9. 」は「」との思い出を胸に、友人と仲を深める。
  10. 」は新たな師匠となって、誰かを教える。
  11. 」もまた誰かのために死ぬ。

「二組の師弟の物語」20×2の出来事、ゆでたまご風味(第二版)

A 師匠登場

  1. 」は貧しい身なりをしている。「」は武装あるいは優雅な服装をしている。
  2. 」は正体を隠している。「」は本性を隠している。
  3. 」には栄光の時代があった。「」には栄光の時代があった。
  4. 」はもはや闘えない体である。「」はもはや闘えない体である。
  5. 」にはパートナーがいる。「」は、部下や息子がいる。
  6. 」のパートナーがその後で「」を助けてくれる。「」の部下や息子がその後で、「」と闘いに来る。
  7. 」は「」を倒す。「」は「」の才能を見込む。

B 弟子の闘い

  1. 」は自分を倒した男である「」を倒したい。「」は自分の師匠(父)を倒した男の息子である「」を倒したい。
  2. 」と「」は闘う。
  3. 」は「」に従い、勝利する。「」は「」に背き、敗北する。

C 師弟の別れ

  1. 」は正体を「」とその仲間に見せる。「」は観客の前で本性を現す。
  2. 」は「」の元を去る。「」は「」の元を去る。
  3. 」は「」かその友のために死ぬ。「」は「」か「」か人質を殺そうとする。

D 師匠再登場

  1. 」はそもそも死んでいない。「」は実は生きていた。
  2. 」は霊として出現する。「」は不死である。
  3. 」は「」の敵として現れる。「」は「」を仲間に誘う。
  4. 」は「」に何かを教えようとする。「」はまたも「」を倒そうとする。
  5. 」は正体を明かさず「」を助けてくれる。「」はまたも「」を利用しようとする。
  6. 」と「」は再び別れる。「」と「」は別れる。
  7. 」は「」との思い出を胸に、友人と仲を深める。「」の行方は知れない。



初出2007.1.8 改訂2007.1.8

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